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デル、20点タッチ対応の85.6型4K液晶を展示

~ビジネス市場のType-C浸透を見据え新ディスプレイを展開

85.6型4K液晶「C8618QT」

 デル株式会社は10月16日、液晶ディスプレイ最新モデルの発表会を開催し、49型曲面液晶や、サイレントリリースとなった85.6型4K液晶の展示と説明を行なった。

 49型曲面液晶の仕様についてはすでに掲載済みの別記事(デル、49型で世界初の5,120×1,440ドット対応曲面液晶)を参照いただきたい。ここでは85.6型4K液晶を含めた発表会の内容を紹介する。

Dellでプロダクトマーケティングコンサルタントを務めるビネイ・ジャヤクマール氏

 発表会にはDell本社でプロダクトマーケティングコンサルタントを務めるビネイ・ジャヤクマール氏が登壇し、ビジネス市場におけるDell製ディスプレイの目標や役割、そして新製品について説明した。

 ジャヤクマール氏は、2022年には世界で出荷されるビジネス向けノートPCの19.3%がUSB Type-Cポートのみが搭載される見通しであるとの調査会社IDCの予測を述べ、通常のデータだけでなく、映像や電力の伝送が行なえるUSB Type-C規格の存在の大きさを強調する。

 また、2020年には世界の労働人口の50%以上が、最新テクノロジを職場に求めるミレニアル世代に移行するとしており、同世代の42%はテクノロジの水準が低い企業から離職する可能性が高いという。そのため、ビジネス向けディスプレイが戦略転換の時期にさしかかっているとの重要性を説いた。

2022年にはビジネス向けノートPCの19.3%がUSB Type-Cのみに

 その答えの1つとして同社が示すのが、今回発表された5,120×1,440ドットの49型曲面液晶ディスプレイ「U4919DW」であり、トレーダー/アナリスト、コンテンツを扱うクリエイター、プログラマーなどが、業務において1つのディスプレイでシームレスなマルチタスク処理が可能になるとする。

U4919DWの実機写真

 実際にバンキング関連の業務で普段から19型ディスプレイを4台使用しているユーザーに、U4919DWを上下2台に設置して業務を実行してみてもらったところ、画面サイズの広域化によって12%以上の生産性向上が見られたほか、コスト削減にも貢献できたという。

 同製品にはピクチャインピクチャ/ピクチャバイピクチャをサポートするとともに、キーボード/マウスの切り替え機能も備えており、1台2役の使い勝手を提供可能。そしてマルチディスプレイ時にさまざまなウィンドウのレイアウト配置や、ウィンドウ位置の復元を可能にするユーティリティ「Dell Display Manager」の利便性もアピールした。

U4919DWのマルチディスプレイ化の例
U4919DW導入による生産性向上
Dell Display Manager
レイアウトの変更

 発表会では、85.6型の4K液晶ディスプレイ「C8618QT」の説明も行なわれた。C8618QTはニュースリリースが発行されておらず、密かに世に出た製品だ。

 会議やプレゼンなどでのコラボレーションを意識しており、20点タッチの操作に対応、背面には同社の小型デスクトップPCを実装可能とする。一体型の大型ディスプレイ搭載製品とことなり、つねに最新のPCに更新できることも特徴となる。ビジネス向けだけでなく、電子黒板の代替として教育向けの展開も狙う。税別直販価格は1,111,800円。

85.6型の4K液晶ディスプレイ「C8618QT」。20点マルチタッチ操作をサポートする。本体サイズは1,996.3×101.5×1167.9mm(幅×奥行き×高さ)、重量は120kg。
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