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ビデオ会議にぜひ! Macで使うイヤフォンはAirPodsやAirPods Proが最適!
2021年10月29日 09:50
iPhoneやiPadの周辺機器と思われがちなAirPodsですが、実はMacとの相性も抜群です。ペアリングの手間を省いた操作性やMacとiPhone、iPadとの自動切り替えなど、Apple製品ならではのメリットは数え切れません。ビデオ会議が増えている今、もしMacで別のイヤフォンを使っているなら、いっそのことAirPodsやAirPods Proに切り替えてみては?
MacでAirPodsを使う手順
ワイヤレスイヤフォンは多くのメーカーから販売されていますが、それらとAirPodsとの一番の違いはMacやiPhone、iPadとの親和性の高さです。充電ケースの蓋を開けば近くのiPhoneの画面にAirPodsのアニメーションがポップアップし、[接続]をタップするだけでペアリングが完了します。
一般的なBluetooth接続のワイヤレスイヤフォンのようにペアリングモードにして、デバイスが認識されてからペアリングボタンを押すといったような面倒な作業は一切必要ありません。
ペアリングの煩わしさがないのはApple独自開発の「H1チップ」「W1チップ」の機能によるもので、AirPodsおよびBeats製品にのみ搭載されています。一度ペアリング設定さえしてしまえば、あとは充電ケースから取り出すだけで自動的に接続されます。
Macとの接続もとても簡単です。すでにiPhoneで利用していれば同じApple IDが登録されたMacやiPadなどでも利用可能な状態になっています。初めて接続するのがMacであった場合でも、システム環境設定の[Bluetooth]パネルに検出されたAirPodsを接続するだけです。
もし現在使っているワイヤレスイヤフォンでペアリングや接続の問題を抱えているなら、AirPodsを使ってみるとその快適さに驚くことでしょう。
小声でもMacのSiriを呼び出せる
AirPodsは主に音楽やビデオの視聴のために利用するケースが多いと思いますが、Macとの組み合わせにおいては、そのほかの使い方もできます。たとえば、Siriの活用です。AirPodsにはマイクが内蔵されていますので[Hey Siriを聞き取る]の設定を有効にしておけば、“Hey Siri”と話しかけることでMacのSiriを呼び出すことができます。
これが便利なのは、特にカフェなど人が多くいる環境で仕事をするとき。Mac本体のマイクよりもAirPodsを利用したほうが音声の聞き取り精度が高い傾向があるので、小さな声でもSiriを利用できるのです。自宅での作業中に、家族が電話やビデオ会議などをしていて大きな声が出せないときにも有用です。
もし、小声でも話しかけるのがためらわれる場合は、左右いずれかのAirPodsの枝部分をつまむようにタップすることでSiriを呼び出すこともできます。
自動切り替えの機能がとても便利
Macに加えてiPhoneやiPadといった複数のAppleデバイスを使っているのであれば、「自動切り替え」の機能も非常に便利です。これは同じApple IDで接続された複数のAppleデバイス間で、AirPodsの接続先を自動で切り替えてくれる機能です。
たとえば、Macで音楽を聴いているときにiPhoneで電話に応答すると、AirPodsの音声が自動的にMacからiPhoneへと切り替わります。また、macOS Big Sur以降では状況に応じて通知が届き、音声をiPhoneからMacに切り替えるか、そのまま聴き続けるかを選択できます。
さらに、MacでFaceTimeによるビデオ会議をしているときにiPhoneに電話の着信があった場合は、自動で切り替わらないようになっているなど、利用者が何をしているかによって動作が変わるスマートさも持ち合わせています。自動切り替えが不要な場合には、システム環境設定の[Bluetooth]でAirPodsのオプションから無効にもできます。
こうした「自動」機能はほかにもあり、AirPodsを耳から取り外して充電ケースに戻した際は再生中の音楽が一時停止します。以前、他社製のワイヤレスイヤフォンでMacとの接続を解除したところ、アニソンが喫茶店で大音量で流れてしまう失敗がありましたが、AirPodsであればそうした心配はありません。
なお、「自動切り替え」の機能を利用するには、第2世代以降のAirPodsやAirPods Pro、AirPods Maxと、最新バージョンのiOS、iPadOS、macOSであること、また2ファクタ認証を設定してあることが必要です。
Macでのビデオ会議や作業が捗る
自宅でのリモートワークや外出時にAirPodsを使うのであれば、もう1つ便利な機能があります。それは「アクティブノイズキャンセリング(ANC)」と「外部音取り込みモード」です(第3世代および第2世代のAirPodsには搭載されていないため、AirPods ProとAirPods Maxのみの機能です)。
ノイズキャンセリングと外部音取り込み機能の詳細な解説は省きますが、基本的な仕組みはAirPodsに内蔵されたマイクで周囲の音を取り込んで反対の位相の音を再生してノイズを打ち消すというものです。特に騒がしい場所で利用する際に有用なのは間違いないのですが、それだけではありません。
たとえば、自宅で作業する際に無音のまま集中したいときがあるでしょう。そんなとき、エアコンや空気清浄機、冷蔵庫のコンプレッサーなどの駆動音は意外と気になるものです。AirPods Proのノイズキャンセリング性能はかなり優秀なので、こうした一定の周波数をかなりの精度でカットしてくれます。
また、ノイズキャンセリングをオンにしたままだと人と話す際に不便です。そんなときは、タップ操作で外部音取り込みモードをオンにするだけで外部音を取り込むことができます。外出先のカフェで注文するときや、自宅で家族と話すときなどにいちいち耳からイヤフォンを取り外す必要がなく、会話が終わったら外部音取り込みモードをタップ操作でオフにすることで再び作業に集中することが可能です。
バッテリの充電にも悩まない
ワイヤレスイヤフォンを長時間利用する際はバッテリの持ちが気になりますが、AirPods Proの連続再生時間は4.5時間、最新の第3世代AirPodsは6時間、第2世代のAirPodsは5時間と十分に実用的です。
また、充電ケースにはAirPodsを数回フル充電できるだけの充電容量がありますし、急いでいるときはケースで15分充電するだけで最大3時間の再生/2時間の通話が可能(AirPodsの場合)です。
Macで使う場合はたいていの場合、充電ケースをMacの傍らに置いておくことがほとんどだと思いますので、Macと充電ケースを常にLightningケーブルで接続しておくようにすれば普段使っていてバッテリ切れに悩むことはほとんどないでしょう。
さらに、AirPods本体ならびに充電ケースのバッテリの残量確認はmacOS Big Sur以降であればコントロールセンターの[サウンド]か、システム環境設定の[Bluetooth]パネルの項目から素早く行なうことが可能です。
AirPodsも第3世代は空間オーディオに対応
Macで単に音を聞きたいだけならば、どんなワイヤレスイヤフォンだって今は十分に事を成すでしょう。ただ、ここまで説明してきたように同じApple製品ならではのシームレスな連係や高度な機能はAirPodsだけの特権です。
特に新たに発売開始された第3世代のAirPodsはAirPods ProやAirPods Max同様に「空間オーディオ」をサポートしています。M1チップを搭載したMacとmacOS Montereyとの組み合わせ、および空間オーディオに対応したiPhoneやiPadと一緒に利用することでより音楽もリッチに体験できますので、ぜひ購入してみてはいかがでしょうか。