イベントレポート

GIGABYTE、Intel 100シリーズチップセット搭載マザーボードを展示

~G-SYNC対応液晶搭載のゲーミングノートも

 GIGABYTEは、インテルの第6世代Coreプロセッサに対応する、Intel 100シリーズチップセット搭載マザーボードを展示した。展示されていたのは、メインストリームおよびビジネスPC向けのマザーボードが中心。ゲーミング向けなどのハイエンド製品はまだ展示されていなかったが、会期中に追加で展示する可能性があるという。本稿では、先に展示されていたIntel 100シリーズチップセット搭載マザーボードや、GIGABYTEのゲーミングブランド“AORUS”シリーズの最新ゲーミングノートなどを紹介する。

 なお、Intel 100シリーズチップセット搭載マザーボードについては現時点では参考展示で、6月2日(現地時間)の取材時点では具体的な仕様は公開されず、ヒートシンクなどの仕様も最終版と異なるものがあるという。発売時期や価格なども未定となっている。

Intel 100シリーズチップセット搭載マザーボード

 「GA-Z170-HD3」はIntel Z170搭載のATXマザーボード。ミドルレンジからエントリークラスに位置付けられる製品とのこと。DDR4対応DIMMスロットを4本、PCI Express 3.0 x4対応のM.2スロット、SATA Expressコネクタを3基用意するなど、まずまず充実した仕様となっている。拡張スロットは、PCI Express x16×1、PCI Express x4×1、PCI Express x1×2、PCI×2を用意している。

 「GA-Z170M-D3H」はIntel Z170搭載のmicroATXマザーボード。拡張スロットの本数以外の仕様はGA-Z170-HD3に比較的近く、DDR4対応DIMMスロットを4本、PCI Express 3.0 x4対応のM.2スロット、SATA Expressコネクタを3個用意する点などは同じとなっている。拡張スロットは、PCI Express x16×1、PCI Express x4×1、PCI×2を用意している。

 「GA-H170-HD3」はIntel H170搭載のATXマザーボード。こちらは、ビジネスPC向けの製品となる。DDR4対応DIMMスロットを4本と、PCI Express 3.0 x4対応のM.2スロット、SATA Expressコネクタを3基備える点などはIntel Z170搭載製品と同じ。ただし、製品横のポップには、SATA Expressコネクタは2基と表記があり、正確な仕様は不明。拡張スロットは、PCI Express x16×1、PCI Express x4×1、PCI Express x1×2、PCI×2とGA-Z170-HD3と同じとなっている。

 「GA-H170M-DS3H」はIntel H170搭載のmicroATXマザーボード。こちらもビジネスPC向けの製品だ。DDR4対応DIMMスロットを4本と、PCI Express 3.0 x4対応のM.2スロットがあるのはGA-H170-HD3と同じだが、SATA Expressコネクタは2基のみとなり、別途SATA 6Gbpsコネクタが2基も用意されている。拡張スロットは、PCI Express x16×1、PCI Express x4×1、PCI Express x1×2となり、PCIは省かれている。

 「GA-H170M-D3H」はIntel H170搭載のmicroATXマザーボードで、ビジネスPC向けの製品だ。GA-H170M-DS3Hと比べると、拡張スロットの種類がPCI Express x16×1、PCI Express x4×1、PCI×2と異なっているが、それ以外の仕様は似通っている。

 「GA-B150M-D3H」はIntel B150搭載のmicroATXマザーボード。こちらもビジネス向けとして位置付けられている。DDR4対応DIMMスロット4本と、PCI Express 3.0 x4対応のM.2スロット、SATA Expressコネクタを1基、SATA 6Gbpsコネクタを6基備える。拡張スロットの種類は、PCI Express x16×1、PCI Express x4×1、PCI×2となっている。

AORUSブランドの最新ゲーミングノート

 「AORUS X5」は、15.6型液晶搭載のゲーミングノート新モデルだ。AORUSシリーズのゲーミングノートとしては、17.3型液晶搭載の「AORUS X7」シリーズと、13.3型液晶搭載の「AORUS X3」シリーズをラインナップするが、このAORUS X5はその中間を埋める存在となる。そして、仕様面はそれら2モデルに負けない、非常に強力なものとなっている。

 中でも注目となるのがディスクリートGPUの仕様で、GeForce GTX 965Mを2チップ搭載し、SLI構成で動作させるようになっている。これによって、GeForce 980Mを上回る描画性能を発揮するという。また、液晶には2,880×1,620ドット表示対応の15.6型パネルを採用するとともに、NVIDIA G-SYNCもサポート。ゲームの描画と液晶パネルのリフレッシュレートを同期させることで、ティアリングなどの画面の乱れを解消し、快適なゲームプレイ環境が得られる。また、Mini DisplayPortとHDMI出力を利用し、最大3画面出力が可能で、最大5,760×1,080ドットのレンダリングが可能という。

 CPUは、現時点では型番は未定だが、第5世代Coreプロセッサを採用。メモリスロットは4本用意され、DDR3-1866対応メモリを最大32GB搭載可能。内蔵ストレージは、M.2対応SATA SSDを3基搭載し、RAID 0構成で運用することにより、1,500MB/secを上回る高速なアクセス速度が実現されるという。

 このほかに、ゲームプレイ映像をライブストリーミングできるように、ハードウェアストリーミングエンジンも搭載する。ノートPCでハードウェアストリーミングエンジンを搭載するのは、AORUS X5が世界初とのこと。

 こういった充実したスペックながら、高さは22.9mmとかなり薄く、重量も2.5kgに抑えられている。モバイル用途として活用する製品ではないが、このサイズと重量なら、LANパーティなどに持ち込むことも苦とはならないはずだ。

 このように、充実のスペックとスリムボディを両立する仕様から、GIGABYTEはAORUS X5を“地上で最もパワフルなスリムゲーミングノート”としてアピールしていた。

 なお、現時点で発売時期や価格は未定。日本での販売については、市場の動向などを注視しつつ、前向きに検討したいとのことだ。

GeForce GTX 965M 2チップのSLI構成を実現する15.6型ゲーミングノート「AORUS X5」
液晶は2,880×1,620ドット表示対応の15.6型パネルで、G-SYNCにも対応する
非常にパワフルな仕様ながら、高さは22.9mmとなかなかの薄さを実現
左側面
GPUおよびCPU用の冷却ファンは2系統用意され、本体後部の排気口から効率良く放熱できるようになっている
右側面
天板。ゲーミングノートとしては比較的シンプルなデザインとなっている
キーボードにはマクロキーも用意している

(平澤 寿康)