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日本HP、Quadro RTX 8000 2発のワークステーションや第2世代VRバックパックPCなどを発表

~AIやVR開発向けワークステーション8製品を投入

今回発表されたワークステーション製品

 日本HPは6月13日、ノートおよびデスクトップ型、VR向けバックパック型ワークステーションを含む新製品を8機種発表した。6月下旬から8月下旬にかけて順次出荷を開始する。

HP ZBookシリーズ

 HP ZBookシリーズからは15.6型の「HP ZBook 15 G6 Mobile Workstation(税別268,000円~)」と、17.3型の「HP ZBook 17 G6 Mobile Workstation(税別318,000円~)」の2機種を8月中旬に投入。第9世代のIntel製CPUを搭載するほか、レイトレーシング機能を備えたQuadro RTXも搭載可能となっており、3D CAD、AI、VRなどの設計/開発に好適とする。

【表1】HP ZBook 15 G6 Mobile Workstationのスペック
ベーシックモデルスタンダードモデルパフォーマンスモデルリッチVRエクスペリエンスモデルエクスクルーシブ
CPUCore i7-9750H(6コア/12スレッド、2.6~4.5GHz)Core i7-9850H(6コア/12スレッド、2.6~4.6GHz、vPro)Core i9-9880H(8コア/16スレッド、2.3~4.8GHz、vPro)
GPUIntel UHD Graphics 630
Quadro T1000(GDDR5 4GB)
Intel UHD Graphics 630
Quadro T2000(GDDR5 4GB)
Intel UHD Graphics 630
Quadro RTX 3000(GDDR6 6GB)
メモリDDR4-2666 16GBDDR4-2666 32GBDDR4-2666 64GB
ストレージHDD 1TBM.2 NVMe SSD 512GBM.2 NVMe SSD 1TBM.2 NVMe SSD 2TB
ディスプレイ15.6型フルHD非光沢IPS液晶、400cd/平方m15.6型4K非光沢IPS液晶、600cd/平方m
解像度1,920×1,080ドット3,840×2,160ドット
OSWindows 10 Pro
バッテリ90Wh
汎用ポートThunderbolt 3、USB 3.0×3
カードリーダSDカードスロット(UHS-II対応)
映像出力USB Type-C×2、HDMI 2.0b
無線機能IEEE 802.11ax無線LAN、Bluetooth 5LTE、IEEE 802.11ax無線LAN、Bluetooth 5IEEE 802.11ax無線LAN、Bluetooth 5
有線LANGigabit Ethernet
Webカメラ-1080p
その他NFC、指紋認証センサーNFC、指紋認証センサー、顔認証センサー
本体サイズ(幅×奥行き×高さ)376×264×26mm
重量約2.6kg
【表2】HP ZBook 17 G6 Mobile Workstationのスペック
ベーシックモデルスタンダードモデルパフォーマンスモデルリッチVRエクスペリエンスモデルエクスクルーシブ
CPUCore i7-9750H(6コア/12スレッド、2.6~4.5GHz)Core i7-9850H(6コア/12スレッド、2.6~4.6GHz、vPro)Core i9-9880H(8コア/16スレッド、2.3~4.8GHz、vPro)
GPUIntel UHD Graphics 630
Quadro T1000(GDDR5 4GB)
Intel UHD Graphics 630
Quadro RTX 3000(GDDR6 6GB)
Intel UHD Graphics 630
Quadro RTX 4000(GDDR6 8GB)
Intel UHD Graphics 630
Quadro RTX 5000(GDDR6 16GB)
メモリDDR4-2666 16GBDDR4-2666 32GBDDR4-2666 64GB
ストレージHDD 1TBM.2 NVMe SSD 512GB、HDD 1TBM.2 NVMe SSD 1TBM.2 NVMe SSD 2TB×2
光学ドライブBDドライブ
ディスプレイ17.3型フルHD非光沢IPS液晶、300cd/平方m17.3型4K非光沢IPS液晶、400cd/平方m
解像度1,920×1,080ドット3,840×2,160ドット
OSWindows 10 Pro
バッテリ95.6Wh
汎用ポートThunderbolt 3、USB 3.0×3
カードリーダSDカードスロット(UHS-II対応)
映像出力USB Type-C×2、Mini DisplayPort 1.4、HDMI 2.0b
無線機能IEEE 802.11ax無線LAN、Bluetooth 5LTE、IEEE 802.11ax無線LAN、Bluetooth 5IEEE 802.11ax無線LAN、Bluetooth 5
有線LANGigabit Ethernet
Webカメラ1080p
その他NFC、指紋認証センサー、顔認証センサー
本体サイズ(幅×奥行き×高さ)416×288×33.5mm
重量約3.2kg

HP Zシリーズ

HP Z8 G4 Workstation
Quadro RTX 8000を2基搭載している

 デスクトップワークステーションのHP Zシリーズからは、合計5製品を投入し、タワー型から小型PCまで幅広く展開。最上位の「HP Z8 G4 Workstation」ではXeonスケーラブル・プロセッサーと、NVLinkで接続されたQuadro RTX 8000を2基搭載できるほか、メインメモリとフラッシュメモリを組み合わせたIntel Optane DCパーシステント・メモリーも搭載可能。高性能パーツをふんだんに採用し、AIなど最先端の技術開発向けに特化した仕様となっている。

 販売開始時期はタワー型の「HP Z8 G4 Workstation(税別306,000円~)」と「HP Z6 G4 Workstation(税別276,000円~)」が6月下旬から、同じくタワー型の「HP Z2 Tower G4 Workstation(税別126,000円~)」が8月下旬、小型の「HP Z2 Mini G4 Workstation(税別143,000円~)」と「HP Z2 SFF G4 Workstation(税別117,000円~)」も8月下旬からとなっている。

【表3】HP Zシリーズ(タワー型)のおもなスペック
HP Z8 G4 Workstation おすすめ構成モデルHP Z6 G4 Workstation おすすめ構成モデルHP Z2 Tower G4 Workstation おすすめ構成モデル
CPUXeon Bronze 3104(6コア、1.7GHz)Xeon Bronze 3104(6コア、1.7GHz)Xeon E-2104G(4コア、3.2GHz)
GPUQuadro P400(2GB)Quadro P400(2GB)Intel P630(CPU内蔵)
メモリDDR4-2666 ECC Registered 8GB
ストレージHDD 500GB
光学ドライブDVD
OSWindows 10 Pro
本体サイズ(幅×奥行き×高さ)216×556×445mm169×465×445mm169×435×356mm
重量約23.7kg約13.6kg約11.4kg
税別直販価格372,400円348,400円348,400円
【表4】HP Zシリーズ(小型)のおもなスペック
HP Z2 Mini G4 Workstation おすすめ構成モデルHP Z2 SFF G4 Workstation おすすめ構成モデル
CPUXeon E-2104G(4コア、3.2GHz)
GPUIntel P630(CPU内蔵)
Quadro P600(4GB)
Intel P630(CPU内蔵)
Quadro P400(4GB)
メモリDDR4-2666 ECC Registered 8GB
ストレージHDD 1TBHDD 500GB
光学ドライブ-DVD
OSWindows 10 Pro
本体サイズ(幅×奥行き×高さ)216×216×58mm100×381×338mm
重量約2.18kg約6.3kg
税別直販価格200,500円180,500円
HP Z2 Mini G4 Workstation
HP Z6 G4 Workstation(左)とHP Z2 Tower G4 Workstation

HP VR Backpack G2

 「HP VR Backpack G2」は、バックパック型のPCで、ケーブル類との接続が必要なVR HMDをケーブルの取り回しを気にせずに使用できる。今回で2世代目となり、ハーネスの切り離しができるようになったり、バックパックに付けた予備バッテリが手に当たらないように後部に配置されるなど、性能面だけでなく使い勝手も向上させている。7月中旬発売で税別直販価格は360,000円。

 また、インサイドアウト対応のVR HMD「HP Reverb Virtual Reality Headsetプロフェッショナルエディション」も同時に発売し、価格は同63,500円となる。

【表5】HP VR Backpack G2のスペック
HP VR Backpack G2
CPUCore i7-8850H(6コア/12スレッド、2.6~4.3GHz)
GPUGeForce RTX 2080(GDDR6 8GB)
メモリDDR4-2666 32GB
ストレージM.2 NVMe SSD 1TB
OSWindows 10 Pro
汎用ポート本体 : USB 3.1(DisplayPort Alternative Mode対応)、USB 3.0×2
ドッキングステーション : USB 3.0×6(1基はType-C)
カードリーダ-
映像出力本体 : USB Type-C、Mini DisplayPort 1.4×2
ドッキングステーション : DisplayPort、HDMI 2.0
無線通信IEEE 802.11ac、Bluetooth 5
有線LANGigabit Ethernet
本体サイズ(幅×奥行き×高さ)約236.4×60.9×333.5mm
重量2.6kg(バッテリ込みのバックパックキット装着時は4.658kg)
税別直販価格360,000円
HP Reverb Virtual Reality Headsetプロフェッショナルエディション

HPは国内ワークステーション事業が好調で

 発表当日には都内にて新製品発表会が開催され、同社代表取締役 社長執行役員の岡隆史氏らが登壇し、ワークステーションモデルの事業展開などについて説明した。

 岡氏は、国内のワークステーション事業の概況として、昨年(2018年)から今年にかけて出荷台数が30%の伸びを示しているとともに、四半期で倍以上の成長を見せたとし、好調をアピール。シェアについても企業向けPCでは23.1%で1位、さらにワークステーションについては41.9%で1位と、HPのブランド力を見せている。

 最近ではAIやVRはもはやはやり言葉ではなく、今後の社会の成長に不可欠な存在であるとし、ワークステーション分野の重要性を強調。サーバーよりもコストを抑えられることや、オンプレミスでの高速レスポンスなどが需要を呼び、クラウドとの棲み分けが進むと説明する。

 岡氏は今後もポートフォリオを拡大しつつ、業界随一の幅広いラインナップを揃えることで、クリエイターや開発者らを強力にサポートしていきたいとした。

AI開発にワークステーションが必要な理由