ニュース
蛭子能収さん、Windows 10クリエイティブ・ディレクターに就任
~理由は「ちょっとお金が入ると思ったから」
2017年11月28日 14:01
日本マイクロソフトは、漫画家・タレントの蛭子能収氏をクリエイティブ・ディレクターとして起用した「2017年 冬のWindows 10キャンペーン」を、11月17日からスタートしている。
それにあわせて、2017年11月28日、ビックカメラ有楽町店およびヨドバシカメラ マルチメディア Akibaにおいて、蛭子能収さんの「クリエイティブ・ディレクター エビス・ヨシカズ」就任披露式とCMお披露目会を開催した。
日本マイクロソフトでは、「自由な発想力と高い独創性を持つ漫画家として、長年活躍されてきた蛭子さんの高いクリエイティビティと、Windows 10の最新技術を融合させて、これまでにない新しいCMやプロモーションを開発することを目的にした」と説明する。
蛭子能収さんの長男である蛭子一郎さんとともに、家族経営の「クリエイティブ・ユニットEBS_KZ.Inc(エビスカズインク)」を設立。クリエイティブ・ディレクターとして蛭子能収さんが制作したCMに、サウンドディレクターである蛭子一郎さんが効果音をつけ、さらに蛭子さんの孫たちがナレーションを行なうという「三世代CM」を制作した。蛭子能収さんが、デジタル制作で手がけたマンガをCMに利用するのは初めてだという。
制作したCMは、最新MR機能の「Windows Mixed Reality」、顔認証システム「Windows Hello」、専用のペンで描くことができる「デジタルペン」、撮った写真から動画を作成できる「フォトアプリ」といったWindows10 Fall Creators Updateで提供される4つの機能を、蛭子さんならではのユニークな視点で紹介するものになった。
なお、EBS_KZ.Inc.は今回のキャンペーン用のユニット名となり、実際の会社として設立するものではないという。また、キヤンペーンサイトなどでは、クリエイティブ・ディレクターっぽく、エビス・ヨシカズ、エビス・イチローと表記している。
午前9時15分から、東京・有楽町のビックカメラ有楽町店で行なわれた就任披露式では、クリエイティブ・ユニットとして、蛭子能収さんと蛭子一郎さんが揃って登場。
日本マイクロソフト 執行役員常務 コンシューマー&デバイス事業本部長の檜山太郎氏から、「クリエイティブ・ディレクター」と書かれたタスキをかけられた蛭子能収さんは、クリエイティブ・ディレクターに就任した感想を聞かれ、「うれしい」と答えたものの、「なぜ、クリエイティブ・ディレクターに就任したのか」との質問には、「ちょっとお金が入るなぁと思ったから。それ以外の欲はない」と答え、「自分からやることはない。なにか言われたらやる」と後向きな発言で報道陣を笑わせた。
また、「CMのコンセプトは、『わーっ すごい!!』であると前置きし、「ハロー」、「スラスラ」、「アイ(目)からビーム」、「360度」の4点から、CMを制作したと語った。
「ハロー」ではWindows Hello、「スラスラ」ではデジタルペン、「アイ(目)からビーム」ではフォトアプリ、「360度」ではWindows Mixed Realityの機能を紹介。
それらの機能を自ら使ってみた感想も述べ、「Windows Helloでは、似ている息子の顔でも認識するかどうかを試してみたが駄目だった」、「デジタルペンは、色を塗るのがとても簡単だったが、書いたものがすぐに消せるというので、書いたものは全部消した」、「Windows Mixed Realityでは、その場にいながら世界中を旅ができることに驚いた。社員旅行はこれで済む」などの珍回答が相次いだ。
蛭子能収さんは、その場で、ビックカメラ有楽町店向けのオリジナルの店頭POPを書き上げてみせた。
また、同日午前10時30分から、東京・秋葉原のヨドバシカメラ マルチメディア Akibaで行われたCMお披露目会では、4つのCMを初めて公開。公開したあとに、「面白くないですか」と不安そうに報道陣に語りかけ、反応にホッとした様子をみせたほか、その作品の1つに孫の名前を間違えるといったストーリーがあったことから、実際に、蛭子能収さんに孫の名前をあげてもらったところ、「すぐに出てこない」と、まさにストーリーを地でいく状況に笑いが起きた。
蛭子能収さんは、「僕も、これからPCを使っていくことになる。これはまさに、『わーっ すごい!!』である」と、PCを使ってマンガを描くことを宣言した。
檜山氏は、「今回の蛭子さんのクリエイティブ・ディレクターへの就任は、おもにCMを制作していただくことが役割。Windows 10にはさまざまな機能があるが、それらの機能を、年齢、性別を問わず、蛭子さんの視点から、わかりやすく伝えてもらいたいと考えている。とくに、地方都市にはなかなか新たな機能が伝わりにくかったり、若年層やシニア層にも伝わりにくいといった課題があった。蛭子さんのキャラクターと、発想によって、そうした人たちにもWindows 10の新たな機能を知ってもらいたい」と語った。
また、CMの出来映えについては、「期待通りであり、まさに、ここにクリエイティブ・ディレクター・エビスさんあり、という作品に仕上がっている」と評価。だが、蛭子さんは、「隣にいるからそう言うが、向こうにいったらそんなことは言わない」とネガティブに反応していた。
また、檜山執行役員常務は、年末商戦における訴求ポイントを「Windows」、「Surface」、「Office」、「WDLC」の4点であるとし、「Windows」では、蛭子さんを起用した今回のキャンペーンによって、Windows Mixed RealityやWindows HelloなどのWindows10 Fall Creators Updateで提供される機能を紹介した。
「Surface」では、今年がSurfaceの発売から5周年を迎えることにあわせて、11月28日から記念プロモーションを開始。限定数量で販売するアクアカラーのタイプカバーやデジタルペン、マウスを発売するほか、Surface Proとタイプカバーのお得なセットモデルの発売、Surface Pro購入者を対象にした18,000円(タイプカバー相当の価格)のキャッシュバックを年内まで実施する。
「Office」では、Office 2007の延長サポートが2017年10月に終了したことにあわせて、クラウドで提供するOffice 365 Soloへの買い換え提案を訴求。Webを通じた「サラリーマン障害物競走」のコンテンツを通じて、Officeの機能を説明するほか、Officeへの関心を高める考えを示した。
さらに、「WDLC(ウィンドウズ・デジタル・ライフスタイル・コンソーシアム)」では、My First PC 年末キャンペーンを展開。五児の父親である、つるの剛士氏を起用して、PCメーカーと共同で、子供のPC利用を訴求する。子供のPCデビューを支援し、2020年に開始されるプログラミング学習を視野に入れた提案などを行っていくことになるという。
ビックカメラ有楽町店 執行役員の佐藤壮史店長は、「最近では、家族連れがPC売り場に来店する例が増えており、子供の知育向けにPCを購入するケースも多い。子供向けでも性能が高いPCを購入する傾向が高く、店内に設置したMy First PCコーナーでタッチパネルを直接操作してもらい、子供が使いやすいPCを勧めている。また、Windows Mixed Realityに対する関心が高く、体験コーナーを設置した最初の週末には100人以上が体験し、雨が降っているシーンでは実際によけてしまったという声があがるように、驚きと感動を体験していただいている。売れ行きには期待を持っている」とした。
ヨドバシカメラ マルチメディア Akiba パソコン専門チーム・本多一成マネージャは、「秋葉原は、ゲームで盛り上がりを見せている市場であり、その点では、Windows Mixed Realityとの親和性が高く、PC市場を活性化すると期待している。体験コーナーでは、平日でも約20人が体験し、土日はその倍以上の人たちが体験している。13歳以下は体験できなかったり、40代以上の人たちは恥ずかしがって体験しないという傾向もあり、20代、30代の人たちが中心になっているが、関心は多くの年齢層で高まっている」という。
また、「Surface Book 2も発売から約2週間を経過し、手応えを感じている。1年9カ月ぶりのモデルチェンジにも関わらず、外観が変わっていないという指摘もあるが、中身が大きく変わっていることを説明している。高性能や薄型であることに対するニーズが高く、それに合致した製品である。一方で、最近では小中学生がPCを購入しにくるといった動きがみられており、年末商戦でも初めてPCを購入する子供向けの提案を強化したい」などとした。
なお、「2017年 冬のWindows 10キャンペーン」では、ビックカメラやヨドバシカメラ、ヤマダ電機をはじめとする全国の主要販売店でWindows Mixed Reality体験コーナーを設置。Windows Mixed Realityヘッドセットを体験できるほか、店頭体験コーナーでしか見られない限定動画コンテンツも公開する。さらに、Windows 10 Fall Creators Updateの機能を楽しむことが可能な「この冬おすすめのWindowsパソコン」を紹介する。
Windows Mixed Realityヘッドセットは、Amazon、エディオン、ケーズデンキ、Joshin、ビックカメラ、ヤマダ電機、ヨドバシカメラで取り扱いが行なわれている。
キャンペーンサイトでは、蛭子能収さんが、クリエイティブ・ディレクターに就任した経緯や、CM制作の過程を追った就任動画全5篇を先行公開している。