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macOS Montereyで変わった!Macでマルチディスプレイ環境を設定しよう
2022年2月3日 06:42
macOS Monterey(以下、Monterey)にはさまざまな新機能が搭載されていますが、その中でもあまり知られていないのが、マルチディスプレイ環境の設定です。システム環境設定の「ディスプレイ」パネルが新しくなり、2台以上のディスプレイを接続した際に各ディスプレイを1つの画面から簡単に設定できるようになりました。Macに外部ディスプレイを接続したり、Sidecarの機能でiPadを外部ディスプレイ代わりに使用したりする際にぜひ知っておきたい設定のコツを紹介します。
一新された「ディスプレイ」環境設定
Macの外部ディスプレイには、大きく分けて2種類の表示モードがあります。1つはメインとなるデスクトップ画面を広くして使う「拡張デスクトップ」モード(以下、拡張デスクトップ)です。特にノート型のMacBook AirやMacBook Proのユーザーであれば、デスクトップ画面は広いほど快適に感じるはずです。
そして、もう1つがメインのディスプレイと同じ画面を外部ディスプレイやプロジェクター、大型のハイビジョンTVなどに表示する「ミラーリング」モード(以下、ミラーリング)です。プレゼンテーションなどのときにMacの画面を別画面で大きく表示する際に用います。
こうした外部ディスプレイの表示モードの設定はシステム環境設定の「ディスプレイ」パネルから行ないますが、Montereyではこの「ディスプレイ」パネルが大きく進化しました。
外部ディスプレイを接続したときに、macOS Big Sur以前はディスプレイごとに設定ウィンドウが表示されていたのに対し、Montereyでは1つの画面で複数のディスプレイを設定できるように変更されたのです。
また、画面にはキーボードとマウスの画像が表示され、Macに外部ディスプレイを接続したときの実際の画面レイアウトをイメージしやすいビジュアルになっています。
Montereyの「ディスプレイ」パネルの設定方法
では、Montereyの「ディスプレイ」パネルの設定方法を詳しく見ていきましょう。
まず、外部ディスプレイを接続した際、「ディスプレイ」パネルには内蔵ディスプレイと外部ディスプレイのディスプレイアイコンがそれぞれ表示され、ディスプレイアイコンにカーソルを合わせるとディスプレイの名称がポップアップで表示されます。
デフォルトの設定では外部ディスプレイは拡張デスクトップとして内蔵ディスプレイの横に並んで表示されますので、この配置では横に連続した1つの大きいデスクトップが作成されます。
ディスプレイの配置は、ディスプレイアイコンを左右または上下にドラッグして移動することで簡単に変更できます。例えばディスプレイを上部に設置する場合は、ディスプレイアイコンを内蔵ディスプレイの上部に移動させます。
また、メニューバーを内蔵ディスプレイに表示するか、外部ディスプレイに表示するかもディスプレイアイコン上のメニューバーをドラッグすることで変更できます。このように直感的に設定できるのはMacならではです。
「ディスプレイ設定」で表示を個別にカスタマイズ
さて、Montereyのマルチディスプレイ環境設定のすごいところはここからです。先ほど複数のディスプレイを1画面で設定できると述べましたが、この機能を利用するにはウィンドウ下にある「ディスプレイ設定」ボタンをクリックします。
すると、接続されたディスプレイの一覧がサイドバーに表示され、個別に使用形態(表示モード)や解像度、カラープロファイル、リフレッシュレート、画面の回転などの詳細設定が行なえます。これまで複数のタブに分かれていた設定を細かくディスプレイごとにカスタマイズできるのはとても便利です。
iPadを外部ディスプレイとして利用できるSidecarや、ハイビジョンテレビなどにワイヤレスで画面表示できる「AirPlay」で接続したディスプレイも、このディスプレイ環境設定から個別に制御できるなど、マルチディスプレイ環境の構築がとてスマートなものになっています。
なお、Apple Thunderbolt DisplayやLG UltraFine 5K Display、LG UltraFine 4K Displayといった外部ディスプレイを接続している場合は、個別に「True Tone」を有効化することも可能です。
ミラーリングへ手軽に変更しよう
Montereyでは、ミラーリングへの変更もより簡単に行なえるようになっています。
オーソドックスな方法としては、システム環境設定の「ディスプレイ」パネルから「ディスプレイ設定」をクリックして、ディスプレイの「使用形態」を「ミラーリング」に変更しますが、実はもっと手軽な方法があります。
それは、「ディスプレイ」パネルに表示されたディスプレイアイコンを「option」キーを押しながら別のディスプレイアイコンに重ねる方法です。もしくは、「ディスプレイ」パネルの下にある「ディスプレイを追加」というボタンをクリックすると、プルダウンメニューに接続可能なディスプレイが表示されるのでここからミラーリング先を指定できます。
なお、Macに3台以上のディスプレイを接続している場合は、ディスプレイごとに拡張デスクトップにするか、ミラーリングにするかを設定できます。例えば、2台のディスプレイはミラーリングにして同じ情報を表示し、残りの1台を拡張デスクトップにしてデスクトップを拡張することができます。
MacからMacにミラーリング表示
最後に、Montereyから新たに可能になったミラーリング機能「MacにAirPlay」についてもぜひ覚えておきましょう。
これは、AirPlayを利用してMacに映像をワイヤレスで出力できる機能です。これまでもAirPlayを使えばApple TVやAirPlay 2に対応したディスプレイへ映像をワイヤレスで出力できましたが、その接続先として新たにMacが加わったのです。
つまり、この機能を使えば別のMacのディスプレイを外部ディスプレイとして利用できることになります。例えば、会議やセミナーなどでMacの画面を直接相手に見せたいとき、外部ディスプレイがなくとも、別のMacを手軽に利用して映像を簡単にミラーリング表示できます。
また、「MacにAirPlay」は自分のデバイス同士で利用するのが基本ですが、システム環境設定の「共有」パネルにある「AirPlayレシーバー」から設定することで同一ネットワークにいるすべてのユーザーや、近くにいるすべてのユーザーに利用を許可することもできます。最新のiOS 15やiPadOS 15を搭載したiPhoneやiPadからも利用できますので、ぜひ使いこなしてみましょう。