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Apple、「macOS High Sierra」を無料アップデートとして提供開始

 Appleは26日、新OS「macOS High Sierra」を無料アップデートとして既存のMac向けに配信開始した。

 macOS High Sierraでは、新しいファイルシステム「Apple File System」を採用。大容量ストレージのサポートに加え、性能/安全性/信頼性を高めた。複数ファイルやディレクトリの複製といった一般的なタスクをほぼ一瞬で完了させられるほか、停電やシステムクラッシュからのデータを保護する機能なども搭載。現時点ではオールフラッシュストレージのMacにのみ対応し、Fusion DriveおよびHDDのMacは将来のアップデートで対応する予定。

 また、HEVC(H.265)に対応し、旧来のH.264から容量を40%削減しつつ、4Kへの最適化が図られた。新しいiMacおよびMacBook Proでは、HEVCのエンコーディングおよび再生がハードウェアアクセラレーションで行なわれ、省電力化を実現した。

 グラフィックスAPIであるMetalは「Metal 2」に進化。音声認識や自然言語処理、コンピュータビジョンなどを機械学習によってサポート。APIの改良によって性能も向上し、UnityはEPIC、Valveといった開発者各社の今後のアプリケーション開発に活用できる。また、Thunderbolt 3接続のGPUも対応する。

 新たに機械学習向けのフレームワーク「Core ML」も搭載。CNN(畳込みニューラルネットワーク)やRNN(再帰型ニューラルネットワーク)に対応し、ローカルデバイス上でさまざまな計算や処理が行なえる。

 このほか、VRのサポートや「写真」アプリの更新、SafariやTouch Bar機能の強化/改良などが加えられている。