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全世界PC出荷台数が6年ぶりの成長を記録
2018年7月17日 14:19
米市場調査会社のInternational Data Corporation(IDC)およびGartnerは12日(米国時間)、全世界における2018年第2四半期のPC出荷台数の暫定調査結果を報告した。
同四半期の全世界PC販売台数は、IDC調査で前年同期比2.7%増の6,226万9千台、Gartner調査で同1.4%増の6,209万5千台。
いずれの調査でも、2012年第1四半期以降初となる成長率増を記録し、IDCでは同社の0.3%増という予測を上回る結果となったと報告している。
IDCでは、構成パーツの供給問題などで影響を受けた2017年第2四半期の結果が低迷気味だったことで成長率が高めに出ていることをふまえても、2018年第2四半期の業績はそれまでの四半期の傾向から大きく上回る結果を記録していると述べている。
これまでと変わらず、上位3メーカーでは法人向け出荷がデスクトップ/ノートの両方で利益の柱となっていたほか、市場全体で見ると、プレミアムモデルとエントリーモデルの両方で成長が見られているという。
日本市場については、コンシューマ需要がデスクトップとノートの両方で予測を上回ったことで、市場全体で期待を上回る結果になったとしている。
しかしGartnerでは、本四半期の成長は法人向けの需要増によるもので、コンシューマ向け出荷台数の減少により一部が相殺されていると述べ、同社のアナリストは、コンシューマ向けPCの需要の減少は続いていると指摘。
加えてアナリストは、法人向けもWindows 10 PCへの交換需要が終わる2年後(2020年)で勢いが弱まると見られ、Windows 10へのアップグレードサイクルの終了を見越して、PCメーカー各社がビジネス市場の成長を維持する方法を模索するべきとの意見を提唱している。
なお、両社ともにデスクトップPC/ノートPC/ワークステーションを集計対象としているが、Gartnerと異なり、IDCではMicrosoftの「Surface」シリーズのような着脱式2in1などを集計対象外としているため、数値が異なっている。
メーカー別の調査結果は以下のとおり。
メーカー | 2018年第2四半期(2018Q2)PC出荷台数 | 2018Q2市場シェア | 2017Q2 PC出荷台数 | 2017Q2 PC出荷台数市場シェア | 同四半期比成長率 |
---|---|---|---|---|---|
HP | 1,486.4万台 | 23.9% | 1,381.2万台 | 22.8% | 7.6% |
Lenovo(+富士通) | 1,375.5万台 | 22.1% | 1,236.2万台(1,304.5万台) | 20.4%(21.5%) | 11.3%(5.4%) |
Dell | 1,125.5万台 | 18.1% | 1,032.9万台 | 17.0% | 9.0% |
Apple | 430.8万台 | 6.9% | 430.3万台 | 7.1% | 0.1% |
Acerグループ | 419.7万台 | 6.7% | 414.4万台 | 6.8% | 1.3% |
その他 | 1,389万台 | 22.3% | 1,567.4万台 | 25.9% | -11.4% |
合計 | 6,226.9万台 | - | 6062.4万台 | - | 2.7% |
メーカー | 2018年第2四半期(2018Q2)PC出荷台数 | 2018Q2市場シェア | 2017Q2 PC出荷台数 | 2017Q2 PC出荷台数市場シェア | 同四半期比成長率 |
---|---|---|---|---|---|
Lenovo | 1,360.1万台 | 21.9% | 1,231万台 | 20.1% | 10.5% |
HP | 1,358.9万台 | 21.9% | 1,280.9万台 | 20.9% | 6.1% |
Dell | 1,045.8万台 | 16.8% | 955.3万台 | 15.6% | 9.5% |
Apple | 439.5万台 | 7.1% | 426.6万台 | 7.0% | 3.0% |
Acerグループ | 396.9万台 | 6.4% | 385.1万台 | 6.3% | 3.1% |
その他 | 1,608.3万台 | 25.9% | 1,846.6万台 | 30.1% | -12.9% |
合計 | 6209.5万台 | - | 6,125.4万台 | - | 1.4% |
Lenovoの調査結果については、富士通との合弁会社(富士通クライアントコンピューティング)の設立を受けて、同社の結果も含まれている。