メーカーさん、こんなPC作ってください!

【特別版】3Dプリンタでオリジナルスマホスタンドを作ろう

~第4回「Photoshop」の3D機能を快適に使うためのPC仕様を探る

 PCは実に多くのことができるが、最近ではスマートフォンなどの能力も一気に向上しており、PCでなければできないことは減りつつある。だが、ものづくり、あるいはそこまで行かなくても、自分で編集・作成するオリジナルコンテンツの制作においては、PCに比肩するデバイスはないのが現状だ。

 ただし、何でもできると言っても、実際には、予算上限が決まっているので、いくらでも高性能なパーツを使えるわけではないし、1人が使う用途もある程度限られている。

 本コーナーでは、主にクリエイターやクリエイターを目指すユーザーを想定し、特定の用途において価格性能比の面で最適なPCとはどのようなものかを、その分野に造詣の深い専門家やライターの方、および実際にPCを製造するメーカー、PC Watchの三者が一緒に議論、検討し、実際に製品化する。

 今回の特集のテーマは、3Dプリンタ向けの3Dデータを制作するのに適したPCを作ろうというものだ。ややニッチな用途と思われるかもしれないが、それには理由がある。実は、本コーナーに協力をいただいているパソコン工房が株式会社カブクによる協力の下、一般ユーザーを対象にした3Dプリンタを使ったPCケースデザインコンテストを近日開催する予定になっているのだ。

 前々回は、オートデスクの3D CAD「Autodesk Fusion 360」を快適に動かすためのPCスペックについてミーティングを行ない、前回はそれに基づいて作成されたPCの検証とFusion 360でのスマホスタンドのカスタマイズ方法を紹介したが、今回は、アドビシステムズの「Photoshop」の3D機能を快適に利用するためのPCスペックについて、株式会社グラスプアットジエアーのデザイナーである岩島伊織氏、株式会社グラスプアットジエアーのディレクターである南方祐紀氏、株式会社カブクの横井康秀氏を交えて、ミーティングを行なった。

株式会社グラスプアットジエアーの岩島伊織氏
株式会社グラスプアットジエアーの南方祐紀氏
株式会社カブクの横井康秀氏

Photoshopにも3Dプリンタ向けの3D機能が用意されている

【司会】まず、グラスプアットジエアーさんの業務内容や、特にお二方が普段どのようなことをやられていてこの取り組みに参加されたのか、その経緯をお話しください。

【南方】弊社はもともとデザイン制作会社で、映像もやっています。印刷物やWebサイト、さらにデジタルサイネージなどの開発やデザインもしています。今回、ユニットコムさんのPCブランドのプロジェクトをご一緒させていただいて、グラフィック周りの制作を行ない、3Dプリンタ関連のお話もご相談いただきました。LEVEL∞HUBの演出なども手がけておりまして、Kinectを使ったデジタルサイネージですとか、指向性の強いパラメトリックスピーカーを使った仕込みですとか、そういう電子工作的なものもやっています。これらはLEVEL∞HUBでも体験が可能になっているので、来店の際はご体験いただければと思います。

 それから、弊社は岐阜にもオフィスがありますが、そちらには3Dプリンタも置かれています。3Dプリントは、弊社としても興味のある分野ですので、是非参加させてくださいということになりました。

LEVEL∞HUBのKinectを使ったデジタルサイネージ
同じくLEVEL∞HUBに設置された指向性パラメトリックスピーカー

【司会】今回のテーマである、PhotoShopにも最近3Dプリント向けの機能が追加されたということをご存じない方も多いと思うので、その辺りをご説明いただけないでしょうか。

【岩島】実際に、Photoshopで作ってみた3Dデータを紹介します。これはスマートフォンのケースですね。ケース自体は配布されているデータがあったのでそれを使っています。僕が作ったのはこのロゴの部分とこのマークの押し出されている部分、レリーフみたいになっている部分ですが、これらのデータはもともとは2Dのパスのデータ、Photoshopを使っている人は、Illustratorも使える人が多いと思いますが、これはIllustratorで作ったベクトルのデータですね。これを押し出します。それだけだとただの箱みたいになるので、それに対してテーパー角をつけたりというのをPhotoshopで設定して、欲しい形を作っていくことができます。

 また、表面にテクスチャをつける機能もあります。3Dプリントには反映されませんが。3Dモデルの上にペイントして、ライティングも行なって、最終的にそれをレンダリングすることもできます。Photoshopの3D機能は、ロゴデータのひな形を作る場合などによく使われています。

Photoshopで作成した3Dデータ。スマートフォンケースのデータは既存のものをインポートし、それにPhotoshopでオリジナルの模様とロゴを加えてある

【パソコン工房】いきなり、スペックの話になりますが、その作業はMacBook AirなどのノートPCでもかなり重い状態なのでしょうか?

【岩島】この程度でしたら全然余裕ですが、オブジェクトの数が10個とか20個とか増えていくと、どんどん重くなっていきます。ただし、モデリングよりも、Photoshopの3Dから直接3Dプリンタで出力できるSTL形式に書き出すことができますが、そのSTL書き出しやレンダリングは、MacBook Airだとかなり重いですね。例えば、これはDMMさんのプリセ