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ソニーモバイル、世界初の瞳AF&4K有機EL搭載6.5型スマホ「Xperia 1」

~ミッドレンジスマホの「Xperia 10/10 Plus/L3」も発表

Xperia 1。21:9/4K 有機ELディスプレイの採用で縦長のデザインが特徴的

 ソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社(以下ソニーモバイル)は、スペイン・バルセロナ市で2月25日より開催されている「MWC19 Barcelona」の初日(2月25日)午前8時半から同社ブースにおいて記者会見を開催し、「Xperia 1(エクスペリアワン)」、「Xperia 10(エクスペリアテン)」、「Xperia 10 Plus(エクスペリアテンプラス)」、「Xperia L3(エクスペリアエルスリー)」を発表した。

縦長の21:9の有機EL採用。スリムになり重量も軽くなったXperia 1

 Xperia 1は「Xperia XZ2 Premium」の後継となるフラッグシップスマートフォン。発表された内容から、Xperia XZ2 Premiumと比較すると、以下のようになる。

Xperia XZ2 PremiumとXperia 1の比較(筆者作成)
モデルXperia XZ2 PremiumXperia 1
SoCSnapdragon 845Snapdragon 855
ディスプレイ5.8型3,840×2,160ドット(16:9)液晶6.5型3,840×1,644ドット(21:9)有機EL
背面カメラ2眼(カラー+モノクロ)3眼(26mm-F1.6/52mm-F2.4/16mm-F2.4)
サイズ幅80mm/厚さ11.9mm幅72mm/厚さ8.2mm
重量236g180g

 Xperia 1は、Xperia XZ2 Premiumに比べ、約24%軽くなっており、厚さは31%薄くなっている。Xperia XZ2 Premiumでは、4Kや暗所撮影が可能な2眼のハードウェアなど、特徴的な機能を搭載していたが、一般的なスマートフォンなどに比べると、やや厚くて重いという弱点を抱えていたが、それが解消されたかたちになる。

Xperia 1(ブラック)

 ディスプレイは、Xperia XZ2 Premiumでは5.8型3,840×2,160ドットの液晶ディスプレイを採用していた。これに対してXperia 1では、21:9のアスペクト比を持つ縦長の6.5型3,840×1,644ドットの有機ELディスプレイに変更されている。

 これにより、製品自体がかなり縦長(記事執筆時点では縦の長さは未発表)になり、横幅は72mmとXperia XZ2 Premiumよりも小さく、持ちやすさが改善されている。

 カバーガラスにはCorningの「Gorilla Glass 6」を採用しており、IP65/68の防水防塵性能を実現している。なお、Xperia XZ2 Premiumでは背面にあった指紋センサーは、従来のモデルと同じように右側面に移動している。

 ディスプレイはもちろんHDRコンテンツ再生に対応しており、従来製品でも搭載されてきた、SDRの映像コンテンツをHDRにアップコンバートする「HDRリマスター」機能が搭載されているほか、新しい色設定「クリエイターモード」を搭載しており、映像作成の基準機として利用されているマスターモニターの技術を利用して、深い黒と自然な色調を表現できるようになる。

 カメラも大きな強化点で、従来のXperia XZ2 Premiumではカラーとモノクロの2つのレンズを搭載していたが、Xperia 1では3眼になり、いずれも通常のカラーのレンズとなっている。

 それぞれ焦点距離は26mm(F1.6)、52mm(F2.4)、16mm(F2.4)というそれぞれ通常のレンズ、2倍ズームのレンズ、超広角のレンズとして利用できる。

 カメラについて特徴的なのは、ソニーが販売しているミラーレス一眼カメラの「αシリーズ」に搭載されている瞳AF機能が搭載されていることだ。

 瞳AFは、カメラが人間の瞳を追尾して、自動的にピントを合わせてくれる機能。ポートレート撮影で必要とされる機能で、α6000シリーズ、α7シリーズ、α9などのミラーレス一眼レフのカメラでは標準的に搭載されている。今回この瞳AFが、スマートフォンのカメラとしては初めて搭載された。

 また、21:9のアスペクト比の有機ELディスプレイを活用する機能として、「Cinema Pro」という機能を搭載しており、ソニーの業務用カメラを担当する部門がユーザーインターフェイスや画作りを監修した、映画のような高品質な撮影が体験できる機能となっている。

 SoCは、Qualcommが2018年12月に発表した「Snapdragon 855」で、4x4 MIMOのアンテナを搭載し、より高い通信安定性を実現しているとソニーモバイルは説明している。

 なお、ソニーモバイルは、本日より開幕するMWCの同社ブースで、5Gのミリ波帯に対応したデバイスの参考展示を行なうと発表している。

Xperia 1(ホワイト)
Xperia 1(グレー)
Xperia 1(パープル)

 Xperia 1はブラック、ホワイト、グレー、パープルの4色展開になっており、日本を含むグローバル市場で夏頃より販売が開始される見通しだ。

Xperia 10、Xperia 10 Plus、Xperia L3などのミッドレンジ向け製品は本日より発売開始

Xperia 10(ブラック)

 Xperia 10/Xperia 10 Plusは、ソニーモバイルのミッドレンジ向けスマートフォン。いずれもXperia 1と同じように、アスペクト比21:9のFHD+ディスプレイを搭載しており、持ちやすさが特徴と言える。

 Xperia 10は6型のディスプレイを搭載し、幅68mm、1,300万画素/500万画素のデュアルカメラ、SoCはSnapdragon 630を採用。

Xperia 10 Plus(ゴールド)

 Xperia 10 Plusは6.5型のディスプレイを搭載し、幅73mm、光学2倍ズームが可能な1,200万画素/800万画素のデュアルカメラ、SoCにSnapdragon 636を採用。

 いずれもCorning Gorilla Glass 5を採用し、オーディオジャック、右側に指紋センサーなどを備えている。

 本体色はXperia 10がブラック、ネイビー、ピンク、シルバー、Xperia 10 Plusがブラック、ゴールド、ネイビー、シルバー。

Xperia 10(ピンク)
Xperia 10(ネイビー)
Xperia 10 Plus(シルバー)

 同じくミッドレンジ向けの製品ながら、よりバリュー向けとなるのがXperia L3。

 5.7型でアスペクト比18:9のHD+ディスプレイ、3300mAhの大容量バッテリー、1,300万画素/200万画素のデュアルカメラ、MediaTek製SoC「Helio P22(MT6762)」を搭載している。Corning Gorilla Glass 5を採用し、オーディオジャック、右側に指紋センサーなどを備えている。

 本体色はブラック、ゴールド、シルバーの3色。

Xperia L3(ブラック)
Xperia L3(ゴールド)
Xperia L3(シルバー)

 このほか、オープンイヤースタイルのBluetoothヘッドフォンの新製品として、ビハインドネック型のSBH82Dも発表した。

 ネックバンド部にあるスイッチを利用して、Googleの音声認識やSiriなどを起動することができる。本体色はブラック、ブルー、シルバーの3色。

SBH82D(ブラック)
SBH82D(ブルー)
SBH82D(シルバー)

 Xperia 10/10 Plus、L3は本日よりグローバルに販売が開始(日本市場への投入はとくに言及はない)。SBH82Dに関しては、初夏以降に一部の国・地域で発売予定とのことだ。