インプレスeスポーツ部女子レトロゲーム班

奥村茉実、「琥珀色の遺言」捜査録 完結編。「アドベンチャーゲームって楽しい!」

 明けましておめでとうございます! 今年もたくさんレトロゲームに触れ、面白さや感じたことを伝えていきたいと思います。今週も1988年にリバーヒルソフトから発売されたアドベンチャーゲーム「琥珀色の遺言」をプレイ。現在プロジェクトEggで440円(月額料金別)で購入可能です。琥珀館で次々と起こる事件に今週こそ終止符を……。

レトロゲームのプレイにはマウスコンピューターさんの「G-Tune P5-144」を利用させていただいています。主な仕様は、Core i7-10750H、メモリ16GB、GeForce GTX 1650 Ti、SSD 512GB、フルHD液晶を搭載しています

 今週スタート時の相関図、捜査段階はこちら。

相関図と捜査段階。だいぶ終盤に差し掛かってきたのでは!?

 まず敦男殺人事件の新情報を整理。宿泊者アドルフは、敦男の殺人が行なわれた浴室に向かった時、辰野がいたと話します。この時私はふと、辰野は全事件に関わっている気がしました。辰野の部屋の棚などは全て鍵が掛けられているし……余計怪しい。同じく宿泊中のガストンは、敦男から借りていたお金の代わりにと、指輪を貰っていたそう。そもそもこの指輪は何?

 そうこうしてると、いきなり美津に動きが! 噂通り、萩原を好きという彼女。実はそれが結城一馬にバレていたそう。彼はその事実を利彦に話さない代わりに、三津にお金を要求してきたそうです。美津は結城にお金を渡すことにし、ついでに換金できるブレスレットを萩原に渡した……。だから萩原が美津のブレスレットを持っていたのですね。ただ、結城にお金を渡す前に結城が殺された。ここで2人となる白が確定。さらに美津は子供、そして萩原と共に館を去りました。

 庭番の喜助や、2人の外国人もいつの間にか館から去っていました。ちゃんとお別れをしたかった。

 そして、またあの恐ろしいBGM……。英子が殺されたのです! 遺体は女中のスミが発見しました。ずっと一緒にいた綾が怪しいのでは!?最初に駆けつけてきたのも綾とのこと。綾に確認すると、否定はするものの声を上げて興奮……。やはり怪しい。

英子が裏階段にて刃物で刺され、落下

 ここでいったん今回発見した証拠品で、重要そうなものを確認しますね。

 まずは恍太郎の部屋から見つかった薬ビン。白い粉が入っていました。

薬ビン。毒薬で亡くなった恍太郎の死に何かしら関係があるのかも

 女中平野うめの部屋からはナイフ。ついに凶器が……。

食用ナイフ。どうしてそれを平野うめが持っているの?

 洗面所からは血のついたペーパーナイフ。このペーパーナイフは英子が殺されたものらしく、辰野の部屋で見たとの情報も。英子を殺したのは辰野? いやナイフはうめも持っている……。

ペーパーナイフだけど、血がついている!

 取り急ぎ、この段階での私の推理は以下のような感じ。

 恍太郎を殺したのは遺産目当ての息子の利彦。

 結城一馬を殺したのは辰野か綾(敦男かと思っていたけど、敦男は殺されている)。

 敦男を浴室に押し込んで殺したのは辰野(力的にで男性であることは間違いない。ただ倉橋が近くにいたから倉橋の可能性もある……)。

 英子を凶器で殺したのは辰野か平野うめ(関係を見ると綾もグレー)。

 と、ほぼ辰野(笑)。辰野が中心で、他の何人かが頼んだり、協力したりといったことがありそう。私の中での他で怪しいのは、倉橋とルイ。今残っている他の人たちはあまり関係ないと思うのです。他にも怪しい人はいましたが、みんな出て行ったり、殺されたりしています。

 ここで平野うめが口を割ります! 利彦との不倫関係が怪しまれていましたが、実際利彦に好意があるのは事実のよう。恍太郎の死後、館の主になったため、邪魔にならないように館を出ようとしていたみたいです。ただ、そこから事件も起こり、妻子も出て行くという状況を見て、やっぱり彼を支えたい、と留まっていたとのこと。

 一方利彦は、うめは自分と一緒になり遺産を貰おうとしていると勘違い。そう思われたうめは心病み、ナイフで自殺をしようとしていたようです。よってうめのナイフは事件には関係しないということが判明。そしてうめも館を去りました。うめの気持ちを考えると苦しい。

平野うめ。押し入れをガサゴソしていた、最近の彼女は思い詰めたような様子だったという声があったのはこういうことか

 さらに運転手の倉橋も出て行くことに! 遺産目的で仲良くしていた綾が自分に好意を抱き始め、事件が次々と起こり、怪しまれ、こんなところにはいたくない……、と館を去りました。

倉橋。中盤から疑っていました、ごめんなさい(笑)

 ここで、〈容疑者を部屋に呼び寄せる〉という行動ができるように! 集められたのは辰野、利彦、ルイ、綾。予想通りの4人が集まりましたね。ずっと待っていたこの瞬間がきたのです!

容疑者を部屋に呼び寄せると、一気に同じ質問ができます

 まずは利彦。影谷貿易の経営が危うまれているため、この琥珀館を手放すよう恍太郎に提案したことが、逆に自分が会社を乗っ取ろうとしていると勘違いされたようです。昔の父ではない姿を見た時、父に死んでもらうという決断を。そのため倉庫からストリキニーネを取り出して、使おうとしていたが、その前に恍太郎は殺され、自分はその毒薬は使うことはなく、部屋にずっと置いておいたとのこと。お前じゃないんかい!

 すると次に綾! 実の父ではないものの、恍太郎に愛されなかったことを恨んでいたのは本当だそう。ただ彼女は誰も殺していないということが分かりました。

 そしてついに、辰野が動き始めます。英子をペーパーナイフで殺したのは自分。そして敦男浴槽に沈めたのも、さらに結城を殺したのも自分と自白します。

 しかし、そこでルイが、辰野を巻き込んだのは自分だと告白します。恍太郎はモルヒネ中毒患者であり、妻のルイも止められないほど狂っていたとのこと。辰野には諸々相談していたそうです。そんな中、突然ルイにトリカブトを渡した恍太郎。彼女はそこで恍太郎が飲むお茶にトリカブトを混入。恍太郎はルイが殺して、辰野は見て見ぬふりをしていた。そして、ルイが自首しようとするのを辰野は止めていたそうです。

 結城の殺人も、彼女が辰野と一緒に結城を恍太郎殺人の犯人に仕立て、その後に結城が自殺してしまったという流れを作ろうとしたんだとか。

 でも、結城を殺そうとしたところを敦男に見られ、指輪を渡して出て行くことを頼んだものの、それだけでは満足しないため、夫の利彦に話すと脅されたそう。そこで敦男を殺したのです。アドルフが指輪を持っていたのもそういうことか! アドルフにお金に代えてもらい、借金をチャラにしてもらおうとしていたのね。

 そして最後に英子が真相を突き止めているということに気づき、英子も殺害。

 これが全ての真相です。

辰野
ルイ。辰野とルイが真相を打ち明ける

 翌日2人は警察に出頭し、探偵の龍之介も琥珀館を後にします。

 振り返って目に入った屋敷は琥珀色に染まって、美しくも悲しく見えた。

最後の演出が本当に綺麗でした……。是非配信でも確認していただきたい!

 真相は悲劇というべきもので、最後に全ての点と点が繋がって、ゲームを通じて1つのドラマを見たかのようでした。推理は大外れの部分もあったけど、当たっていた部分もあり、そこはちょっと嬉しさもあります。終始、喜怒哀楽が詰まっていましたが、これはレトロ感溢れるBGMやグラフィックも臨場感を出しのに一役買っていたのでしょうね。

 事件が解決してスッキリ。そして心から楽しめた! アドベンチャーゲームは、すごく自分に合っているジャンルのようにも思えました! やってみたい!

 改めてここまで琥珀色の遺言の配信、記事をご覧いただきありがとうございました! ということで琥珀色の遺言は終了! また次回、新しいゲームをお楽しみに!

 龍之介(奥村)探偵、お疲れ様!

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