PC Watchのキーボード黙示録

キーボードにそこまでこだわらないが、今はVAIO SX14を愛用する理由【ライター石井英男の場合】

このコーナーは、ライターや編集者愛用のキーボードについて語る短期リレーコラムです。

 筆者が初めて購入したPC(当時はマイコンと呼ばれることも多かった)は、1983年に発売されたNECの「PC-8001mkII」だ。それから今にいたるまで、さまざまなPCを使ってきた。

 割とNEC派だった筆者は、「PC-8801mkIIFR」「PC-8801mkIIFH」と来て、「PC-9801RX21」からPC-9800シリーズに移行し、その後コストパフォーマンスの高さからエプソンの98互換機「PC-486GR」を購入。

 一方ノートPCは「PC-9801N」が初で、その後もPC-98系を数台購入してから、PC/ITライターを始めた1992年頃からは、PC/AT互換機の台湾メーカー製モバイルノートPCで、原稿を書くようになった。

 その後も、あまりメーカーにこだわらず、さまざまなB5~A4サイズのモバイルノートPCを使い続けてきた。キーボードについては、許容範囲が広いほうだと思っており、使っていれば慣れるという感じであった。

 ただし、Enterキーの右側にもキーが配置されている製品は、やはりミスタイプが多くなって使いにくい。メインで使っているモバイルノートPCは、6~7年前まではパナソニックのレッツノートを数台使い続けてきたが、最近はVAIOのノートを何世代か使っている。

 現在使っているVAIOノートは、2022年7月に発売された「VAIO SX14(VJS1458)」で、CPUはCore i7-1260P、メモリは16GB、SSDは1TBという仕様である。使い始めて3年が経過したが、原稿書きマシンとしては今でもパフォーマンスに不満はない(バッテリ駆動時間はもっと長いほうがありがたいが)。

 VAIO SX14のキーボードは、テンキーレスの全87キーで、キーピッチは約19mm、キーストロークは約1.5mmである。もちろん、デスクトップPCのキーボードに比べればキーストロークは浅いが、2021年より前のVAIOのキーボードのキーストロークは約1.2mmで、わずか0.3mmとはいえ深くなったことで、打鍵感が向上している。

 筆者がVAIO SX14のキーボードで特に気に入っている点は、打鍵音が小さいことだ。キーボードの静音性については、VAIOのキーボード開発でこだわっている点の1つであり、最新のVAIO SX14-Rではさらに打鍵音が小さくなっているという。

 筆者は仕事柄、外出中にカフェなどで原稿を書くことも多いが、VAIO SX14なら打鍵音が小さいので、周りに迷惑をかけずに仕事をすることができる。VAIO SX14のキーボードは、打鍵感も含め気に入っているのだが、実は数カ月前にKのキーが入力できなくなってしまい、しばらく東プレのコンパクトキーボード「REALFORCE RC1」をVAIO SX14に接続して使っていた。

 REALFORCE RC1は、高級キーボードとして名高い「REALFORCE」シリーズの製品だけあり、その打鍵感は素晴らしかった。REALFORCE RC1では、スイッチがオンになるアクチュエーションポイントも自由に変更でき、快適にタイピングができた。しかし、やはりノートPC本体と一緒に持ち歩くのは面倒で、VAIO SX14を修理に出すことにした。

 筆者は、VAIO公式直販サイトからVAIO SX14を購入していたので、標準で3年保証が付いている。3年保証ギリギリで修理に出したところ、キーボードが新品に交換され、また快適にVAIOで仕事ができるようになった。そろそろ次のマシンが欲しくなってきてはいるのだが、次買うならCore Ultraシリーズ3を搭載したVAIOかなぁ、と思っている。

使用PC機種名VAIO SX14(VJS1458)
キーボード仕様PC内蔵
メーカー/製品名-
キースイッチ(軸の種類)パンタグラフ
キー配列日本語配列(JIS)
サイズ/キー数87キー(テンキーレス)
キーピッチ約19mm(標準的)
キーストローク約1.5mm(一般的な外付けキーボードに比べると浅い)
押下圧(重さ)値は不明だが、軽め
打鍵音打鍵音は小さめで、周囲の邪魔にならない
接続方式内蔵
筐体の色/素材
カスタマイズ箇所なし
キーバックライトあり
価格31万円