鈴木直美の「PC Watch先週のキーワード」
第37回:6月29日~7月3日


■■キーワードが含まれる記事名
●キーワード


6月29日

■■オリンパス、低価格の16MBスマートメディアほか
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980629/olympus.htm

●フラッシュパス(FlashPath)
 スマートメディア(SmartMedia)用フロッピーディスクアダプタ。
 3.5インチフロッピーディスクと同じ形状のアダプタで、側面のソケットにスマートメディアを差してフロッピーディスクドライブに装着し、スマートメディアの読み書きを行なう。

 ただしFlashPathは、1.44MB等の倍密度記録のフロッピーディスクに使われているMFM(Modified Frequency Modulation)変調された磁気信号を使い、フロッピーディスクドライブのヘッドを介してコントロールする――すなわち、フロッピーディスクドライブをインターフェイスに使うアダプタであり、それ自体が、スマートメディアをフロッピーディスク互換のメディアに仕立てあげるわけではない。実際にスマートメディアを読み書きするためには、あらかじめパソコン側に専用のドライバをインストールしておく必要がある。

【参考】
□本連載第10回「SmartMedia」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/971209/key10.htm#smartmedia


6月30日

■■PC CHIPS、電源やメモリを搭載したマザーボード「M591」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980630/pchps2.htm

●フォームファクタ(form factor)
 形状やサイズ等の外観(form~フォルムとも)に関る要素(factor)。
 ケースやマザーボードの形状を示す際に、「ATX」や「microATX」といった仕様を指していうことが多いが、このほかにも、あらかじめ規定されている仕様に沿った形状のものにも、広く用いられる。例えば先のFlashPathならば、フォームファクタは3.5インチフロッピーディスクとなる。

【参考】
□本連載第4回「Baby-AT」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/971028/key4.htm#baby_at
□本連載第7回「ATX」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/971118/key7.htm#atx
□本連載第31回「microATX」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980526/key31.htm#microATX


7月1日

■■WINDOWS WORLD Expo/Tokyo 98レポート USB機器編
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980701/wwe98_1.htm

●USBスピーカー
 USBに接続し、PCからデジタルデータを受け取って再生するスピーカー。
 さまざまなデバイスの接続を考慮しているUSB(Universal Serial Bus)には、不定期に行なわれる一般的なデータ転送を想定した「バルク(Bulk)転送」の他に、キーボードやマウス等を想定し定期的に転送データの有無をチェックする「インタラプト(Interrupt)転送」と、マルチメディアデバイスを想定した「アイソクロナス(Isochronous)転送」をサポートしている(このほかにデバイスのコンフィギュレーションを行なうための「コントロール転送」もある)。

 このアイソクロナス転送を使うデバイスには、1ミリ秒ごとに一定量(1KB未満)のデータを転送できるチャンスが与えられており、常に平均的なデータ伝送が保証される(エラー時の再送は行なわれない)。

 USBスピーカー等は通常このモードを使い、PCからリアルタイムにデジタルデータを受け取り、スピーカー側でD/A(Digital to Analog)変換を行なって再生する仕組みになっている。PC内部でアナログ信号を扱わないため、ノイズに悩まされる心配がない。ただし、転送効率は最大でも1MB/秒弱と、あくまで低帯域のマルチメディアデバイス向けである。同様の機能は、IEEE1394もサポートしているので、ビデオ再生の様な高帯域を要求するリアルタイム伝送には、こちらを使用することになる。

【参考】
□Universal Serial Busホームページ
http://www.usb.org/
□本連載第2回「USBポート」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/971014/key2.htm#usb
□本連載第7回「IEEE1394」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/971118/key7.htm#ieee1394


7月2日

■■【周辺機器 2】ソニー、SVGA対応PC用GLASSTRONを参考出品など
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980702/wwe98_7.htm

●DVD+RW(DVD+ReWritable)
ディーブイディー(プラス)リライタブル
 ソニー、Hewlett-Packard、Philipsが共同で提唱し、三菱化学、リコー、ヤマハの賛同を得て'97年に発表した書き換え可能なDVD互換ディスク。

 DVDは、東芝や松下が推進していたSD(Super Density Disc)と、ソニー、Philips陣営のMMCD(Multimedia CD)を一本化した統一規格として、'96年に誕生。最初の規格として、DVD-ROMとDVD-Videoをリリースした。同フォーラムでは、引き続き書き換え可能なDVD-RAMの規格策定にあたっていたのだが、これを追う形で新たな規格「Phase-Change ReWritable」が発表され、DVDは再び分裂する形になった。このPhase-Change ReWritable規格に対応するドライブをDVD+RWといい、2.6GB/面のDVD-RAMに対し、3GB/面の容量を持つ。

 形状や基本的な記録方式(相変化記録方式)、両面もサポートしている点などは同じだが、トラックフォーマットにZCLVを採用したDVD-RAMに対し、DVD+RWはDVD-ROMと同じCAVを採用(DVD-ROMドライブへの実装が容易といわれる)するなど、微妙に異なる類似規格となっている。

 同様のものには、パイオニア、ビクター陣営のDVD-R/Wという、DVD-Rの書き換え可能版ともいえる規格もある。DVD-RAMやDVD+RWは、DVD-ROMと本質的には互換性のないメディアであるため、それぞれ対応ドライブが必要なのだが、こちらはDVD-Rと同様、既存のDVD-ROMで再生可能と言われている。

DVD関連メディアの容量 (単位:GB)
メディア単層片面単層両面2層片面2層両面 
DVD-ROM4.79.48.517読み出し専用
DVD-R3.957.9追記型
DVD-RAM2.65.2書き換え型
DVD+RW36書き換え型
DVD-R/W3.957.9書き換え型

【参考】
□本連載第15回「DVD-ROM」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980127/key15.htm#dvd-rom
□本連載第15回「DVD-RAM」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980127/key15.htm#dvd-ram
□本連載第5回「CAV」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/971105/key5.htm#cav


■■ジャストシステム、データベースソフト「五郎」をバージョンアップ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980702/just.htm

●リレーショナルデータベース(Relational Database)
 広い意味でのリレーショナルデータベースは、データを二次元の表形を使って扱うデータベースを指すが、現在一般にいわれているリレーショナルデータベースは、格納されたキーをもとに、別のテーブル内のデータを検索したり、結合したりする、テーブル間の関連付け(リレーション)をサポートするものを指す。

 このリレーショナルデータベースの概念は、'70年にIBMのCodd博士によって考案されたもので、データの挿入や更新、削除等の操作を、それをどのように行なうのかという処理手順を記述するのではなく、分かりやすい表の操作で指示できるようにした。

 IBMはまた、データベースにアクセスする高水準言語としてSEQUEL(Structured English QUEry Language)を開発。これが、現在リレーショナルデータベースにアクセスするための標準的な言語として用いられているSQL(Structured Query Language)の原形となっている。

[Text by 鈴木直美]


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ウォッチ編集部内PC Watch担当 pc-watch-info@impress.co.jp