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ソニー、電子ペーパーディスプレイのE Inkと合弁会社を設立
~13.3型電子ペーパー搭載の世界最軽量端末も
2017年4月10日 16:59
ソニー株式会社の子会社であるソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社は、E Ink Holdings(以下E Ink)と電子ペーパーディスプレイを活用した商品および、関連するアプリケーション、連携プラットフォームの企画や開発、設計、製造、販売などを行なう合弁会社を設立することで合意したと発表した。
2004年以来、E Ink製電子ペーパーディスプレイを採用したデジタルペーパーを販売するなど、ソニーとE Inkはパートナーシップ関係にあり、今回設立する合弁会社では、E Inkの電子ペーパーディスプレイについての開発・製造技術と、ソニーの商品開発やマーケティングの知見を互いに活かし、電子ペーパーディスプレイを活用した新商品やシステムなどの創出を行ない、市場の拡大を目指していくとしている。
合弁会社は台湾に登記され、関係当局の承認取得後に運営を開始する予定で、日本における子会社は4月に発足予定。資本金は420百万台湾ドル(約15億円)。
E Ink子会社とソニーセミコンダクタソリューションズの合計出資比率は約70%で、残り株式はベンチャーキャピタルが保有する見込み。取締役はソニーセミコンダクタソリューションズの代表取締役社長である清水照士氏、会長はE Ink社長Johnson Lee氏が務める予定。
DPT-RP1
同時にソニーでは、デジタルペーパー端末「DPT-RP1」を6月5日より発売すると発表。価格はオープンプライスで、税別店頭予想価格は8万円前後の見込み。
A4サイズ相当の13.3型ペン対応電子ペーパーディスプレイを搭載したデジタル端末。本体厚は約5.9mmで、A4ノート1冊(60枚)より軽いという重量約349gを実現。10型以上のモバイル端末として世界最軽量を謳う。
利用シーンとしては、企業や官公庁、大学や研究機関などで、移動中や出張先での文書精読、業務や学習で利用するPDF形式の帳票やファイルに直接書き込みながら、業務や学習・研究などを行なうといったものが想定されている。
前機種「DPT-S1」からディスプレイの解像度を高めたほか、軽量化とページ送り速度を最大約2倍へ高速化。書き味についても、新規に独自開発したノンスリップパネルを採用し、ペン先の滑りを抑えて適度な抵抗感を持たせ、より紙に近い書き心地を実現したとする。
主な仕様は、静電容量方式ペン/タッチ入力対応13.3型1,650×2,200ドット電子ペーパー(16階調グレースケール)、プロセッサにMarvell IAP140(4コア、64-bit)、16GBストレージを搭載。対応ファイルはPDF形式で、内蔵ストレージに約1万ファイルが保存可能としている。
インターフェイスはMicro USB、IEEE 802.11ac対応無線LAN、Bluetooth 4.2、FeliCa対応NFCを搭載。
本体サイズは約224×302.6×5.9mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約349g。バッテリ駆動時間は無線無効時で約3週間、有効時で約1週間。