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■■日立、CASレイテンシ2の64/128MB SDRAM DIMM
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980518/hitachi.htm
●CL (CAS Latency)
キャスレイテンシ
DIMM(Dual In-line Memory Module)のスペックなどに記載されている、メモリのタイミング値のひとつで、アドレスを与えてからデータの入出力が可能になるまでの遅延時間。
DRAMは、行(Column)と列(Row)から成る格子状のセルとして扱われ、最初に行アドレスを指定して1行分を呼び出し、次に列アドレスを指定して特定のメモリセルにアクセスする。行アドレスを伝える信号をRAS(Row Address Strobe)、列アドレスを伝える信号をCAS(Column Address Strobe)といい、CLはこのCASを出力してから、実際にセルに入出力できるようになるまでのクロック数を指す。
米Intel社の100MHzで動作する新しいバス仕様「PC/100」(本連載第26回「PC/100」参照)では、メモリアクセスに要する細かなタイミング値が規定されており、PC/100マザーボードは以下の仕様のメモリをサポートする。
【タイミングオプションの組み合わせ】
動作クロック | CL | Trcd | Trp | Trc | コメント |
---|---|---|---|---|---|
66MHz | 3 | 2 | 3 | 8 | |
2 | 2 | 3 | 8 | ||
2 | 2 | 2 | 7 | ||
100MHz | 3 | 3 | 3 | 8 | slowest supported |
3 | 2 | 2 | 7 | target | |
3 | 2 | 3 | 8 | 2nd choice | |
2 | 2 | 2 | 7 | goal |
現在一般に売られているPC/100仕様のDIMMは、「goal」もしくは「target」とコメントされている100MHzのタイプが多いようで、メーカーやショップではこれらを「2-2-2」と「3-2-2」、あるいは「CL2」と「CL3」というように区別している。
□PC/100 Memory Specification
http://developer.intel.com/design/pcisets/memory/index.htm
■■「ビジネスシヨウ '98 TOKYO」会場レポート Vol.3
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980519/biz3.htm
●microATX
マイクロエーティーエックス
米Intel社が'97年12月に発表した、低価格、省スペースPC向けの小型マザーボードのデザイン規格。
現在主流となっているATX(本連載第7回「ATX」参照)と同様、マザーボードのサイズやネジ穴、スロットやI/Oパネルの取り付け位置を規定した規格で、ATXが標準で幅12インチ、奥行き9.6インチ(305×244mm)であるのに対し、9.6×9.6インチ(244×244mm)と、コンパクトな設計になっている。2.4インチ(61mm)分の縮小は、ATXの拡張スロット側を切断することで実現しており、I/Oパネル側は、ATXと同等のサイズとレイアウトになっている。この縮小分は、拡張スロット3本分に相当するため、ATXの最大7本(共有スロットは1本に計算)に対し、microATXの拡張スロットは、最大4本までの実装となる(2.4インチ幅の拡張基板を加え、ATX相当に拡張するオプションも用意されている)。
幅 | 奥行き | |
ATX | 12インチ(305mm) | 9.6インチ(244mm) |
Mini-ATX | 11.2インチ(284mm) | 8.2インチ(208mm) |
microATX | 9.6インチ(244mm) | 9.6インチ(244mm) |
NLX | 8~9インチ(203.2~220.5mm) | 10~13.6インチ(254~354.44mm) |
□microATX Motherboard Specification
http://www.teleport.com/~microatx/
□ATX Motherboard Specification
http://www.teleport.com/~atx/
□NLX Motherboard Specification
http://www.teleport.com/~nlx/
■■法林岳之の非同期通信レポート 第33回
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980520/bs98tel.htm
●CDMA (Code Division Multiple Access)
シーディーエムエー
符号分割多元接続。信号を多重化する方式のひとつで、複数の信号をひとつの周波数帯域全体に拡散することによって多重化を行なう。
ひとつの回線を複数のチャンネルに分割し、複数のコミュニケーション回線として利用することを多重化という。移動体通信で用いられる多重化方式は、大きく分けると「FDMA」、「TDMA」、「CDMA」の3種類が使われている。
FDMA(Frequency Division Multiple Access~周波数分割多元接続)は、第一世代であるアナログ方式の携帯電話で用いられた多重化方式で、帯域全体をいくつかの周波数帯域に分割し、各帯域に個別のチャンネルを割り当てる。NTT方式をはじめ、米国のAMPS(Advanced Mobile Phone Service)や欧州のTACS(Total Access Communications System)はみなこの方式である。デジタル方式の携帯電話では、第二世代のTDMA(Time Division Multiple Access~時分割多元接続)という方式が使われている。こちらは時間軸を一定の間隔で区切り、各チャンネルの信号を順番に乗せることによって多重化を行なっており、我が国のPDC(Personal Digital Celler system)、米国のIS-54、欧州のGSM(Global Systems for Mobile Communications)はこの方式である。
TDMAに代わる第三世代の多重化方式として注目されているのが「CDMA」である。CDMAでは、各チャンネルの信号にそれぞれ異なる符号(PN:Pseudo Noise~擬似雑音)を乗算して周波数帯域全体に広げ(スペクトラム拡散という)、これをひとつにミックスして送る。受信側は、送信側と同じ符号を使って逆拡散を行なうことによって、特定のチャンネルの信号を取り出す仕組みである。このCDMAは、米Qualcomm社によって初めて実用化され、'93年には、TIA/EIA(Telecommunications IndustryAssociation/Electronic Industries Association~米国電気通信工業会/米国電子工業会)の標準規格(IS-95)に採用。CDMAの業界団体「CDG(CDMA Development Group)」ではこれを「cdmaOne」と呼び、国内ではIDOが'99年4月から、DDIが'98年7月からこの方式を使ったサービスを開始する予定になっている。一方、現行方式で主導権を握るNTTドコモもまた、CDMAをベースとした新しい通信方式を開発しており、こちらはW-CDMA(Wideband-CDMA~広帯域CDMA)と呼んでいる(cdmaOne陣営も広帯域版のW-cdmaOneを準備中)。
なお、ITUでは現在、2000年の標準化を目標に世界的な次世代移動通信システム「IMT-2000(International Mobile Telecommunications 2000)」の標準化を進めているが、この通信方式もCDMAベースが有力視されており、日米欧の3地域から規格案が提出される予定である(提出期限は'98年6月末)。
□CDG (CDMA Development Group)
http://www.cdg.org/index.html
■■カノープス、Voodoo2搭載3Dアクセラレータボード
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980522/canopus.htm
●SLI (Scan-Line Interleave)
米3Dfx Interactive社の3Dアクセラレータチップ「Voodoo2」がサポートする、2枚のビデオカードを使って画面のレンダリングを行なう機能。
SLIモードは、同じメーカーの同じ仕様のVoodoo2カード2枚をPCIバスに取り付け、双方を専用のケーブルで接続することによって利用できるようになる。このモードでは、一方のカードが奇数フィールド、もう一方が偶数フィールドというように、2つのレンダリングエンジンが処理を分担するため、ゲームなどの3Dアニメーションを高速に(理論上は最大2倍)処理できるようになる。ただし、高速化するのは描画工程の一部であるという点に注意したい。
3Dグラフィックスの描画を大きく分けると、ポリゴンの座標や輝度の計算などを行なうジオメトリ処理と、それをもとに色味の計算や陰面処理などを行ないながら実際に描画していくレンダリング処理の2ステップに分かれる。Voodoo2は、後者のレンダリングをハードウェアで高速に行なうチップであり、ジオメトリ演算の方は専らCPUが担当する。したがって、CPU側がそれに見合ったスピードでジオメトリ処理をこなせないと、いくらアクセラレータががんばっても全体のパフォーマンスは上がらない。また、SLIを機能させるためには、アプリケーションが、同社の提供する3Dグラフィックスライブラリ「Glide」を使って処理するように作られている必要がある。
□3Dfx Interactive
http://www.3dfx.com/
[Text by 鈴木直美]