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macOS Venturaの新アプリ「時計」を使いこなせ!

 macOS Venturaでは、新たに「時計」アプリが追加されました。「時刻なら今までだってあったじゃないか」と思うかもしれませんが、アラームやストップウォッチ、タイマーとしても使える頼りがいのある、すごいアプリに仕上がっています。ここではそんな「時計」アプリの活用法を徹底解説していきます。

iPhoneやiPadでお馴染みの「時計」アプリは、Macでも使うことができます

4つの用途が1つのアプリで

 macOS Venturaに搭載されている「時計」アプリには、「世界時計」「アラーム」「ストップウォッチ」「タイマー」という4つの機能が集約されています。

 iPhone/iPadユーザーにはすでにお馴染みのものですが、これらの機能がMac上で使えると新たなメリットが生まれます。たとえば、Macでの作業に集中するため30分間のタイマーを設定したいとき、Macだけで完結できるならそのほうがシンプルです。

 わざわざ他のデバイスを触って気が削がれることもありませんし、時間が来たらMacの画面に通知が表示されるのですぐに気づけます。

 Macで作業する時間が多い人なら、「時計」アプリの全貌を知っておいて損はないでしょう。

世界中の時間がひと目で分かる「世界時計」

 「時計」アプリを起動すると、上部に[世界時計][アラーム][ストップウォッチ][タイマー]という4つのタブが表示され、クリックすることで切り替えられます。

 [世界時計]タブでは、世界各地の現在時刻をチェックできます。はじめてアプリを起動した際はお住まいの近くの都市の時計が表示されているだけですが、画面右上の[+]ボタンをクリックすることで世界の各都市の時計を追加できます。

 Macの大画面を活かして一度にたくさんの世界の都市の時刻を確認できるので、さまざまな国と取引を行なうビジネスパーソンや外国株を扱うトレーダーなら特に重宝するはず。

 現在時刻だけでなく、日本(現在地)との時差や日の出/日の入り時刻も確認できます。

時計を追加するには、画面右上の[+]ボタンをクリック。リストの中の都市名をクリックするか、検索窓に都市名を入力して探します
表示された時計はドラッグで順番を自由に入れ替えられるので、自分の見やすいように変更しましょう

繰り返しの指定も可能な「アラーム」

 [アラーム]タブをクリックすると、指定した時間にサウンドや通知でお知らせしてくれるアラームを設定することができます。

 アラームを追加するには、画面右上の[+]ボタンをクリックして設定画面を表示し、時刻や曜日、ラベル、サウンドなどを選ぶだけ。

 毎日同じ時間にアラームを鳴らしたり、曜日を指定してアラームを鳴らしたり、アラームごとにサウンドを変えたり、スヌーズ機能を設定したりできます。

 Macを使って仕事をしている人は、昼休みや終業時刻を教えてくれるアラームを設定してみるといいかもしれません。

 サウンドの種類はiPhone/iPadと同様にたくさん用意されていますが、iPhone/iPadと違って「ミュージック」ライブラリの音楽を指定することができないのは少々残念です。

画面右上の[+]ボタンを押して、新規アラームの設定を行ないます。iPhoneのアラーム機能と同様に[繰り返し]や[ラベル][サウンド]などを設定できます
指定した時間が経つとデスクトップに通知が届き、サウンドを設定している場合はMacからサウンドが鳴ります。通知をクリックすれば、アラームを停止できます

スリープしても計測を継続する「ストップウォッチ」

 継続時間を計測するのに使えるのが、ストップウォッチの機能です。[ストップウォッチ]タブをクリックするとすぐにストップウォッチの画面が表示され、[開始]ボタンをクリックすることで計測を開始できます。

 計測は、ほかのソフトに切り替えても、Macがスリープしても止まることがありません。また、[開始]ボタンの隣にある[ラップ]ボタンをクリックすれば、[ラップ]ボタンを押したときの時間を計測でき、ラップ計測やスプリット計測に活用できます。

 なお、ストップウォッチの画面はデジタル表示とアナログ表示の2種類の外観が選べるようになっているので、好みに合わせて変更しましょう。

[ストップウォッチ]タブに切り替え、時間や分、秒を設定して、[開始]ボタンをクリックすれば計測が開始されます
計測を開始すると、別のソフトに切り替えても、スリープしても、さらに「時計」アプリを終了してもバックグラウンドで計測が行なわれます
標準設定ではデジタル表示ですが、[表示]メニューからアナログ表示に切り替えられます

メニューバーにも表示する「タイマー」

 [タイマー]タブをクリックすると、タイマーを設定できます。画面には[時間][分][秒]の入力ボックスが表示されるので目的の時間をセット。そして、[タイマー終了時]のプルダウンメニューからタイマーが終了したときに再生するサウンドを設定して、[開始]をクリックすればカウントダウンが始まります。

 タイマーの残り時間は、画面に表示されたデジタル表示と円状のバーから直感的に把握できるほか、メニューバーを見て確認することも可能です。ほかの作業をして「時計」アプリのウィンドウが隠れていても、残り時間を把握できるようになっています。

[タイマー]タブをクリックして時間、分、秒を入力して[開始]ボタンをクリックすれば、タイマーが開始されます
残り時間はグラフィカルに画面に表示されるので、誰でも直感的に把握できます
タイマーの実行中は、メニューバーにも残り時間が表示されます

Siriと連携して効率アップ

 ここまでMacの「時計」アプリの4つの主要機能について解説してきましたが、「時計」アプリの各機能はSiriと連携して使うこともできます。

 Siriを起動して、たとえば「シドニーは今何時?」「10時になったら教えて」「5分のタイマーをセット」と話しかければ、「時計」アプリを起動せずとも現在時刻の確認やアラーム、タイマーの設定が可能です。ぜひ活用してみましょう。

Siriを活用することで、時計の各機能をより素早く呼び出せます

自分らしい活用法を探してみよう

 macOS Venturaの「時計」アプリは、今のところiPhoneやiPadの「時計」アプリをほぼそのまま移植したものと言えるでしょう。Mac独自の機能も探してみましたが、私が調べた限り今のところは存在しないようです。

 とはいえ、Macの標準機能としてアラームやタイマーが使えるようになったのはとても素晴らしいこと。特にこれまでサードパーティ製のアプリを使っていた人は、一度は純正の「時計」アプリを試してみて、ぜひ自分のMacライフに合った活用方法を見つけてみましょう。