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待望のChatGPTアプリがMacに登場!使いこなそう!

 2024年5月、ChatGPTのMac版デスクトップアプリが公開されました。すでにChatGPTを利用している人の中には「Webブラウザからログインして使えば十分なのでは?」と感じる人もいると思いますが、デスクトップ版アプリには一度使ったら手放せなくなるようなメリットが満載です。

ChatGPTのMac版デスクトップアプリを使えば、使いたいときに素早くChatGPTを呼び出せるようになります

Windowsに先駆けて登場

 ChatGPTのMac版デスクトップアプリ(以下、Mac版ChatGPT)が公開されたのは、2024年5月13日のこと。これはWindows版に先駆けてのリリースです(Windows版は2024年後半を予定)。

 本記事執筆時点では有料の「Plus」ユーザーのみが利用可能ですが、プレスリリースによれば、数週間以内により広いユーザーに提供される予定です。

 Mac版ChatGPTの基本的な機能や使い方は、Webブラウザ版のChatGPTと同様です。過去の利用履歴を参照したり、Webブラウザ版で作成した「My GPTs」を利用したりすることもできます。

 ただし、Mac版ChatGPTにはデスクトップ版アプリならではのいくつかのメリットがあります。

 具体的には、①スクリーンショットや写真を簡単にアップロードできる、②キーボードショートカットでコンパクトな「ランチャ」を呼び出せる、③音声モードを利用できる、④Macの「ショートカット」アプリで利用できる、の4つです。

 それぞれ詳しく解説していきましょう。

Mac版ChatGPTはOpenAIの公式サイトからダウンロードします。ログイン後に名前のアイコンをクリックして[macOSアプリをダウンロードする]を選びましょう
ダウンロード後、「ChatGPT.app」を[アプリケーション]フォルダにコピーします
初回起動時、ChatGPTのログインを求められるのでログインしましょう
「ランチャ」の紹介画面が表示されます。呼び出すためのキーボードショートカットはあとで設定が可能です
基本的にはこれだけで準備完了です。お馴染みの画面がデスクトップに表示されました
ツールバー左上のボタンを押すと、サイドバーの開閉ができます

スクリーンショットや写真を簡単にアップロードできる

 ChatGPTは、アップロードした画像やファイルの内容を解析して、ユーザーのリクエストを処理できます。

 これにより、花の写真をアップロードして名前を尋ねたり、テキストファイルをアップロードして文章を校正したりすることが可能です。

 画像やファイルのアップロードはWebブラウザ上のChatGPTもサポートしていますが、「写真」アプリ内にある写真を素早く選択できるなど、Mac版ChatGPTを使うほうがより素早く行なえます。

 また、Mac版ChatGPTでは、ほかのアプリのスクリーンショットを素早く撮影したり、Macの内蔵カメラを起動して写真を撮ったりすることも可能です。

 デスクトップアプリならではの使い勝手の良さで、画像やファイルを使ったChatGPTの活用がこれまで以上にはかどるでしょう。

クリップのアイコンをクリックすると、このようなメニューが表示されます
[ファイルをアップロードする]を選ぶとファイル選択ダイアログが表示され、アップロードするファイルを選べます。それ以外に、ChatGPTのウィンドウにファイルをドラッグ&ドロップしてアップロードすることもできます
[写真をアップロードする]を選ぶと小さな写真ブラウザが表示され、写真アプリのライブラリを参照できます
[スクリーンショットを撮る]からは、そのときに開いているすべてのウィンドウから任意のものを選べます。撮影範囲の指定などを行なわずに即座に撮影できるのが便利です
[写真を撮影する]を選ぶと、Macの内蔵カメラが起動して撮影できます
たとえばこのように、アップロードした画像に写っている花の名前を聞くこともできます。いろいろな活用方法を探ってみましょう

キーボードショートカットでChatGPTを呼び出せる

 Mac版ChatGPTでは、キーボードショートカットで「ランチャ」というChatGPT用の小窓を呼び出せます。これにより、どのアプリを使っているときでも即座にChatGPTを利用することが可能です。

 ランチャの使い方は非常に簡単で、表示された小窓に文章を入力するだけ。そして[リターン]キーで確定するとChatGPTのウィンドウが開き、入力した文章に対する返答が行なわれます。

 ランチャ上に表示されるクリップ型のアイコンをクリックして、スクリーンショットを撮影したり、ファイルを追加したりすることもできます。

 ランチャは、Macの使用中にふと気になったことを調べるのに便利です。たとえば「今日から60日後は何日?」と尋ねたり、「直径30cmをイメージできる例をいくつか挙げて」とリクエストしたりしてみましょう。

 Macに標準搭載されるSiriやSpotlightでは対応しきれないようなリクエストにも応えてくれます。

ChatGPTの起動中は、メニューバーにChatGPTのアイコンが追加されます。ここからランチャのキーボードショートカットを変更できます
初期設定では[option]キー+[スペース]キーになっていますが、自分にとって使いやすいコンビネーションを登録しましょう
キーボードショートカットを押すと、画面中央にこのような小窓が現れます。ChatGPTへのリクエストを入力して[リターン]キーを押しましょう
ChatGPTのウィンドウが開いて返答してくれます
ランチャの左側にあるクリップマークをクリックすると、写真を撮影したり、ファイルや写真のアップロードやスクリーンショットの撮影ができます

音声モードを使用できる

 音声モードとは、ChatGPTに声でリクエストをするモードです。ChatGPTからの返答も声で行なわれ、そのまま声で会話のラリーを続けることができます。

 音声モードは、iPhone/Android用のChatGPTアプリには搭載されていましたが、Webブラウザ版にはありませんでした。Mac版ChatGPTでは、iPhoneアプリなどと同じ感覚で音声モードを利用できます。

 たとえば、手の怪我や障害により文字入力に時間がかかる人や、細かな文字を読むのが困難な人でも、音声会話だけでChatGPTを活用できるのは便利です。

ウィンドウ右下のヘッドフォン型のアイコンをクリックすると音声モードが始まります
表示が切り替わったら声でリクエストを伝えましょう。ChatGPTからの返答も声で行なわれます
前の画面の左上にある[←]アイコンをクリックすると、やりとりした音声会話の内容がテキストで表示されます。聞き逃したときなどに確認しましょう
ChatGPTのメニューバーアイコンから[設定]を選び、設定ウィンドウの[スピーチ]→[音声]をクリックすると、返答の声のタイプを変更できます。自分が聞き取りやすいと感じるものを選びましょう

Macの「ショートカット」アプリで利用できる

 Mac版ChatGPTは、Mac標準の「ショートカット」アプリから利用できます。

 これにより、複雑な自動処理を行なったり、[サービス]メニューから作成したショートカットを呼び出したりすることが可能です。

 「ショートカット」アプリは使いこなすのに少々慣れが必要ですが、アイデア次第でChatGPTの活用の幅がさらに広がるでしょう。

「ショートカット」アプリで新規ショートカットを作成する際、「ChatGPTに質問する」と「ChatGPTとの音声会話を開始する」という2つのアクションを設定できます
たとえばこのようなショートカットを作成すると、選択した文字列を別の表現に言い換えてもらえます
作成したショートカットは、[サービス]メニューから呼び出すことも可能です

ChatGPTの使い勝手が大きく変わる

 ここまで紹介してきたように、Mac版ChatGPTはWebブラウザ版と同等の機能に加え、それ以上の使い勝手を実現します。

 特に、使いたいと思ったときに素早く呼び出せる手軽さは、ChatGPTを使うハードルを大きく下げてくれるでしょう。

 ChatGPTは、知りたいことを尋ねるだけでなく、人間の代わりにちょっとした作業を行なってくれたり、目的に合った画像を自動生成してくれたりと、さまざまな方法でユーザーを手助けしてくれます。

 Mac版ChatGPTを通じて、これまで以上にChatGPTを活用していきましょう。