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マウス飯山工場で親子パソコン組み立て教室が開催
~今年は実際のラインを利用しての組み立てを実施
2016年7月25日 06:00
マウスコンピューターは23日、長野県飯山市の同社飯山工場において、「親子パソコン組み立て教室」を開催した。7回目となる今年の組み立て教室には、抽選で選ばれた小学校6年生の親子30組60人が参加。長野県を中心に、東京都、愛知県、福井県、和歌山県からも訪れ、工場スタッフのサポートを受けながら、それぞれに選んだノートPCやデスクトップPCを組み立てた。
同社の組み立て教室では、参加者を小学校6年生に限定している。そのため、今回の参加者の中には、「小学校1年生の時から、この日が来るのを楽しみにしていた」という参加者もおり、5年間を待って参加できたことを喜んでいた。
これまでの組み立て教室は、会議室などを使用して開催していたが、今回は初めて工場の組み立てラインの一部を使用して教室を実施。いつも生産に使用している作業台で組み立てを行なったことから、参加者自らが工場で組み立てている雰囲気を体験することができた。
また、前回は15組ずつ2回にわけて、30組が参加していたが、今回は一度に30組が組み立てを行なう仕組みに変更。以前は、2組に1人のスタッフがついて支援するといったこともあったが、今回は30組それぞれに1人がつく体制とした。参加者をサポートするスタッフだけで約3倍に増加するなど、マウスコンピューターの社員もフル回転でサポートした。
開校式で、マウスコンピューターの小松永門社長は、「今日、みなさんに作ってもらうPCは、参加者全員が違うものです。できあがったPCは、一人一人のオリジナルPCになります。勉強に使ったり、楽しんだりできる生活の友になります。PCは、CPUやメモリなどのたくさんの部品で構成されていますが、最後にPCに組み立てる部分は機械では行なえず、手作業になります。これをしっかり作っていくことが大切です。今日は、それを体験してもらいます。PCは、スマートフォンやタブレットにはない楽しみ方ができるほか、社会に出ると生産性をあげるための友になります。今日の体験を通じて、PCをもっと好きになってください」と語った。
また、来賓として挨拶した飯山市の足立正則市長は、「マウスコンピューターのパソコン組み立て教室はこの時期の恒例のイベント。今年はさらに大勢に参加してもらっています。これだけ自然の多いところで、PCが作られています。マウスコンピューターの飯山工場は、飯山市の最先端工場。今日作るPCは、量販店には置いていない、自分が選んで作るオリジナルのものであり、ほかでは手に入らないものです。ハイテクの勉強をしたり、親子の絆を深めたりしてください」などと語った。さらに、足立市長は、マウスコンピューターのWindows 10 Mobile搭載スマートフォン「MADOSMA」を使っていることを公表。そのスマートフォンケースには飯山市の伝統産業を活かして作った金箔を施したものを使っており、「このスマートフォンはケースを含めて、最先端と伝統技術を組み合わせた100%飯山産である」と語り、会場を沸かせた。
実際に組み立てを開始したのは、午後3時から。実際に工場内で使用している作業台に一人一人が立って作業を始めた。
最初に行なったのは、無線LANボードへのケーブルの取り付け、メモリカードの取り付け、キーボードの組み立ての3つ。これは、組み立て作業開始前の練習をかねたもので、リストバンドと手袋をつけて、作業準備を行ない、15分の制限時間内に、スピードと品質で組み立てを競った。優秀賞のほか、親子たのしんでいたで賞、やっぱりマウスで賞など、5つの賞が参加者に授与された。
午後3時15分から、参加者がそれぞれのPCの組み立てを開始した。ノートPCやゲーミングPCなど、組み立てを行うPCはバラバラであり、マウスコンピューターの社員が一人ずつについてサポート。親子が協力して作り上げる姿があちこちで見られた。
タワー型のPCでは、大型のCPUクーラーを取り付ける姿が見られる一方で、ノートPCでは細かい配線作業が求められるなど、PCごとに作り方が異なるが、速い親子では約30分でノートPCを組み上げた例が見られたほか、ゲーミングPCでは約1時間30分をかけて組み上げるケースもあった。午後4時45分にはすべて参加者の組み立て、検査が完了した。
組み立て教室の様子を、写真を通じて見てみよう。
なお、組み立て作業を開始する前に、参加者は工場内を見学したり、PCの部品やその役割などについて説明を受けた。
一方、同日午前8時から、恒例となっている「訳ありセール」も開催した。
2010年からスタートした当初は年2回開催されていたが、その後は年1回の開催となっており、今回で9回目を迎えた。
午前6時から整理券を配布。前日午後10時から並んだ男性を先頭に、予想を上回る人数が列を作り、午前6時30分には用意された360枚の整理券は全て配布を完了。予定よりも10分前倒しとなる午前7時50分に訳ありセールを開始した時点では、約400人が列を作っていた。
飯山工場の駐車場は、あっという間に一杯になり、同社が所有する近隣の消防所跡地の駐車場も開放する事態となった。自動車のナンバーを見ると、長野県内や関東エリアはもとより、秋田、仙台、大阪などのナンバーも見られた。
開催場所は、例年よりも広い飯山工場第三工場を使用し、数多くの特価品を揃えたが、目玉商品はあっという間になくなった。最大の目玉となったのはゲーミングノートPCで、593,784円の製品が、75%オフの15万円で販売。先頭に並んだ男性が購入した。正午までに約490人が、訳ありセールで製品を購入したという。
訳ありセールの様子を写真で見てみる。
訳ありセールおよび親子パソコン組み立て教室終了後に、本誌の取材に応じたマウスコンピューターの小松永門社長は、「今年も成功裡に終了できた。モノを作ることは楽しいことである。それを参加者に体験してもらえた。やってよかったと思っている。イベントは、現場の社員が全て仕切ってくれており、準備も大変であったが、がんばってくれた。どういう風にするともっと楽しんでもらえるのかといったことを考えており、それが毎年進歩している。社員自身も、このイベントを通じて成長しているのが分かる。また、企画、運営を通じてチームの一体感も出ている。これが次のステップにつながると考えている。組み立て教室は来年も開催する予定である」とコメント。
さらに、「訳ありセールも、想像を超える多くの人に参加をしていただき感謝している。ご購入をいただけなかったお客様も数多くおり、その点では申し訳なく思っている。訳あり製品を数多く揃えたが、訳あり製品の数にも限界がある(笑)。これからそこが悩みの種になってきそうだ。来年は、お得価格でご提供できる受注生産方式の製品も用意することなども検討したい。せっかく、ここまで来ていただいたのだから、自分の目当てのものが買えなくても、来て良かったと思ってもらうことを考えたい。10回目の節目となる来年の訳ありセールの企画は、これから反省会を開いて考えていきたい」と語った。