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HTC、高解像度やハイレゾ対応を図ったVR HMD「VIVE Pro」

~ケーブルレスVRを実現する無線アダプタも

HTC Vive Pro

 台湾HTCは8日(米国時間)、「CES 2018」が開催される米ラスベガスにて、新型VRヘッドマウントディスプレイ(HMD)「VIVE Pro」を発表した。価格の発表および発売は近日中に行なうとしている。

 VIVE Proは、VR HMD「VIVE」の上位に位置づけられた製品で、VR愛好家やエンタープライズ向けに設計されているとする。

 ディスプレイは3.5型AMOLED(有機EL)を採用し、片眼あたり1,440×1,600ドットへと高解像度化。両眼2,880×1,600ドット(615 PPI)となり、VIVE比で78%の解像度向上を謳う。

PPI比較

 音響面では、着脱可能な「Hi-Res(ハイレゾ)」対応のヘッドフォンを備え、臨場感のある豊かなサウンドを提供するとしている。アンプも強化され、高インピーダンスのヘッドフォンも駆動できるよう改善されているという。

 マイクには、アクティブノイズキャンセル機能を備えたデュアルマイクを搭載。新ヘッドストラップは人間工学に基づいており、重量バランスが調整され、装着感を改善しているという。

 ヘッドストラップ以外でも装着感の向上が図られており、より幅広い顔にフィットするフェイスクッションと、花びらからインスパイアされたというノーズパッドを搭載する。

 本体前面に装備されたカメラは、VIVEの単眼から、2眼へと増えている。公式ページでは、ユーザーが家具などに衝突するのを回避するため、捉えた物体の輪郭線をVR上で表示する「シャペロン」システムのために利用されるとしているが、これはVIVEも同様の仕様となる。

 同社では、2眼化されたカメラについて「開発者の創造性を高める」としているが、将来的なAR対応などが予定されているのかは不明だ。

前面カメラは2眼に
背面

 そのほかのおもな仕様は以下の通り。

製品VIVE ProVIVE
ディスプレイ(片眼あたり)3.5型1,440×1,600ドットAMOLED3.6型1,080×1,200ドットAMOLED
リフレッシュレート90Hz
視野角110度
センサーSteamVRトラッキング、重力、ジャイロ、近接、IPDSteamVRトラッキング、重力、ジャイロ、近接
インターフェイスUSB 3.0 Type-C、DisplayPort 1.2、BluetoothHDMI、USB 2.0、Bluetooth
HTC Vive Announces the VIVE Pro - CES 2018

VIVE Wireless Adaptor

VIVE Wireless Adaptor

 加えて同社では、VR HMD用無線アダプタ「VIVE Wireless Adaptor」も発表している。出荷は2018年第3四半期を予定する。

 VIVE Wireless Adaptorは、VIVEとVIVE Proの両製品に対応した無線アダプタ。Intelの「WiGig」技術を採用し、60GHz帯で映像/音声データの転送を行なう。

 リチウムイオンバッテリを内蔵し、長時間駆動に対応するとしている。

ワイヤレス化で自由自在に動けるように