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Macで電話できる!強化されたiPhoneとの連携機能を使おう

 Macには、iPhoneやiPadとシームレスに連係できるさまざまな機能が搭載されています。最新のmacOS Tahoeではこの連係機能が強化されました。新たに「電話」アプリが搭載され、iPhoneを手に取らずとも電話をかけたり受けたりすることができます。また、iPhoneの「ライブアクティビティ」にも対応しました。本記事ではこれら2つの連係機能の使い方と電話アプリの詳細について解説します。

macOS Tahoeでは、ライブアクティビティと電話アプリによる新たな連係体験が味わえます

メニューバーからライブアクティビティが確認できる

 2022年にリリースされたiOS 16.1からiPhoneには、ロック画面やiPhone上部の「Dynamic Island」にアプリの情報をリアルタイムで表示する「ライブアクティビティ」が搭載されています。

 最新のmacOS Tahoe(以下、Tahoe)では連係機能の強化によってこのライブアクティビティへの対応が図られ、近くにあるiPhoneのライブアクティビティをMac上で表示できるようになりました。

 具体的には、気象情報アプリの「アメミル」や地図アプリの「Yahoo! マップ」などの対応アプリでライブアクティビティを有効にしておけば、Macのメニューバーに自動的に情報が表示され、さらにメニューバーをクリックすることでiPhoneで表示しているライブアクティビティと同様の画面が現れます。

 さらに、ライブアクティビティの画面をダブルクリックすると、「iPhoneミラーリング」が自動的に起動してiPhone側のアプリをMac上で操作することが可能です。

 これまでライブアクティビティはiPhoneを見ないと確認できませんでしたが、TahoeからはMac上でリアルタイムで確認できるため、大切な情報を見逃さずに済みます。

 なお、このライブアクティビティの連係機能を使用するには、TahoeがインストールされたMacとiOS 18以降がインストールされたiPhoneが必要です。

 また、iPhoneミラーリングを利用したことがない場合は、事前に起動してセットアップを済ませ、iPhoneからの通知を許可しておきましょう。

 それでもうまく利用できない場合は、MacとiPhoneが同じApple Accountでサインインしているか、二要素認証(2ファクタ認証)が有効になっているか、MacとiPhoneの両方でWi-FiとBluetoothが有効になっているか、iPhoneがMacの近くにあってロック状態になっているかを確認しましょう。

ライブアクティビティの連係機能を利用するには、iPhoneミラーリングの設定が必要です。一度も使ったことがなければ先にセットアップを済ませ、iPhoneからの通知を許可しておきましょう
「システム設定」の[通知]で[iPhoneからの通知を許可]を選択、[iPhoneからのライブアクティビティを許可]がオンになっているか確認します
ここでは気象アプリのアメミルを例に手順を解説します。iPhoneの「設定」アプリを開き、[アプリ]→[アメミル]をタップし、ライブアクティビティがオンになっているか確認します
アメミルを開いて画面の右上にあるライブボタンをタップしましょう。これで「アメミルLive」が起動します
iPhoneのロック画面やDynamic Islandで最新の気象状況が確認できる状態になりました
MacのメニューバーにiPhoneのアプリからの情報が表示されます。クリックすればライブアクティビティの詳細を確認できます
ライブアクティビティの画面をダブルクリックすれば、Macから直接iPhoneアプリを操作できます

Macで電話をかけたり受けたりするのが簡単に

 Tahoeでは新たに電話アプリが搭載され、iPhoneの電話アプリとの連係も強化されています。

 これまでも「iPhoneセルラー通話」という連係機能を利用してMacから「FaceTime」アプリを利用して電話をかけたり受けたりすることはできました。

 しかし、Tahoeに新搭載された電話アプリでは電話をかけたり受けたりするだけでなく、iPhoneと同期された履歴や連絡先、留守番電話などに素早くアクセスすることが可能。

 また、iOS 26で実装された「着信スクリーニング」や「保留アシスト」「ライブ翻訳(日本語対応は年内中)」といった最新機能も利用できます。

 これによりMacで作業をしていて電話をかけたくなったときや、電話がかかってきたときはiPhoneに手を伸ばすことなく、電話アプリを利用するのが今後のスタンダードになっていくでしょう。

 Webページやメールなどにある電話番号をクリックして電話をかけられるのも非常に便利です。

 なお、Macの電話アプリで電話をかけたり受けたりするには、MacとiPhoneで同じApple Accountにサインインし、ともにWi‑Fiがオンになっていて同じネットワークに接続されていなければなりません。

 また、iPhoneの電話アプリの設定で対象Macでの電話利用を許可し、FaceTimeにサインインしていて両方のデバイスのFaceTime設定で電話番号がオンになっている必要があります。

電話アプリを開くと、iPhoneの電話アプリ同様に「よく使う項目」と「履歴」が表示されます。ここから相手を選んで電話をかけられます。検索窓に相手の名前を入力して連絡先を検索することもできます
上部の「キーパッド」ボタンをクリックすると、キーパッドが表示されます。ここから直接番号をクリックして電話をかけることもできます。コピーした番号をペーストしても構いません
ソフト(2秒)ポーズを入力するには、カンマが表示されるまでアスタリスク(*)キーをクリックしたままにします
ハードポーズを入力してダイヤルボタンをクリックするまでダイヤルを一時停止するには、セミコロンが表示されるまで、シャープ(#)キーをクリックしたままにします
国際電話をかけるために[+]を入力するには、[+]が表示されるまで[0]キーをクリックしたままにします
上部の[編集]ボタンをクリックして[よく使う項目を編集]したり、「フィルタメニュー」から不在着信や不明な発信者など履歴内容を絞り込んだりできます
相手に電話がつながると通話中を示す通知が表示されます。通話時間の確認やミュート、電話を切るなどの操作がここから行なえます
通知上のキーパッドをクリックすると、キーパッドが表示されます。番号をクリックすることで通話中に数字の入力が行なえます
iPhoneにiOS 26がインストールしてあれば、[…]ボタンのメニューから[通話録音]や[ライブ翻訳](現時点では日本語未対応)、[保留アシスト]も利用できます
[通話録音]を選択すると3秒間のカウントダウンの後、“この通話は録音されます”というアナウンスが相手に流れて録音が始まります。録音した内容は「メモ」アプリにボイスメモとして保存されます
コールセンターなどに電話した際、保留で待たされる場合は保留アシストが便利です。通話をつなげたまま保留音をミュートし、相手が電話に出たら通知音で知らせてくれます。相手が話した内容が文字起こしされて画面に表示されるので、緑色の「応答」ボタンをクリックして会話を再開しましょう
iPhoneに電話がかかってきたときは、Macに通知画面が表示されます。緑色の「応答」ボタンをクリックすれば電話に出られますし、赤色の「拒否」ボタンをクリックすれば電話を拒否できます
電話に出ると、通知画面が表示されます。通話時間の確認や、各ボタンをクリックして音声のミュートや電話を切るなどの操作が行なえます
通知画面の[…]から[ライブ留守番電話]を選ぶと、相手のメッセージが自動で文字起こしされる様子がリアルタイムで確認できます。緑色の「応答」ボタンをクリックすれば、留守番メッセージの録音途中でも電話に出ることができます
ライブ留守番電話に記録されたメッセージは、電話アプリの履歴から再生できます。文字起こししたメッセージ内容もここで確認できます
電話アプリの[設定]を開くと、[一般][通話][ブロック]のタブごとに電話アプリの各種設定を行なえます