マウスコンピューター「G-Tune NEXTGEAR i500PA1」
~Windows 7/Core i7搭載の新世代ゲーミングPC




マウスコンピューター「G-Tune NEXTGEAR i500PA1」

 マウスコンピューターは、Intelの最新CPU「Core i7」とWindows 7を搭載したデスクトップPC「G-Tune NEXTGEAR i500」シリーズの受注を開始した。

 NEXTGEAR i500には4つのベースモデルが用意されている。エントリー構成の「i500BA1」、スタンダード構成の「i500SA1」、ハイスペック構成の「i500GA1」、マルチメディア構成の「i500PA1」だ。いずれもWindows 7 Home Premium 64bit版を標準で搭載する。もちろん、ProfessionalやUltimateにアップグレードすることもできる。

 すべての構成に新型筐体が採用されており、ミニタワーながら拡張性とエアフローに注力したという。CPUには、エントリー構成にCore i5-750、残る3構成はCore i7-860(2.80GHz)を搭載する。今回は、4つの構成の中でもっとスペックの高い「NEXTGEAR i500PA1」を紹介する。

●基本スペックをチェック

【表1】G-Tune NEXTGEAR i500PA1のスペック

NEXTGEAR i500PA1 マルチメディア構成
CPUCore i7-860(2.80GHz)
マザーボードMSI P55-SD
チップセットIntel P55 Express
ビデオチップGeForce GTX 275 GDDR3 896MBx2 (WHQL 190.62)
メモリPC3-10600 DDR3 SDRAM 2GB×4
HDDSamsung HD103UJ(1TB、7,200rpm)
OSWindows 7 Home Premium 64bit

 CPUには、Core i7-860、チップセットはIntel P55 Express、メモリは64bit環境を活かすPC3-10600対応DDR3 SDRAM 2GB×4、ビデオカードにGeForce GTX 275×2のSLI構成、HDDはSamsung HD103UJ(1TB、7,200rpm)となっている。

 NEXTGEAR i500PA1の標準価格は174,930円。一見して高く感じるが、標準構成でそのまま使える高性能な仕様が採用されているので、コストパフォーマンスは良いと思う。

 BTOで追加するとすれば、標準の1TB HDDを、1.5TBや2TBへ増量するか、速度優先でSSDにするぐらいだろう。SSDは「Intel X25-M/MLC(34nm版)」(80GB/160GB)のほかに、「X25-E/SLC」(32GB/64GB)が用意されている。システムをSSDにして、HDDをデータストレージにする構成も面白そうだ。さらに、光ドライブを8倍速Blu-ray Discドライブにすることもできる。

●ピアノブラックの渋いケース

 まずはビジュアルからチェックしていこう。フロント部は格調高いピアノブラックとなっており、高級感が感じられる。

 上段部には5インチベイ×3、2.5インチベイ×2があり、DVDスーパーマルチドライブ、マルチカードリーダが並ぶ。開閉式のドアだけでなく、5インチベイ用パネルもピアノブラックに統一されているため、ドアを開けてげんなりするようなことはない。またドアはマグネット固定式となっており、使用中にドアが開かないように配慮されている。

正面。迫力はあるが凝りすぎておらず、どこにでも設置しやすいフロントドアを開けたところ。DVDスーパーマルチドライブとマルチカードリーダが搭載されている最下段には音声入出力、USB端子×2
中央部にあるメッシュ部分の後ろにはLEDがあり、正面から見て左側のボタンを押すごとに、LEDの色が変化していく。また吸気口も兼ねる光沢のあるピアノブラック

 ケース側面には、パッシブダクトとGPU冷却用のスリットがあるだけ、とシンプルな構造である。パネルの四方にある凸部は、おそらくだがデザインを兼ねた共振防止目的と思われ、軽く叩いてみたところスチール製のフラットなサイドパネルよりも、打音は低いものだった。

 ケース背面は、12cmの排気ファンが目立つ点以外は標準的なレイアウトだ。バックパネルの端子は少なくみえるが、PS/2、USB 2.0×6、Gigabit Ethernet、音声入出力と一通り揃っている。

ケース側面。パッシブダクトとGPU用の吸気口があるのみケースサイドパネルの裏側にはダクトがあるケース背面

●シンプルにまとまり、拡張性も高いケース

 では、ケース内をチェックしていこう。フロントからは自然吸気であり、その流れを邪魔しないようにケーブルが1カ所にまとめられている。端子側が見えないHDD、そして2枚のビデオカードに目が行く。電源はCORSAIR CMPSU-850TXJP(850W)を採用。プラグイン式であればもっとすっきりするのではないかとも思ったが、この構成なら増設は当分先だし、その間にケーブルを紛失する可能性があるため、あえて非プラグイン式を選んだのだろう。

ケースサイドパネルを外したところ。ケーブル類が極力まとめられており、かなりすっきりしている非プラグイン式の電源なので、5インチベイの空き空間にまとめて固定されているグラフィックはZOTAC製GeForce GTX 275 GDDR3 896MB

 さて、SLIで気になるのはPCIおよびPCI Expressの拡張性だろう。2スロットを占有するグラフィックカードを搭載するため、PCI Expressが1レーンでもあればいいほうだが、NEXTGEAR i500PA1はPCI Express x1、PCI Express x8、PCIがそれぞれ1レーンずつ使用可能だ。

VGAが搭載されていると、PCI Express x1しか空きスロットはないように見えるが、VGAを外してみると、VGAと隣接するPCI Express x8とPCIスロットが使用可能だとわかるメモリはアドテック製PC3-10600 DDR3 SDRAM 2GB×4。チップはKINGMAX製CPUクーラーはリテール。ベンチ結果を見てもわかるように冷却性能になんら問題はない

 今回の新筐体では、パーツ干渉を防ぐ特製HDDベイも注目のポイントだ。HDDを横向きに搭載することで、ミニタワーであっても長くなる一方のビデオカードに対応する。写真の通り、GeForce GTX 275があってもまだ余裕のある状態だ。

 HDDケージを取り外す際は、フロントパネルも外す必要がある。フロントからは自然吸気であるため、SATAケーブルと電源ケーブルがエアフローを妨げない目的の処理と思われる。ただ、最近はストレージの交換が簡単なケースが増えているので、もうひとひねり欲しいところだ。

ケースサイドパネルを外したとき、HDDのコネクタ類が見えないため、やや違和感を覚えたフロントパネルは上下にツメがある。上部のツメは光学ドライブを外したほうが楽に押せるフロントパネルを外したら、下部にあるネジを2つ外せばHDDケージを取り出せる
スペースはあるので、ケース内側からHDDケージを固定するネジにアクセスできれば、なお良かったHDDケージは樹脂製のレバーを押せばサクっと外せたHDDはSamsung製HD103UJ(1TB、7,200rpm)

●新OS環境も安心のベンチスコア

 まずは代表的なベンチマークの結果を紹介しよう。Futuremark「3DMark Vantage Build 1.0.1」、「3DMark06 Build 1.1.0」、「PCMark Vantage Build 1.0.0 (x86)」、「PCMark Vantage Build 1.0.0 (x64)」、そしてWindowsエクスペリエンスでチェックした。「PCMark05 Build 1.2.0」もチェックしたかったのだが、32bit環境のみでしかスコアが算出されないため、代わりに「PCMark Vantage Build 1.0.0 (x86)」、「PCMark Vantage Build 1.0.0 (x64)」のスコアを掲載する。

 結果は、Core i7+SLIのおかげで当分増設やビデオカードの換装は考える必要のない高いパフォーマンスだ。どのゲームも特に考えずに、最高設定を選択して構わない。価格相応以上のスコアだ。

【表2】ベンチマーク結果

3DMark Vantage Build 1.0.1 1,280x1,024
3DMark Score23164
GPU Score20087
CPU Score42856
3DMark 06 Build 1.1.0 1,280x1,024
3DMark Score19314
SM 2.0 Score7196
SM 3.0 Score9879
CPU Score5020
PCMark Vantage Build 1.0.0 (x86)
PCMark Suite7541
Memories Suite6344
TV and Movies Suite5382
Gaming Suite8211
Music Suite6888
Communications Suite6238
Productivity Suite6175
HDD Test Suite4417
PCMark Vantage Build 1.0.0 (x64)
PCMark Suite8333
Memories Suite6735
TV and Movies Suite5449
Gaming Suite9461
Music Suite7455
Communications Suite7268
Productivity Suite6906
HDD Test Suite4457
Windows 7パフォーマンス評価
プロセッサ7.5
メモリ7.5
グラフィックス7.9
ゲーム用グラフィックス7.9
プライマリHDD5.9

 続いてゲーミングPCということで、ゲームをベースにしたマークをいくつか試した。使用したのは、スクウェアエニックス「The Last Remnant Benchmark」、カプコン「Monster Hunter Frontier Benchmark」、「DEVIL MAY CRY 4 BENCHMARK」、「BIOHAZARD 5 BENCHMARK」。また、公開されたばかりの「Need for Speed SHIFT体験版」もプレイしてみた。

 なお、「BIOHAZARD 5 BENCHMARK」については、日本語ベンチマークのDirectX 10版ではSLIが有効にならない不具合があるため、実行ファイルをリネームして計測している。また確認のために、リネーム前のスコアも掲載した。

【表3】ゲーミングベンチ

Monster Hunter Online Benchmark
1,280×720ドット20926
The Last Remnant Benchmark

1,280x720
Window
(初期設定)
1,280x720
Fullscreen
1,920x1,200
Fullscreen
AVERAGE FPS163.44207.38166.28
最大238251252
最小8211570
DEVIL MAY CRY 4 BENCHMARK DirectX 10.0

1,280×720ドット、標準設定1,920×1,200ドット、標準設定1,920×1,200ドット
MSAA:8X
Texture Resolution:SUPER HIGH
Shadow Quality:SUPER HIGH
Quality:SUPER HIGH
SCENE 1445.14307.96215.68
SCENE 2384.53258.99149.39
SCENE 3486.15370.23269.91
SCENE 4282.16197.53158.91
BIOHAZARD 5 BENCHMARK DirectX 10.0

1,280×720ドット、標準設定1,920×1,200ドット、標準設定1,920×1,200ドット
アンチエイリアス:C16XQ
モーションブラー:オン
ベンチマークテストA163.7109.139.2
ベンチマークテストB106.787.643.1
BIOHAZARD 5 BENCHMARK DirectX 10.0 実行ファイルをRE5DX10.EXEにリネーム

1,280×720ドット、標準設定1,920×1,200ドット、標準設定1,920×1,200ドット
アンチエイリアス:C16XQ
モーションブラー:オン
ベンチマークテストA187.1163.291.9
ベンチマークテストB104.2105.993.6

 「The Last Remnant Benchmark」の強烈な結果を見ても、「BIOHAZARD 5 BENCHMARK」のゾンビがウジャウジャいる状態での安定したフレームレートを見ても、ほとんどのゲームは、要求スペックを確認する必要なくプレイできそうだ。

 SLIシステムの実力については、次に紹介する「Need for Speed SHIFT体験版」のプレイ状況も加味して、各自判断していただきたい。設定は以下の表の通りで、解像度1,920×1,200ドットで最高設定とした。シングルカードでは20fps台、ひどいときには10fps台に入り込んでいたが、NEXTGEAR i500PA1では、最低32fpsと安定した描写をしてくれた。どのレースゲームでもスタート直後は車両が多いため、フレームレートの落ち込みが激しいが、そこでも40~42fpsとスムーズだった。なお、解像度を下げた状態では問題なく60fpsをキープしたし、ウィンドウモードでも快適だったため、Webサイトや動画を見ながらのながらプレイにも十二分対応するだろう。

 またスクリーンショットは3点を用意したので美麗なビジュアルを確認してほしい。なお画面右上端にFrapsのフレームレートを表示している。

【表4】Need for Speed SHIFT 体験版の設定とフレームレート

Need for Speed SHIFT 体験版 Circuit:SPA

1,920x1,200ドット
Anti-Aliasing:8xAA
Texture Filtering:Anisotropic 16x
Car Detail:High
Shadow Detail:High
Track Detail:High
Motion Blur:High
Texture Resolution:High
平均FPS42.16
最大FPS52
最小FPS32

 

メニュー画面では車両モデルのみで60fps前後をキープしたスタート直後の様子。他の車両が多いのでフレームレートがガクンと下がる所だが、40fps前後をキープした森林の描写が妙にキレイだったので、フレームレートが下がるかと思ったが、ここでも40fps前後を維持した。もっともフレームレートが下がったのは、ヘアピンで他の車両が密集したときだった
キーボードはLogicool製Access Keyboard 600(MK-600)が付属マウスはゲーミング用を謳うMicrosoft製SideWinder X3 Mouseが付属

 ゲーミングPCはハイスペックであるため、どうしても消費電力と騒音が気になってしまう。そこで起動時やアイドル、ベンチ中の消費電力を計測した。上記で紹介したベンチマークソフトの一部に加えて、CPUとGPUをフルロード状態に追い込むために、FurMark使用時の消費電力も計測した。なおCPUアイドルとCPUフルロードは、Hardware Monitorに依る。

【表5】NEXTGEAR i500PA1の消費電力傾向

消費電力
起動時150W
アイドル118W
3DMark Vantage433W
Devil May Cry 4
523W
FurMark625W
CPUアイドル
24.16W
CPUフルロード(FurMark時)
111.42W

 まずアイドルが118Wと予想以上に低いことに驚く。CPUアイドル時は24.16Wと低く、CPUフルロード時でも111.42Wなので、ベンチ中の消費電力を見ると、消費電力の大半はビデオカードによるものだとわかる。大げさなスペックを求めないタイトルならば、350~400W前後に落ち着いていた。

 アイドル時の騒音は、ゲームをせず、ネットやメッセンジャーを使う程度ならばまったく気にならないほど静かで優秀だ。当然だが、ゲーミング中はビデオカード×2の騒音が気になった。ただし、CPUファンと排気ファンは負荷がどうであれ気にならないほど静かだった。

 ついでに温度も計測した。これは、FurMark開始前と10分経過時のHardware Monitor読みで、室温が摂氏20度のときにCPUアイドルが摂氏30度、CPUフルロードが摂氏52度、GPUアイドルが摂氏50度、GPUフルロードが摂氏92度となった。GPUフルロード時の温度が正確でないとしても不安になる温度だ。これからのシーズンには問題ないが、夏場はやはり心配だ。

 そこで、室温を夏場レベルの30度にまで上昇させてチェックしてみた。結果としては、GPUの温度は+4度程度、CPUの温度は+5度程度。実際の温度はもう少し高いと思われるが、室温上昇分増えただけといった傾向なので、冷却能力に問題はないだろう。室温が上がってもややCPUファンのノイズが聞こえるくらいで、騒音傾向も変化なく、新筐体のエアフローはなかなか信頼の置ける設計のようだ。

●数年先を考えて買うなら賢い選択

 BTOでHDDなどを追加すると、20万円の大台に乗ってしまうが、ゲーミングPCとしての基礎体力は高く、さらにSLIのおかげで当分の間はグラフィック面の心配が不要と、隙のない構成だ。マルチメディア構成というだけあり、PhotoshopでのオペレーションやCUDAによるエンコードも楽々行なえるため、ゲームだけではなくクリエイティブも、というユーザーならば、買い換えの選択肢に挙げて良い製品だと思う。

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(2009年 10月 26日)

[Text by 林 佑樹]