ニュース
日本マイクロソフト、Fall Creators Updateでの目玉機能としてVR/AR対応のWindows Mixed Realityを積極アピール
2017年10月19日 11:52
日本マイクロソフト株式会社は18日、太平洋時間の10月17日午前10時より配信が開始されたWindows 10の大型アップデート「Fall Creators Update」に関するプレスセミナーを開催した。
Fall Creators Updateは4月に配信されたCreators Updateに続く大型アップデートであり、Windows 10登場から数えて4番目の大型アップデートでもある。Creators Updateのときにも明言されていたが、その名が示すようなクリエイター向けのアップデートというわけではなく、すべてのユーザーにクリエイティブな機能を提供することを目的としている。
今回のFall Creators Updateでは、Windows上でVR/AR機能を提供する「Windows Mixed Reality」が目玉となっており、会場では日本で発売済み/販売予定の5台のWindows Mixed Reality対応ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を展示していた。
日本マイクロソフト株式会社 業務執行役員 Windows & デバイスビジネス本部長の三上智子氏は、Fall Creators Updateを使うことで今まで体験しづらかったWindows Mixed RealityによるVR/ARを気軽に体験できるようになり、ユーザーエクスペリエンスを大きく向上させられるとした。
続いて登壇した同社Windowsプロダクトマネージャーの春日井良隆氏は、Fall Creators Updateの新機能を実際に紹介するとともに、Mixed RealityをWindows 10上で利用する様子をデモンストレーションしてみせた。
春日井氏はまずCreators Updateから提供が開始された3Dオブジェクトのポータルサイト「Remix 3D」から、84型液晶を備える一体型のSurface Hubの3Dデータを取得。Remix 3Dでは登録されている3Dデータをペイント3Dで開くか、Mixed Realityで開くかを選べるようになっており、Mixed Realityで開けば、3Dビューワーが立ち上がるようになっている。
3Dビューワーではカメラ上に表示されている現実の世界に取得した3Dオブジェクトを重ねる形で表示でき、春日井氏は大きさや位置/角度を調整することで、実際にその場に実物のSurface Hubがあるかのように配置した。
また、ペイント3Dで開いてデータを編集することもでき、デモンストレーションではこれを汎用のGLBフォーマットで出力してPowerPoint上に3Dデータを挿入してみせた。最新版のPowerPointでは3Dオブジェクトを表示できるようになっており、プレゼン用のスライドに3Dデータを貼り込んで、製品を回転させて見せたりといった使い方ができる。春日井氏は学会や都市設計の説明など、3Dデータをさまざまなプレゼンテーションの場で活用することで、より詳細に内容を伝えられるようになるだろうと利便性をアピールした。
同社コンシューマー&デバイス事業本部 デバイスパートナー営業統括本部執行役員の梅田成二氏は、Windows Mixed Realityについて、高価なディスクリートGPUを搭載していなくても、内蔵GPUで体験できてしまうことから、一般ユーザーが導入しやすいというハードルの低さを語った。
また、Windows Mixed Reality対応のHMDは、内部に6軸のセンサーを備えており、Oculus RiftやHTC VIVEのように別途室内にセンサーを配置する必要がなく、単体で気軽に使えてしまう点もユーザーフレンドリーな設計であり、これによって別の部屋でもHMDを簡単に利用できるというメリットもある。
梅田氏は現在世間で利用されているコンシューマPCのじつに40%がWindows Mixed Realityを利用できるだけのスペックを備えているとし、パートナー各社と協力しつつデバイスとコンテンツを拡大するとともに、店頭での体験デモなどを通じて訴求を行なっていくとした。
このほか、プレスセミナーでは以下のようなFall Creators Updateの新機能が紹介された。