やじうまミニレビュー

ノートPCコレクターなら1台は備えておきたいユニバーサルACアダプタ

やじうまミニレビューは、1つ持っておくと便利なPC周りのグッズや、ちょっとしたガジェットなど幅広いジャンルの製品を試して紹介するコーナーです。
LVSUN製のユニバーサルACアダプタ「LS-PAB90S-2U」

 筆者は基本的にPCが好きであるが、なかでもノートPCはとくに好きである。デスクトップPCなら自分で組めるし、なんならModでそこそこな見た目に仕上げることは可能だが、ノートPCばかりは自作はできない。しかし、出来合いのものしかないからこそ、PCメーカーの思惑や哲学をしっかり体現している。そこに面白さがあるからだ。

 もっとも、筆者と同じようにノートPCが好きな読者は少なくないようで、だからこそ秋葉原でジャンクノートPCを山のように並べて販売している店が存在しているのであろう。こうした動くかどうかすらわからないジャンクノートPCは、購入して満足するだけにとどまらず、自作PCで培ったスキルを活かして、復活させて使うのは、パワーユーザーの趣味の1つともなっている。

 ただ、そのようなノートPCコレクターにとって悩みのタネとなるのがACアダプタである。PCメーカーによってACアダプタの電圧やプラグの形状が異なるため、対応するものを探すのも一苦労。その上ケーブルがかさばるので、押し入れのなかがACアダプタだらけになってしまったりする。なぜUSB Type-CによるPower Delivery規格はもっと早い段階で実現しなかったんだと恨んだりするものだ。

 そんなときに便利なのが、複数のプラグに変換できるユニバーサルACアダプタだ。1台だけ用意しておけば複数のノートに対応できるし、メーカーごとのACアダプタの多くを処分できる。保持しておくのはプラグの先端だけで済む。どうせ複数のノートを同時に使う機会はないので、ACアダプタは1台で十分だ。

 汎用ACアダプタは複数種類あるし、対応する機種によってニーズが異なるだろうから、ここではすべてを紹介できるわけではないが、ACアダプタ選択時に注意したいポイントを挙げておきたい。

 1つはACアダプタの出力容量が少なくともノートPCの必要値より高くなければいけない点。たとえばプラグの形状や電圧が共通でも、65Wが必要なノートに45WのACアダプタを組み合わせるのは危険である。まあ、今どきACアダプタ側に過負荷保護回路ぐらいは入っているだろうから、燃えてしまうようなことはないと思われるが、過負荷をかけ続けることは火災の原因になるので、十分に注意したい。

 なお、ACアダプタに出力容量がそのまま書かれることは稀であり、一般的には電流値で記載されている。ACアダプタの電流値がノートPCに記載されている電流値より高く、余裕を持たせることに心がけたい。

 一方で、プラグの形状は同じだが、電圧が異なる場合はどうなるか。筆者の経験則的に、ACアダプタの電圧がノートPCの既定値より数V上下していても、そのまま動いてしまうことが多い。現代的なノートPCのACアダプタの電圧は12~20V前後なのだが、当然この電圧のまま内部的に利用されることはない。レギュレータによって別の電圧に変換してその値を保ち(一般的には降圧)、それからCPUといったそのほかの回路に供給している。このレギュレータは通常、ある程度の範囲の入力電圧に対応できるので、数V程度の差異なら吸収できてしまう可能性は十分にある。

 もっとも、メーカーの規定電圧ではない場合、レギュレータ部の発熱が増える可能性があり、これも発煙や火災につながる可能性がある。端子が同じだけど電圧が違う場合、こうしたリスクを理解したうえで「動いたらラッキー」程度に思ってもらえたら良い。原則は、電圧を揃えるのが望ましい。

 今回筆者がAmazonで購入したのはLVSUNブランドのユニバーサルACアダプタ「LS-PAB90S-2U」である。3,000円を切っており、ジャンクノートのお遊び用としては十分にリーズナブル。それでいて17mmという薄さながら、最大90Wの出力容量を持ち、さらにUSBポートを2基備え、USB機器も充電できる優れものである。変換プラグも11種類付属しており、筆者が今回使うことを予定していた「HP ProBook 430 G3」および「富士通 LIFEBOOK UH75/B1」の両製品において、問題なく利用できることが確認できた。

12~24V出力に対応するが、付属するプラグの主力は19V前後
2ポートのUSB出力を備えており、スマートフォンなどを同時に充電可能
先端は3ピンで、ここにプラグを接続する
プラグの例。これは現代的なThinkPad用のものだ
今回のお目当ての1つ、HP用のもの
数世代前のThinkPadは丸形プラグつきのACアダプタ。LS-PAB90S-2Uさえあれば、完全にお役御免だろう
マウスコンピューターのACアダプタも19Vが多数。こちらも90W出力としてはスリムだが、お役御免にできる
ケーブルすべて込みで322gと、USBが2ポート入っていることを考えれば十分ポータブルな重さ

 残念なのは、パッケージには12V~24Vの出力が可能と書かれているにもかかわらず、12V出力および16V出力のプラグが1つも付属しない点。シンクライアントやCHUWI製のPCなど、12Vで駆動するPCは少なくないし、パナソニックのレッツノートや富士通の古めのFMV LIFEBOOKなど、16Vを必要とするPCが日本には比較的多い。

 その一方で、なぜか10V出力のプラグが付属している。このため、(0.5V不足しているが)ソニー時代の「VAIO Type P」やVAIO株式会社の「VAIO S13」、古いところだとIBMの「Palm Top PC 110」などを駆動できる。それだけに、12V/16V対応プラグが1個もないのは悔やまれる。

パナソニックのレッツノートSX1に付属していたACアダプタ。16Vなので対応できない
ThinkPad R40に付属する古いアダプタ。対応する形状のプラグはあるが、残念ながら16Vではない。まあ、使用できてしまうとは思うが……
ソニーの初期バイオノート505に付属していたACアダプタ。対応してほしいところだが、16Vである上にコネクタもかなり特殊だ
ディジタル・イクイップメント・コーポレーションの「HiNote Ultra」に付属していたACアダプタ。11Vでプラグ形状も特殊なため対応できそうにない
こちらは代用できそうでできない12VのACアダプタ。
シャープのノートPC用ACアダプタ。こちらも19Vとメジャーだが、プラグのサイズが合わず。まあ、外径5.5mm/内径2.1mmからほかのプラグに再変換するプラグを別途購入すればよいのだが……
HPのネットブック「HP Mini 1000 Vivienne Tam Edition」に付属するACアダプタ。こちらも19Vなのだが、プラグが細くLS-PAB90S-2U付属のプラグでは合わなかった
CHUWIの「Herobox」に付属するACアダプタ。12V/2A出力でメジャーな電圧と電流だが、LS-PAB90S-2Uは非対応
VAIOのACアダプタは電圧が10.5Vとやや特殊だが、LS-PAB90S-2Uで代用可能だ
16VのLIFEBOOK FMV-U8240でも、19Vで駆動できた