やじうまミニレビュー

2,000円で買えるAnkerの小型Bluetoothキーボード

~Windows/Mac/iOS/Androidに対応

やじうまミニレビューは、1つ持っておくと便利なPC周りのグッズや、ちょっとしたガジェットなど幅広いジャンルの製品を試して紹介するコーナーです。
Anker「ウルトラスリム Bluetooth ワイヤレスキーボード」

 「Anker」と聞くと、ほとんどの人がモバイルバッテリを思い浮かべることだろう。しかし、ここで紹介するのはAnkerのBluetoothキーボードだ。Ankerはモバイルバッテリや充電器以外にも、マウスやBluetoothスピーカーといったアクセサリ類も取り扱っているのである。

 この「ウルトラスリム Bluetooth ワイヤレスキーボード」はBluetooth 3.0をサポートし、小型で手頃な価格が魅力になっている。本体サイズは284×122×18.5mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は190gと軽量でもある。折りたたんでさらにコンパクトにするようなギミックはないが、Amazon.co.jpでの価格は1,999円と安価である。

正面
背面
右側面
パッケージ内には多国語対応の簡単な説明書が入っている。日本語の説明も書かれていた

 キーボードのレイアウトは、この手の製品では定番のアイソレーションタイプで、英語配列を採用。国内大手メーカーはほぼ日本語キーボードしか出していないため、逆に種類が限られる英語配列を使いたい人にとってはうれしい存在かもしれない。ただし、キーボードのレイアウトはMac用のものなので、Windowsで使いたい人は慣れが必要だ。

 WindowsやMac以外にも、iOSとAndroidで使用でき、実際にこれら全てのOSで動作することを確認した。ペアリングの方法は本体裏面にある電源オン/オフ用のスライドスイッチで電源を投入し、キーボード左下隅の「Fn」キーを押しながら、Zキー(ペアリング機能が割り当てられている)を押すだけ。後はホスト側で本機を見つけて設定すればよい。

本体裏面の乾電池収納場所付近に、スライド式の電源ボタンが配置されている
左シフトキー隣のZキーがペアリングボタンを兼ねている。左下にある「Fn」キーと一緒に押すとペアリングが始まる
青く光る通知用のLEDを内蔵しており、電源投入時はしばらく点灯し、ペアリング中には点滅して動作状況を知らせてくれる

 本製品の残念なところは、F1~F12までのファンクションキーの使用方法で、「Fn」キーと一緒に押さなければならない“コンビネーションタイプ”であること。この手のキーボードではありがちな仕様なのだが、これらのキーの通常動作は音楽再生や音量調整といった各種OS用のショートカットキーになっており、ファンクションキーと動作を入れ替えるようなスイッチはない。日本語入力などでファンクションキーを多用するシーンでは少し面倒に感じるかもしれない。

F1~F12までのキーには各OS用のショートカットキー機能を割り当てられている。F1~F12を使うには「Fn」キーと一緒に押す必要がある。
付属マニュアルに各OSで有効になるショートカット機能が記載されている。iOS以外では機能しないキーがいくつもある

価格の割にしっかりとした出来で使用感は良好

 さて、実際の使用してみての感想だが、キーの押し心地は軽すぎず重すぎずで、押下時は適度な押し返しが得られるため、リズミカルにタイピングできる。この価格帯の製品にしては十分よくできている。キーの入力耐性も約500万回となっており、それなりに頑丈に作られているようだ。

キーストロークは浅くもないし深くもない標準的な作り。押し込む最中と指を持ち上げる時に適度に“バネ”を感じるため、きちんと打鍵感が得られる

 本体には緩く傾斜が付けられており、角度は調整はできないものの、指を置くにはほどよい傾きになっている。本体裏面の4隅にはゴム脚が取り付けられているので、打鍵中にキーボードが動いてしまうといった集中力を乱すような事態も発生しない。

 電源は単4乾電池を2本使用するが、電池は付属しておらず別途用意する必要があった。連続作業可能時間は360時間で、無操作状態が30分間続くと、スリープする省電力モードをサポートしているため、電池も長持ちする。スリープを解除するには何か適当なキーを押せばよい。

キーボード裏面の4隅にはゴム脚が付けられている
単4乾電池を2本で動作。公称の連続作業可能時間は360時間

 冒頭で述べた通り、本製品は軽くてサイズ的にもかさばらないため、持ち運びが容易で収納もしやすい。筆者はスマートフォンやタブレットで文字を入力したい時の一時作業用に手元に置いて使うことにしている。

 頻繁にBluetoothキーボードを使うことはないが、たまに必要性を感じるという人は案外多いのではないだろうか。本製品はそんな人たちに手軽に買えるBluetoothキーボードとしてお勧めしたい。

(中村 真司)