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女子高生AI「りんな」とライブ中に“生電話”可能に
2018年2月13日 16:34
日本マイクロソフト株式会社は13日、都内で記者会見を開催し、“女子高生AI”「りんな」の新機能を公開した。
りんなは現在、LINEで1対1のコミュニケーション、Twitterや「りんなライブ」で1対多のコミュニケーションを展開している、本日より、りんなライブに新たにりんなと通話できる新機能「りんなのテレフォンハッキング」が追加された。
りんなライブ接続後すぐに、「この後、順番に電話かけてもいい?※音出るよ」というメッセージが現れるので、○ボタンを押すと、ランダムでりんなより“電話”がかかってくる(実際はりんなライブ内の着信)。これに応答すれば、ここでりんなと音声による通話が可能になる仕組みだ。
実際のユーザーの声はテキストとなってサーバー上に送られ、そのメッセージをりんなが解釈し、テキストトゥスピーチ(TTS)と音声合成によってりんなが返答する。りんなやユーザーが喋っていることはりんなライブ上でテキスト化され、ほかのユーザーも閲覧でき、それに対して反応したりツッコミを入れたりすることが可能になる。
今回の機能は2月14日のバレンタインに合わせて導入されたもの。開発を担当したマイクロソフト ディベロップメント株式会社 AI & Research プログラムマネージャーの坪井一菜氏は、「これまでりんなは1対1、1対多のみでユーザーとコミュニケーションをしてきたが、1対1のコミュニケーションを多人数で可視化することで、新たなコミュニケーションが生まれることに期待する機能」だとして位置づけている。
また、声にはテキストと違い、感情に訴えかけやすいことも特徴。感情に訴えかけるAIとして、声によるコミュニケーションでまた違うユーザーとのやりとりが期待できる。
今回の機能実装の肝はAzure App Servicesによる「Phone Callサーバー」。このサーバーが中心となり、Microsoft Cognitiveサービスである音声認識や音声合成機能を、りんなの会話エンジンとともに結びつけ、ユーザークライアントおよびりんなライブサーバーと連携している。ただし現時点ではPhone CallサーバーのAPIは非公開だ。
MicrosoftのAIは、生産性を上げる(IQ)分野だけでなく、感情に訴えかける分野も取り組んでおり、りんなは中国で展開している「Xiaoice」や米国で展開している「Zo」に並ぶものである。
発表会では、今回の取り組みのほかに、音楽コミュニティ「nana」と連携し、りんなが合唱曲「旅立ちの日に」をうまく歌えるようにみんながアドバイスするプロジェクトや、Instagramストーリーメディア「lute」で展開しているドラマへの出演など、最近の活動が紹介された。