イベントレポート

OCZとSanDiskが高速NVMe M.2 SSDをデモ

OCZブランド初のNVMe M.2 SSD「RD400」

OCZはNVMe M.2 SSD「RD400」を実働デモ展示

 昨年(2015年)まで、OCZはCOMPUTEX TAIPEI 2016会場内にブースを構えて製品を展示していたが、今年(2016年)は会場近くのホテル内で、OCZブランド初となるNVMe M.2 SSD「RD400」の実機をデモ展示した。

 RD400は、東芝製の15nm MLC NANDフラッシュメモリと、PCI Express 3.0 x4/NVMe対応の東芝製コントローラを採用する点が特徴。スペックは既に発表されている通りで、シーケンシャルリードは最大2,600MB/sec、シーケンシャルライトは最大1,600MB/sec、ランダムアクセス速度は4Kリードが最大210,000IOPS、4Kライトが最大140,000IOPSとなる。容量は、128GB/256GB/512GB/1,024GBをラインナップ。M.2モジュール単体だけでなく、PCI Express x4変換カードに装着したモデルも販売予定。保証期間は5年間。

 デモでは、RD400のPCI Express x4変換カード装着の512GBモデルをPCに装着し、ベンチマークテストが行なわれていたが、CrystalDiskMarkでシーケンシャルリードが1,863MB/sec、シーケンシャルライトが1,513MB/secを記録していた。スペック値には届いていないものの、PCI Express 3.0 x4のNVMe対応SSDらしいスコアと言える。なお、発売時期は未定だが、近発表されるとのこと。

 このほかに、2.5インチSSD「OCZ VT180」と「OCZ TR150」の2製品も展示していた。ただし、こちらは新製品というわけではく、OCZ VT180はVector 180の、OCZ TR150はTrion 150のリマーク品とのこと。今後は、この商品名とパッケージで提供していくことになるという。

こちらはRD400のPCI Express 3.0 x4変換カード装着モデル
実際にPCに装着し動作デモ展示
CrystalDiskMarkでシーケンシャルリード1,863MB/sec、シーケンシャルライト1,513MB/secを記録
同時に展示されていた「OCZ VT180」。OCZ Vector 180のリマーク品で、今後はこのパッケージで販売される
こちらはOCZ Trion 150のリマーク品「OCZ TR150」

SanDiskのOEM向けNVMe SSDは実機展示なし

展示されていたのは既存製品のみで、NVMe M.2 SSDのモジュールは残念ながら展示していなかった

 SanDiskも、OCZ同様に会場内のブースではなく、会場近くのホテルで製品展示を行なった。そちらでは、SanDiskが2016年後半に投入を予定しているという、OEM向けのNVMe SSDのデモを行なった。

 デモでは、SanDisk製のOEM向けSATA SSDとOEM向けNVMe M.2 SSDを装着したノートPCを並べて展示するとともに、HDDやSATA SSDに対するNVMe M.2 SSDの優位点をムービーなどでアピール。NVMe M.2 SSDを利用すれば、HDD利用時に比べてOSやゲームの起動・終了時間が80%ほど速く終わることを示しつつ、快適にPCが利用できると説明。また、SATA SSDに対しても20%ほど速く、説明員は、今後SSDは数年でNVMe対応へと切り替わっていくとの見通しを示した。

 なお、今回のデモ展示では、実際のNVMe M.2 SSDモジュール自体は展示されていなかった。現在はまだ開発途上とのことで、2016年後半にもOEM向けに供給を開始したいとのことだった。

SanDiskは、SATA SSD搭載ノートPCとNVMe M.2 SSD搭載ノートPCを並べて速度の違いを説明
NVMe M.2 SSDは、HDDに対して80%、SATA SSDに対しても20%ほど早く作業が終了するという
SanDiskは、2016年5月12日にWestern Digitalによる買収が完了しており、ロゴ表記に「a Western Digital brand」という表記が追加されていた