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第9回教育ITソリューションEXPOレポート
~ロボット教材やプログラミング教材などのSTEM関連教材が多数展示
2018年5月29日 16:44
2018年5月16~18日、東京ビッグサイトで「第9回教育ITソリューションEXPO」(略称EDIX)および「第1回学校施設・サービス展」が開催された。EDIXは、学校/教育関係者を対象とした教育分野の専門展示会であり、この種の展示会としては日本最大の規模を誇る。
EDIXでは、電子黒板や電子教科書、採点システム、授業支援ソフトウェアなどさまざまな製品・サービスが出展されているが、近年、STEM教育などと呼ばれる、科学や技術、工学、数学を重視した教育に注目が集まっており、2年前から、プログラミング教材やロボット教材などの未来の学びを集めた「学びNEXT」と呼ばれるゾーンが設けられるようになった。
学びNEXTゾーンは今回で3回目となるが、スペースは毎年拡大しており、初出展のメーカーも多かった。そこで、学びNEXTのブースの中から、筆者が特に興味を持ったものを中心に紹介していきたい。
STAR WARSコラボのlittleBitsが登場
コルグが販売しているlittleBitsは、マグネットで接続される新世代の電子ブロックとしては老舗となる製品であり、ラインナップも充実している。今回のEDIXでは、新製品の「Droid Inventor Kit」を中心とした展示が行なわれていた。
Droid Inventor Kitは、STAR WARSに登場するドロイド「R2-D2」を作ることができるキットであり、完成したR2-D2は、タブレットなどから操縦したり、プログラムによって制御することが可能だ。ブースには、このDroid Inventor Kitで作られたドロイドのカスタマイズモデルが4種類展示されており、来場者にどれが一番好きかを聞くコンテスト「2018 EDIX DROID総選挙」も行なわれていた。そのほかのlittleBitsシリーズで作った作例も多数展示されていた。
micro:bit関連製品や磁力で繋がる電子ブロックの展示が増加
今回の学びNEXTでは、micro:bit関連製品が急増したことが印象的であった。micro:bitは、イギリスのBBCが中心となって開発した教育向けマイコンボードであり、2,000円程度と低価格ながら、25個のLEDや加速度センサー、温度センサー、地磁気センサーなどを搭載し、Bluetooth LEによる通信機能も備えているので、単体でいろんなことができることが魅力だ。
昨年(2017年)のEDIXでも、micro:bit関連の展示が見られたが、今年(2018年)は、日本での本家といえるスイッチエデュケーションや教材の大手アーテックのほかにも、micro:bit関連製品を出展している中国系企業が目立っていた。また、littleBitsとコンセプトが似た、磁力で繋がる電子ブロック的なSTEM教材の展示も多かった。こうした製品をまとめて紹介しよう。
スイッチエデュケーションは、micro:bit2台を使ったロボットサッカーのデモやライントレースカーのデモのほか、さまざまな作例、周辺機器の展示を行なっていた。新製品のバングルモジュールキットは、micro:bitを腕に装着するための周辺機器であり、スピーカーやバッテリも備えているので、micro:bitをウェアラブル化して遊ぶことができる。
また、micro:bitベースの超小型マイコンボードを搭載した羽ばたき飛行機「Bit Fly」も興味深かった。こちらに使われている超小型マイコンボードも参考出品として展示されており、今後販売される可能性もあるとのことだ。
アーテックのブースでは、アーテックブロックによる作例やmicro:bit用拡張基板などが展示されていたほか、現在開発中のScratchの次バージョン「Scratch 3.0」も展示されていた。リンク機構やスライダクランク機構を学習できる工業高校向けのパッケージや、幼稚園向けの知育ロボット「アリロ」のデモも行なわれており、幅広い年齢層をカバーできることをアピールしていた。
中国のCH Maker Educationのブースでは、磁力でブロックを繋げていくことで電子回路が作れるSTEM教材「Grove Zero」やmicro:bitと組み合わせてロボットカーを作る「Bit Kit micro:car」の展示を行なっていた。Bit Kit micro:carは、色を読み取るカラーセンサーを搭載しており、ラインの色を識別して動作を行なうライントレース競技などにも利用できる。
また、中国の電子機器開発メーカーであるDFRobotのブースでも、micro:bitベースのロボットカー「Max:Bot」を展示していた。micro:bitを採用しているため、ビジュアルプログラミング環境のScratchやBlock Editorだけでなく、PythonやJavaScriptを利用した本格的なプログラミングも行なえる。
DFRobotは、LEGOのブロックと形状的な互換性を持つ電子ブロック教材「BOSON」も展示していた。
こちらは、磁力で繋がるわけではなく、コネクタにケーブルを挿して回路を作っていくもので、単体で実験が行なえる有機ELモジュールも用意されている。BOSONにもmicro:bitと組み合わせて利用する「micro:bit BOSON Starter Kit」が用意されており、電子回路とプログラミングの学習が可能だ。その他、Atomを搭載し、Windows 10が動作する高性能マイコンボード「LattePanda」も展示されていた。
ケニスのブースでは、カードを並べてプログラミングを行ない、そのカードを小型ロボットの口に入れていくことでプログラム通りに動かせる「True True」や物理の授業などに使える超小型データロガー「PocketLab」のデモを行なっていた。PocketLabには加速度センサーや地磁気センサー、気圧センサーなどさまざまなセンサーが搭載されており、リアルタイムでタブレットなどにセンサー情報を送ることができる。さらに、micro:bitと組み合わせて実験を行なう拡張ボックスも展示されていた。
中国ベンチャーがユニークなロボット教材を出展
Makeblock Japanは、同社のSTEM教材「mBot」を中心に展示を行なっていた。mBotは低価格で拡張性が高いことから、ロボット教室などでよく使われている。ブースには上位モデルの「mBot-S」や「mBot Ranger」、10種類のロボットを作ることができる「Ultimate 2.0」なども展示されていた。
また、新製品としてブロックを繋げていくだけで電子回路の実験が可能な「Makeblock Neuron」が展示されていた。こちらも、ブロック同士は磁力で繋がるようになっており、製作に工具は不要だ。ブロック同士の接続設定は、タブレットの専用アプリで行なえるようになっており、littleBitsとMESHを足して2で割ったような感じだ。
中国のBellrobotは、ロボット教材「MABOT」のデモを行なっていた。MABOTは、モジュールが球体になっていることが特徴で、さまざまなロボットを作ることができ、作ったロボットの制御やプログラミングは、スマートフォンの専用アプリを使って行なえる。現在は、日本の代理店を探している最中とのことだが、なかなか面白そうだ。
プログラミング教室を展開する企業も増加
小中学生を対象としたプログラミング教室を展開する企業にも注目が集まっていた。初出展となるUEIエデュケーションズは、同社が運営する秋葉原プログラミング教室関連の展示を行なっていた。
秋葉原プログラミング教室では、小中学生向けの「プライマリーコース」と「ベーシックコース」の2コースのほか、一般向けの「AIプログラミングコース」が開講されている。プライマリーコースでは、UEIが開発したビジュアルプログラミング言語「MOONBlock」を使い、ベーシックコースではJavaScriptを利用する。
ワイズインテグレーションのブースでは、さくらのIoT通信モジュールに対応したマイコンボード「IchigoSoda」や、タミヤロボットスクールで使われるカムプログラムロボットにIchigoJamを組み合わせた教材、3歳から学べる「ソビーゴ こどもブロックプログラミング」やIchigoJamを採用した「ソビーゴ こどもロボットプログラミング」を展示していた。
また、ロボット教室のフランチャイズを全国に展開しているヒューマンアカデミーでは、ベーシックコース、ミドルコース、アドバンスプログラミングコース、ロボティクスプロフェッサーコースの各コースで製作するロボットなどを展示していた。アドバンスプログラミングコースは、プログラミング要素を増やして欲しいという要望に応えるために、2017年に新設されたコースであり、タブレットを使ってロボットを制御するプログラミングを行なうことが特徴だ。
ORSOは、超小型ドローン「DRONE STAR 01」を利用したプログラミング学習「DRONE STARプログラミング」のデモを行なっていた。DRONE STARプログラミングでは、ブロックを並べてプログラミングを行ない、ドローンの動作を制御する。いくつかのミッションが用意されており、その課題をクリアするためのプログラムを考えるというものだ。
ブースでは実際にドローンを飛ばしていたのだが、ドローンが小さく、カメラなどによる自己位置推定は行なっていないため、ホバリングを指定してもかなり上下左右に動き回ってしまい、細かな制御は難しそうであった。
教育機関向けSTEM教材や学習ソフトも充実
EDIXは元々教育関係者向けの展示であり、学びNEXTでも一般には販売されていない教育機関向けの教材や学習ソフトも展示されていた。アバロンテクノロジーズは、3次元座標の理解にも役立つ教育向け3D CAD「作ってみよう!」やプログラミング学習ツール「動かしてみよう!」のデモを行なっていた。
動かしてみよう!は、Scratchと似たビジュアルプログラミング環境を実現しており、タブレットでも動作する。シミュレータも備えているので、単体でもプログラミングを行なえるほか、実機の専用ロボットも用意されており、プログラムでロボットを制御できる。
ダイセン電子工業は、中学技術向けロボットキット「TJ3B」と「αーXplorer」のデモを行なっていた。どちらも多くの中学校で導入されており、C言語をアイコン化した独自の開発環境を利用でき、拡張性も高いことが特徴だ。C言語への移行もしやすいので、高専などの教材としても使える。
また、ソフトバンクのブースでは、等身大の人型ロボット「Pepper」を使ったプログラミング教育のデモを行なっていた。これは、Robo Blocksと呼ばれるプログラミング環境を利用して、ブロックを並べるだけでPepperの動作や音声を制御するプログラミングを行なえるものだ。学校などへの導入が前提であり、すでにいくつかの学校で使われているという。
山崎情報システムは2018年秋に教育機関向けに発売を予定しているプログラミング学習用教材「プロッチ」やその上位モデル「プロッチ・コロン」の展示を行なっていた。プロッチには標準で4つのセンサーと5つのアクチュエータ(LEDやブザーも含む)が搭載されており、Scratchベースのビジュアルプログラミング環境で、プログラミングを行なうことができる。
プロッチ・コロンには、8つのセンサーと6つのアクチュエータが搭載されており、同様にプログラミングを行なうことが可能だ。そのほか、PCを使わずにプログラミングの考え方を学べる「プログラぶっく」のデモも行なわれていた。命令チップを手で並べてプログラムを作成し、スマートフォンのカメラでそれらのチップを撮影することで、プログラムが読み込まれ実行される。
球形ロボットや1台3役のアームロボットなど
ソフトバンクコマース&サービスは、同社が扱っているさまざまなSTEM教材の展示を行なっていた。スフィロの「SPRK+」は球形をしたロボットで、プログラミングによって動きや発光色などを自由に制御できる。タブレットに指で軌跡を描き、その通りに動かすことも可能だ。「Musio X」は、AI搭載の英会話学習ロボットで、自然な会話を実現している。また、Makeblockの製品の代理店ともなっているため、同社のSTEM教材「mBot」やSTEMドローン「Airblock」も展示されていた。
DOBOTのブースでは、教育用の4軸ロボットアーム「DOBOT Magician」や3Dプリンタが展示されていた。DOBOT Magicianは、先端部(エンドエフェクタ)の交換が可能な設計になっており、3Dプリンタやレーザー刻印機としても利用できる。
また、3色のフィラメントを混ぜ合わせることで、多彩な色での出力が可能な3Dプリンタ「Mooz-3z」や、レーザーモジュールを装着することでレーザー刻印が可能な3Dプリンタ「Mooz-1z」のデモも行なわれていた。
プログラミング学習や論理的な思考力を身につけるためのボードゲーム
プログラミング学習には、PCやタブレットなどの機器が必須というわけではない。電子機器を使わない学習は、アンプラグドと呼ばれるが、最近はアンプラグド教材にも注目が集まっている。
アンプラグド教材の代表がボードゲームだが、CAST JAPANのブースでは、同社が代理店となって販売しているボードゲームが多数展示されており、試遊する人で賑わっていた。こうしたボードゲームで論理的な思考力を身につけてから、PCを使ったプログラミングに取り組めば、上達も早いだろう。
段階的に学習できるロボットキットやコンパクトな光造形方式3Dプリンタの展示も
ラジコン用サーボモーターやプロポ、ロボットキットなどを開発している近藤科学は、汎用性の高いロボットキット「KXR」や二足歩行ロボットキット「KHR-3HV」などを展示していた。KXRシリーズは、段階的に学習を行なえるように設計されており、最初はグリッパー部のみ、続いてアーム型ロボット、4輪ローバーと順次ステップアップできる。
Formlabsは、光造形方式の小型3Dプリンタ「Form 2」やその出力例を展示していた。Form 2は、机の上で気軽に使えるサイズながら、高精度の出力が可能であり、利用できるレジンの種類も多いことが魅力だ。
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