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RTX A3000とOLEDを搭載したASUSのプロ向けノートの実力を堪能する

「ASUS ProArt Studiobook 16 OLED W7600Z3A」は、プロクリエイター向けのハイエンドのクリエイターノートPC。直販価格は49万9,800円だ。

 ASUSの「ProArt Studiobook Pro 16 OLED W7600Z3A」は、同社のプロクリエイター向けPC「ProArt Studiobook」シリーズに加わった最新モデルだ。

 第12世代Core i9、NVIDIA RTX A3000 Laptop GPU、4TBストレージなどのハイスペックに加えて、16型の有機ELディスプレイ、左手操作用の物理ダイヤル「ASUS Dial」などの独自の付加価値も備える。

 豪華な内容だけに希望小売価格は49万9,800円と高価だ。プロのクリエイターといえど簡単に購入できるものではないが、最新のプロ向けクリエイターノートPCの実力はどのようなものなのか、じっくり見ていこう。

ASUS ProArt Studiobook 16 OLED W7600Z3Aの主なスペック
ProArt Studiobook Pro 16 OLED(W7600Z3A)
CPUCore i7-12900H
CPUコア/スレッド数14コア20スレッド
(6Pコア12スレッド+8Eコア8スレッド)
CPU周波数Pコア:2.5~5GHz
Eコア:1.8~3.8GHz
メモリ32GB(DDR5-4800)
ストレージ4TB SSD(2TB×2、PCIe 4.0x4)
グラフィックス機能NVIDIA RTX A3000 Laptop(12GB)
Intel Iris Xe Graphics(CPU内蔵)
ディスプレイ16型有機ELディスプレイ、光沢
表示解像度3,840×2,400ドット
サウンドステレオスピーカー(1W×2)
クアッドアレイマイク
インターフェイスHDMI、SDメモリーカードリーダ(SDXC対応)、Type-C(Thunderbolt 4)×2、Type-A(USB 3.2 Gen 2)×2、ヘッドフォン/マイク兼用
通信機能2.5GBASE-T対応有線LAN
Wi-Fi 6、Bluetooth 5.1
カメラ92万画素
Windows Hello対応IRカメラ内蔵
バッテリ駆動時間約11.8時間
ACアダプタ240W、独自端子
サイズ(幅×奥行き×高さ)357×264×19.9~21.86mm
重量約2.4kg
OSWindows 11 Pro

上質感が際立つ筐体は石板のような存在感

 ブラックの筐体は、シンプルなデザインながら、上質感が際立つ。アルミニウム合金の素材に上質な塗装、特殊な耐指紋加工が施されており、美しいビジュアルを持つ。

 持ち上げてみると金属製らしい重厚感がある。外郭が硬質で中身も詰まっている感触があり、高級な石板のようなイメージだ。堅牢性については、開発段階で米軍調達の基準である「MIL-STD 810H」に含まれるテストをクリアしている裏付けもある。

 筐体の具体的なサイズは、362mm×264mm×19.9~21.86mm(幅×奥行き×高さ)、公称重量は約2.35kgだ。ACアダプタも大柄なので持ち運ぶ用途には向かないが、かさばらないフォルムで堅牢性も優れているため、短距離の移動や車移動であれば、不安なく持ち出すことができる。

シンプルなデザインだが、質感の高さが際立つ。外郭が硬質であることに加え、中身の凝縮感もあり、高級な石板のような存在感がある
高級感は裏面からも伝わってくる。しっかりと高さのあるゴム足で吸気スペースを確保している
中央には光沢ブラックでロゴを配置。さりげなく存在感を主張する洗練されたデザインだ。表面は耐指紋コーティングがされておりいつでも美しい外観を保てる
筐体の具体的なサイズは、362mm×264mm×19.9~21.86mm(幅×奥行き×高さ)、公称重量は約2.35kgだ
ACアダプタは240W仕様。バッテリ駆動時間は約11時間となっている

パワフルな第12世代Core i9を搭載

 CPUはCore i9-12900Hを採用する。第12世代Coreプロセッサの高性能ノートPC向けシリーズ(開発コードネーム=Alder Lake-H)の中でも上位の性能をもつモデルだが、この第12世代はデキが良く、旧世代からの進化が大きい。

 このAlder Lake世代では、2種類のCPUコアを搭載するハイブリッド構造を新たに導入。性能優先のPコアと電力効率優先のEコアを最適に使い分けることで、性能と電力効率を大幅に向上させている。

 本製品が搭載するCore i9-12900Hは、6Pコア12スレッドと8Eコア16スレッド、Pコアの最大ブースト周波数が5GHzというパワフルな仕様。CPUのマルチスレッド性能が効くクリエイティブワークで高いパフォーマンスを発揮することが期待できる。

 メモリはDDR5-4800、ストレージも高速なPCIe 4.0 x4対応SSDと、いずれも高速なものを搭載する。容量は、メモリは32GB(16GB×2)、ストレージは2TBを2基、合計4TB搭載する豪華な内容になっている。欲を言えば、メモリも64GBあったほうが上級クリエイター層には受けそうな気がするが、いずれにしても豪華な内容である。

CPUは、Core i9-12900Hを採用。性能優先のPコアが6コア(12スレッド)、電力効率優先のEコアが8コア(8スレッド)、合計で14コア20スレッドという構成だ
メモリはDDR5-4800を32GB(16GB×2)搭載している
ストレージは、PCI Express 4.0 x4に対応した高性能SSDを2基搭載し、合計容量は4TB
評価機では、2基とも同じSamsungのPM9A1だった
CrystalDiskMark(ひよひよ氏・作)のスコア(Cドライブ)。PCIe 4.0 x4対応SSDとしても高速な部類に入るスコアだ
CrystalDiskMark(ひよひよ氏・作)のスコア(Dドライブ)。システムドライブよりも良いスコア、シーケンシャルリード7,000MB/s、シーケンシャルライト5,200MB/sという公称値どおりのスコアがでている

プロユース向けNVIDIA RTX A3000 Laptop GPUを搭載

 外部GPUとして、NVIDIA RTX A3000 Laptop(12GB)を搭載する。コンシューマ向けのNVIDA GeForceシリーズに対し、NVIDIA RTXシリーズは、プロユースのグラフィックス/エンジニアリングツールがターゲットだ。

 ワークステーション向けのより厳しい基準に基づいた信頼性を備えることに加えて、50以上のプロフェッショナル向けアプリケーションの独立系ソフトウェアベンダー(ISV)の認証を受けており、高い互換性が担保されている。機構設計や建築向けのCAD系ツールはシビアな描画の互換性、安定性が求められるため、重要な意味をもっている。

 もちろん、プレビュー等の高速描画、エンコードの高速化、AIを活用した超解像やオートリフレームなど、NVIDA GeForceシリーズと同様の恩恵も受けられる。

 NVIDIA RTX A3000 Laptop(12GB)のハードウェア的なスペックはというと、アーキテクチャはAmpere(GA104コア)、CUDAコア数が4,096基。NVIDA GeForce RTX 3060 Laptop(CUDAコア3,840基)に近い内容だが、グラフィックスメモリは12GBと大容量だ。最近はクリエイティブ活用の幅が増え、ビデオ編集や写真編集でもかなりグラフィックスメモリを多く利用するようになっているので、12GBの大容量グラフィックスメモリは歓迎だ。

NVIDIA RTX A3000 Laptop(12GB)を搭載。CUDAコアの数、メモリバス幅などGeForce RTX 3060 Laptopに近いが、グラフィックスメモリは12GBと大容量だ
最大グラフィックスパワーは120W。薄型のフォームファクターのノートPCとしてはかなり高い水準で、良いパフォーマンスが期待できる
NVIDIA StudioのWebページによるとRTX A3000 Laptop(12GB)の格付けは「Creative Maestro」。3DCG/モーショングラフィックス(大規模モデル制作)、動画編集(8K)、写真編集/グラフィックスデザイン、1080pでのゲーミング/配信の適性を持つ
Lightroom Classicの環境設定ページ。プレビュー描画、超解像処理の高速化などのGPUアクセラレーションが利用できる
PhotoshopでもGPUは積極的に利用されており、高性能かつ大容量グラフィックスメモリのGPUの搭載は作業効率に好影響だ
本製品はEpic Gamesのゲーム開発環境「Unreal Engine 5」の動作確認認証も受けており、ゲーム開発にも安心して利用できる

超画質の16型有機ELディスプレイを搭載

 画面としては、本格的なクリエイター仕様の有機ELディスプレイを採用する。サイズはアスペクト比16:10の16型で、いわゆる4K UHDを超えるWQUXGA(3,840×2,400ドット)の高解像度に対応する。

 色域はDCI-P3比100%(sRGB比133%)、カラーサイエンス大手のPANTONE、CalMANの認証を取得しており、工場出荷状態でキャリブレーションを行ない、色差(色の精度)は「デルタE2未満」、「正しい色」が表示できる状態で出荷される。

 また、ブルーライトを最大で約70%低減することが可能で、こちらについてもドイツの認証機関であるテュフラインランド認証を取得しているという。

16型3,840×2,400ドットの有機ELディスプレイを搭載。応答速度0.2ms、色域はDCI-P3相当(sRGB比133%)をカバーする
画面の角度は約145度まで開く
MyASUSには色域の選択やブルーライトカット機能の設定が用意されている
エックスライトのi1 Display Pro/i1 Profilerでの測定結果
i1 Profilerで作成したICCプロファイルをColor AC(Phonon氏・作)で表示させた。実線で示した本製品(ネイティブモード)の色域はDCI-P3の色域(点線)も大きく上回っている
カラーサイエンス大手のPANTONE、CalMANの認証を取得しており、工場出荷状態で「正しい色」を表示できることが認められている。ProArtHubで色校正も可能だ(対応キャリブレーションセンサーが必要)
有機ELディスプレイ課題である焼き付きの原因となる素子劣化予防策として標準のOSテーマをダークモードにしているほか、スクリーンセーバーやピクセルシフト機能を用意している

Thunderbolt 4、シャッター付きカメラ、クアッドマイクなど装備充実

 スリムな筐体だが、本体装備の端子類は豊富だ。通信機能は、2.5GBASE-T対応有線LAN、Wi-Fi 6対応の無線LAN、Bluetooth 5.1を標準装備する。

 USBは、Thunderbolt 4対応のType-CとUSB 3.2 Gen 2対応のUSB Type-Aを2基ずつ備えている。プロユースで普及しているビデオキャプチャデバイスや高速ストレージにはThunderboltを利用するものも多く、Thunderbolt 4(またはThunderbolt 3)を必須としているクリエイターは多い。

前面は特に端子はない。中央部に電源状態を示すインジケータがあるが、その部分が凹んでいるため指がかかりやすく、トップカバーは片手でもスムースに開けられる
背面。ヒンジの内側に排気口が並ぶ
左側面。手前側から、Thunderbolt 4(Type-C)×2、HDMI、DC入力、USB Type-A(3.2 Gen 2)、セキュリティロック・スロット
右側面。手前側から、SDメモリカードリーダ(SDXC、SDHC対応)、3.5mmヘッドフォン/マイク兼用端子、USB Type-A(3.2 Gen 2)、有線LAN

 画面の上には、プライバシーシールド(スライド式の物理シャッター)付きのWebカメラ(92万画素)とクアッドアレイマイクを搭載。マイク/スピーカー/ヘッドフォン(接続時)のAIノイズキャンセリング機能も搭載しており、ビデオ会議もスマートにこなせる。

 また、顔認証カメラに加えて、電源ボタン一体型の指紋センサーも装備しており、セキュリティを確保しつつ、スピーディなログインが可能になっている。

画面上部にWebカメラ(約92万画素)と顔認証対応IRカメラ、クアッドアレイマイクを搭載
Webカメラだけを隠せるスライド式の物理シャッター(プライバシーシールド)付きで、意図せず映像が配信されてしまうことを防げる
マイク/スピーカーのノイズキャンセル機能はMyASUSユーティリティで設定できる
MyASUSには、Webカメラの背景ぼかしや明るさ調整機能なども用意されている
電源ボタンに指紋センサーが一体化されている

ペンタブとしても使えるタッチパッドやASUS Dialを搭載

 キーボードも非常に上質だ。キートップに指を置きやすい凹みがあるほか、カーソルキーにモールドを入れて判別しやすくするなどミスタイプしにくい工夫もされている。

 スイッチの感触も絶妙。軽い力で押し込むことができ、指に吸い付くように戻る低反発仕様。音もほとんど発生しない。さりげなくコストがかかっていることが実感できる。このあたりは高級品ならではの体験だろう。

 キーボードの手前にはタッチパッドがある。このタッチパッドは1,024レベルの筆圧検知に対応したデジタイザを内蔵しており、ペンタブレットとしても利用できる。写真編集の肌レタッチなどでペンタブレットを利用している方には、ありがたい機能だろう。

タッチパッドはオプションのASUS Pen 2.0はでの操作に対応し、ペンタブレットとして使うことができる。限られたスペースとはいえ、部分的な肌レタッチなどでたまに利用する程度なら実用的なのではないかと感じた
ASUS Pen 2.0自体は筆圧検知は4,096段階に対応している(ただし本機のタッチパッドは1,024レベル筆圧となる)。USB Type-Cで充電、接続はBluetoothで行なう

 タッチパッド下には3つのボタンを搭載。左右はタッチパッドの左右ボタン、中央部はホイールの代用として、押しながらパッドを上下になぞる操作でスクロールができる。

 ASUSの資料によると「パン、回転、オービッドなど3DCADなどで効率の良い操作を行なえます」とされているが、評価機ではホイール以外の機能を使うことはできなかった。

 また、パッド脇には「ASUS Dial」と呼ばれるダイヤルがある。システムの音量や画面の明るさの変更ができるほか、Photoshop CCでのブラシサイズ変更、ズーム、Premiere Proのタイムラインズーム、オーディオトラック幅の拡大縮小など、アドビのクリエイティブアプリの機能をダイヤル操作で行なえる。

 ダイヤルの物理的な機構はしっかりしており、音量や明るさ操作などは手元を見なくても細かく操作ができてフィーリングは良い。しかし、肝心のアドビのクリエイティブツールにおいては、多くの機能がまともに機能しなかった。タイムラインズームやオーディオトラックの幅は片方向にしか動かず、Lightroom Classicの現像パラメータもまったく反応しなかった。

 評価機が製品発売前の試作機であったこと、今回はアドビの大型アップデートがあって間もないこともあり、タイミングが悪かったのかもしれないが、タイムラインズームやオーディオトラック幅については、過去にレビューしたASUS Zenbook Pro 16X OLED(UX7602)でも同じ現象を経験しており、きちんと検証されているのか、という疑念は残る。

キーボードはテンキー付き。テンキーを3列に収めるために省略キーが多いが実用上あまり影響ないだろう。タイピングの感触は最高に良い。通常キーは凹みがついていて指を置きやすい。カーソルキーは斜めストライプのパターンがモールドされており、判別しやすくなっている
白色LEDのシンプルなキーボードバックライトを搭載。文字を透過して上品に光る
タッチパッドは3ボタン式。中央ボタンはスクロールに利用できる
パッドの左には円形の物理ダイヤル「ASUS Dial」を搭載している
ダイヤルをプッシュするとアクティブなアプリケーションに応じたコントローラが表示される。一般的には音量と画面の明るさ調整だ
ASUS Dialの機能は、ProArtHubでカスタマイズできる。今回、アドビのツールに割り当てられている機能の多くは正常に動作しなかった

ハイレベルのパフォーマンスを実証

 ベンチマークテストの結果を掲載する。ProArt Hubで設定できるモードは「パフォーマンス」と「スタンダード」の両方で行なっている。参考として2022年8月にレビューした「ASUS Zenbook Pro 16X OLED(UX7602)」のスコアも掲載している。

 Cinebench R23のCPUスコアは、18,383pts。Core i9-12900H搭載機としても上位の性能をしっかりと発揮できている。薄型のフォームファクターながら、放熱がしっかりできていることの証明だろう。

 PCMark 10は、実際のアプリを利用し、日常操作(Essentials)、オフィス(Productivity)、コンテンツ制作(Digital Content Creation)それぞれの用途をシミュレートする内容。高負荷が長く続く処理が少ないため動作モードによる差はあまりなく、一部では逆転しているものもあるが、いずれにしても優秀なスコアだ。

 UL Procyon Benchmark Suitesでは、PhotoshopとLightroom Classicを利用して写真編集を行なう「Photo Editing」、Premiere Proを利用してビデオのエンコードテストを行なう「Video Editing」を実行している。どちらもCore i7-12700H、GeForce RTX 3060 Laptop(6GB)を搭載する比較対象をきっちりと上回るスコアをマークしている。

 動作音についてはパフォーマンスモードの高負荷時は大きな音になるが、スタンダードモードならばだいぶ抑えられる。両者の性能差はさほどあるわけでもないので、スタンダードを基本に、ここぞという時だけパフォーマンスに切り替えて使うのがよさそうだ。

 発熱の処理も優秀で、手がよく触れるパームレストの温度は、上部で体温より少し高い程度。不快な熱を感じることなく利用することができた。

テストに利用した環境
ProArt Hubで設定できるモードは一部を除き「パフォーマンス」と「スタンダード」の両方で行なっている
Cinebench R23のスコア比較。CPUスコアはCore i9-12900H搭載機としても上位の部類だ
PCMark 10のスコア比較。スタンダードモードのほうがProductivityのスコアが良く、その影響で総合スコアも逆転している。スコア自体はいずれも優秀だ
スタンダードモード(輝度50%)で計測したPCMark 10/Modern Office Battery Lifeのスコア。残り3%まで4時間21分駆動した。公称値(約11.8時間)とかけ離れているが、高輝度高解像度の有機ELディスプレイを搭載しているので、本製品を普通に使えばこのくらいだろう
3DMarkのスコア比較。GeForce RTX 3060 Laptop(6GB)を搭載する比較対象よりも良いスコアが出ている
FINAL FANTASY XIV:暁のフィナーレベンチマーク(1,920×1,080ドット、最高品質)のスコア比較。パフォーマンスモード、スタンダードモードともに「非常に快適」評価だ
UL Procyon Benchmark Suitesのスコア比較。Photo Editing(写真編集)、Video Editing(ビデオ編集)、いずれも比較対象を上回り、クリエイティブ適性の高さを示した
システムの動作音の測定。本体手前から5cmの至近距離で測定した(暗騒音31.9dB、室温24℃)
FINAL FANTASY XIV:暁のフィナーレベンチマーク(1,920×1,080ドット、最高品質)の終了直前にFLIR ONEで撮影したサーモグラフィ(室温24℃)。手がよく触れるパームレストの発熱はうまく抑えられている

高価だが満足感の高い高付加価値クリエイターPC

 ASUS Storeでの直販価格は、49万9,800円だ。プロのクリエイターといえども簡単に手が出せる価格ではないものの、ワークステーション向けのNVIDIA RTX A3000 GPU、プロユースの色再現性を備える有機ELディスプレイ、4TBのPCIe 4.0 x4 SSDを搭載するうえ、ASUS Dialやペンタブレットとしても使えるタッチパッドなどクリエイティブ向けの付加価値も備える。

 全部入りという印象のASUS Zenbook Proシリーズよりもクリエイティブにフォーカスしており、クリエイターにとってはより満足感の高い内容に感じる筐体の上質感、キーボードの打ち心地なども別格の印象で、高級車のような体験ができるプレミアムな1台となっている。特にワークステーション向けGPUに魅力を感じるユーザーにとっては大いに検討する価値はあるだろう。