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ASUS、“PCI Expressスロットから電源を取らない”Radeon RX 480カード

~リファレンスより最大19%も高速

ROG Strix RX 480

 ASUSは19日(台湾時間)、近日中に投入を予定しているオリジナル設計のRadeon RX 480搭載ビデオカード「ROG Strix RX 480」の詳細についてブログ上で紹介した。

 先日AMDが日本国内で開かれたRadeon RX 480発表イベントにも展示されていたので、国内での投入はほぼ間違いないだろう。

 最大の特徴は6フェーズの「Super Alloy Power II」と名付けられた電源回路。リファレンスカードはPCI Expressスロットから75W、PCI Expressの6ピン補助電源コネクタから75W供給を受けることで合計150Wの電力を賄っているが、このスロットから供給を受ける部分がPCI Expressの規格を超える時があった(後にドライバで修正)。一方、ROG Strix RX 480では電源の100%をPCI Express 8ピンコネクタから供給を受けることで、PCI Express規格に完全準拠できるとしている。

 ちなみに、この電力供給を示すスライドで、「Dual RX 480」と呼ばれるオリジナルのデュアルファンを採用した別のRadeon RX 480カードの存在についても示唆されており、このカードは電源の23%をPCI Expressスロット、67%を補助電源コネクタから供給を受けるとしている。

電源の供給先。このスライドで「Dual RX 480」の存在が

 ROG Strix RX 480は、ほぼ同時期に投入された「ROG Strix GTX 1080/1070」の機能や特徴を踏襲し、ROG LEDライトによりファンのフレームやバックライトが光る「Aura RGB Lighting」や、独自の全自動化製造技術「Auto-Extreme」による高信頼性の電源回路、ヒートシンクのヒートパイプが直接GPUに触れる「DirectCU III」などを搭載する。

 また、低負荷時に回転を止めるファンを備え、ファンは独自の「Wing-Blade」ファンを3基搭載し、冷却性と静音性を高めた。外付けのPWMファンを2基接続して制御できる4ピンのファンヘッダも備えており、独自のユーティリティ上で容易に回転数を制御できるとしている。

 GPUはオーバークロックされており、OCモードでは1,330MHz、ゲーミングモードでは1,310MHzで動作。オーバークロックのためのヘッドルームも残されているという。リファレンスカードは標準のベースクロックが1,120MHz、ブーストクロックが1,266MHzだが、オーバークロックにより3DMark Fire Strike Extremeでは15%、DOOMやHitmanなどのゲームでは19%性能が向上するという。

 このほかの仕様は、SP数は2,304基、メモリは8Gbps駆動のGDDR5で、バス幅は256bit。ディスプレイインターフェイスはDual Link DVI-D、HDMI 2.0×2、DisplayPort×2。本体サイズは298×134×40mm(幅×奥行き×高さ)。

ゲーム内ではリファレンスと比較して19%高速
3DMarkもリファレンスから15%速い
温度は逆に低下
リファレンスより3倍静かだという