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GIGABYTE、ユーザー向けイベントでIntel Z390の存在を示唆
2018年8月27日 16:21
GIGABYTEは25日、東京・秋葉原のツクモパソコン本店で「GIGABYTE Fan Meeting in Akiba」と題したイベントを開催した。
イベントの内容自体は、発売されたばかりの第2世代Ryzen Threadripperをサポートした「X399 AORUS XTREME」にフォーカスしたもの。
第2世代Ryzen Threadripperではコア数が倍増しているため、これを支える10+3フェーズのデジタルPWM電源回路、デュアルファンつきのMOSFETヒートシンク、ナノカーボンコーティングされたベーズプレートによる放熱の強化などが説明された。
また、ワークステーション用途に10Gbps対応の有線LANコントローラ「AQC107」、IEEE 802.11ac対応無線LANの搭載、ヒートシンク部やバックパネルI/O部のLEDイルミネーションがアドレスブルになったRGB Fusion、マイク入力が強化されたオーディオコーデック「ALC1220-VB」、取り外し可能になっているメインBIOS ROMのチップなども特徴。
信頼性の面でも、ステンレスシールドによって強化されたPCI Express/メモリアーマー、抗酸化コーティング、静電気防御チップの搭載などが語られた。
秋葉原×Ryzen Threadripper 2990WXで初の5GHz超え
イベントにはプロオーバークロッカーの清水貴裕氏も呼ばれ、X399 AORUS XTREMEとRyzen Threadripper 2990WXを使い、Corsairの簡易水冷で4GHz、液体窒素による極冷で5GHzに達した様子も披露された。清水氏によれば、X399 AORUS XTREMEは決してオーバークロックに特化した製品ではないものの、電源回路の設計が強化されているため、オーバークロックは比較的容易とのことだった。
オーバークロック向けDDR4メモリはIntelプラットフォーム向けのモデルとRyzen向けのモデルがあるが、今回デモで使用したのはG.SkillのIntel向けの「Trident Z RGB」の3,466MHzモデルとのことだ。
Ryzen Threadripperはコア間をInfinity Fabricで結ぶが、この動作クロックはメモリクロックに同期しているため、高速メモリを使用することでコア間の転送を高速化し、結果的にマルチコア効率が向上する(関連記事最大250Wレンジが予想される32コア版Ryzen Threadripper)。そのため同氏は高クロックメモリを使い、ベンチマークスコアの向上を目指すこととなった。
ただ、Ryzenは周囲の温度状況に敏感らしく、会場で得られたCinebench R15のスコアは、個人的に家でテストしたときよりも100cbほど低いという。それでも5GHz駆動時で7,000cbを超えるなど、メインストリーム向けCPUとは一線を画する性能を発揮していた。
Intel Z390マザーが近々発売に?
イベントの説明のなかで、ちらっと触れられたのが「Intel Z390」マザーボードである。同社のゲーミングブランド“AORUS”は、「X399 AORUS XTREME」やAMD B450チップセット搭載モデル以降、ネーミングルールを変更するとしており、従来の「GAMING(数字)」を廃止し、上から順に「XTREME」、「MASTER」、「ULTRA」、「PRO」、「ELITE」といった名前にするという。
これは、AORUSがゲーミングブランドとしてユーザーのあいだに根づいたため、あえて「GAMING」をつけなくてもいいための変更だと言っても良いが、説明のなかで、「Z390 AORUS XTREME」、「Z390 AORUS MASTER」、「Z390 AORUS ULTRA」、「Z390 AORUS PRO」、「Z390 AORUS ELITE」、「Z390 I AORUS PRO WIFI」という未発売の6モデルの存在が明らかとなった。
詳細は不明だが、型番の表記ルールからするに、Intel Z390という未発表のチップセットを搭載している可能性は高い。Intelは2018年後半に、メインストリーム向けの8コアCPU「Coffee Lake Refresh」を予定しており、Intel Z390はこのCPUとともに市場投入されるとみられる。