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2019年第1四半期DRAM契約価格、2011年以来の大幅下落

~過剰在庫と需要低迷で価格下落が進行する見込み

 市場調査会社TrendForce傘下のDRAMeXchangeは5日(台湾時間)、2019年第1四半期のDRAM契約価格が、2011年以来となる大幅な下落を記録したと発表した。

 同四半期では、取引価格契約が四半期ごとではなく月ごとで行なわれており、前四半期比で、当初DRAMeXchangeが予想していた25%を超える、30%近い下落を記録したという。

 DRAMeXchangeによれば、2018年第4四半期でDRAM契約価格が下落して以来、在庫水準は上昇し続けており、ほとんどのDRAMサプライヤーが、シリコンウェハ分を含め、6週間分に相当する在庫を抱えている状況にあるという。

 その一方で、IntelによるローエンドCPUの供給不足は2019年第3四半期末まで続くと予想されており、それによって需要が抑制される状況下で、PCメーカーはDRAMの消費量を拡大できないとみられる。

 結果、DRAMの消費市場全体が落ち込んでいるため、今四半期の大幅な価格下落がサプライヤーの売上高拡大に与える影響は薄く、DRAMeXchangeでは、今後も消費需要が大きく回復しないようであれば、過剰在庫によってDRAM価格の下方修正は続くとの予測を示している。