やじうまミニレビュー

肩こりが軽減!? 可動式ヒジ掛けでPC操作がスムーズに

~エアリア「アームスタンド CA-600」

やじうまミニレビューは、1つ持っておくと便利なPC周りのグッズや、ちょっとしたガジェットなど幅広いジャンルの製品を試して紹介するコーナーです。
「アームスタンド CA-600」

PC操作の肩こりに有効な肘掛け

 筆者は仕事柄、椅子に座っている時間が長く、ほとんど常にディスプレイと睨めっこでキーボードとマウス操作をしている。幸いこうした日常作業で肩こりに悩まされたことはないのだが、人によっては眼精疲労も手伝ってつらい思いをしているようだ。

 肩こりが出てしまう場合は、椅子の肘掛けを使うことで肩への負担を軽減できるそうで、実際にタイピング中は肘掛けに肘を載せて打っていた方が楽だし、筆者もそうしている。また、筆者としてはPCでゲーム(主にFPS)をする場合に肘掛けに肘を固定しないと銃器の照準合わせが安定しないので肘掛けは非常に重要視している。

 ただ、肘掛けがあってもしっくりこないこともある。位置調整ができなかったり、できたとしても融通が利かなかったりするからだ。筆者が座っている会社の椅子はまさにそれで、肘掛けの位置が前過ぎかつ外寄り過ぎて、椅子に深く座ってしまうと肘を載せづらい。多少は位置を変更できるのだが、もう少し可動範囲に余裕があればなと思う。

エアリアの可動式肘掛けは理想的な肘掛けか

 そんなわけで、可動式肘掛けのエアリア「アームスタンド CA-600」(以下CA-600)を見た時、興味をそそられた。何せ前後左右へと肘掛けが自在に動くのである。どんな姿勢で、どんな位置に座っていようとも追従してくれる肘掛け……理想的である。

 CA-600の値段はAmazon.co.jpで約5,000円ほど。それほど期待はしていなかったのだが実際に使ってみると、細かな位置調整が可能で、何よりもヌルヌルと滑らかに自分の腕の動きを追ってくれる追従性の高さは、正直予想以上で素晴らしい。ただ、後述するように微妙な点もあったりする。

 とりあえず、製品の作りについてざっくりと説明しよう。本製品を固定するには机の表と裏面に手回しネジ式の固定具を挟み込んでネジ止めをする。机の厚みは11mm~47mmに対応しているので、装着できる机は多いだろう。いったん固定してしまえば、使用中にアームがぐらついてしまうようなことはなかった。ちなみにアームは金属製でクロームメッキが施されており、ずっしりと重く高級感がある。

机に挟み込むための手回しネジ

 アーム部分は人間の腕のように関節が設けられており、合計2カ所の関節を上下に設定できる。調整範囲は上下それぞれ約90度。適正位置は人それぞれだろうが、大体机の少し下の位置に肘が来るように調整してみるとしっくりきた。

上下位置を定めるための2つの間接。ネジを回して緩め、気に入った位置で止める

 個人的に特に良いと思ったのが肘当て部分で、市販のパームレストにあるようなサラサラとした手触りがあり、布地の内部はジェルで満たされている。押し込むとグニュッとした感触があり、数cm位へこむ。このジェルパッドが肘を柔らかく包み込んでくれつつ、しっかりとホールドしてくれるため、腕を縦横無尽に動かしても肘の位置はずれず、使用中に接触部分が痛くなるようなこともない。

 動作はかなり良好でマウスだけでなく、キーボードの操作でも素晴らしいアシスト力を発揮する。例えば、ホームポジションからファンクションキーを押すために若干腕を動かしたりするわけだが、このちょっとした腕の前後移動すらスムーズになるので気持ちが良い。キーボードとマウスを頻繁に行き来する場合は特に効果的だ。普段の手の往来だけでも割と筋肉を使っているんだなと実感できたりもするので面白い。それだけ負担が少なくなるのだ。

設置状態。理由は後述するがマウスパッドは外している
肘掛けの表面は手触りが良く、内部にはジェルが入っているので肘が痛くなったりしない
「CA-600」を使っている様子

 当然アームは1本なので左手(反対側の手)はいつも通りなわけだが、左手は基本的にずっとホームポジションなので、反対側にもアームが必要だとは思わなかった。人によってはバランスが悪いと感じるかもしれないが、本製品が気に入ったのであればもう1本アームを付けるのもありだろう。

 前述した通り、筆者がゲーム(FPS)をやる場合、肘を肘掛けに固定しつつかなり激しくマウスを動かすわけだが、そういった用途にも向いている。本製品を使えば肘掛けの位置をベストなポジションに置けるし、浅く/深く座っても対応できるからだ。机上に肘を置いて操作しているという人には不要だろうが、肘掛け活用派には結構マッチすると思う。

備え付けのマウスパッドが使いづらい

CA-600のマウスパッド
設置位置は2カ所あり、差し込みが円形になっているため、回転させて位置調整できる

 さて、ここまで本製品を褒めちぎってきたわけだが、残念なところも書かなければならない。アーム自体の出来は申し分ないのだが、備え付けのマウスパッドが使いづらいのだ。と言うのも、構造上マウスパッドの位置が机よりも数cmほど上になるからで、キーボードからマウスに手を動かす際に若干手の位置を上げる必要がある。なので筆者はこのマウスパッドを早々に取り外し、いつも通りマウスは机の上に置いて使用した。

備え付けのマウスパッド使用時。マウスの高さが机からかなり上がってしまうのが分かる
筆者としては取り外して使った方が断然使いやすかった。そうだと分かっていれば最初からマウスパッドなしの「CA-500」を買っていたのだが……

 本製品の姉妹品として、マウスパッドなしのアーム「CA-500」も売られており、そちらの方が若干安いため、マウスの位置が上がることで使いづらいとイメージできるなら、そちらを選択した方が無難だろう。とは言え、マウスパッドを除けば本製品は良くできていると思う。筆者は肩こり持ちではないので、実際に肩こりが軽減されるかは検証できなかったのだが、それを抜きにしても本製品のアシスト力は心強い。椅子に肘掛けが付いていなかったり、椅子の肘掛けがイマイチなら試す価値はあるはずだ。なお、元から肘掛けがある椅子の場合はものによっては本製品と干渉して邪魔になる可能性があるので、その点は注意して欲しい。

Amazon.co.jpで購入

(中村 真司)