ニュース
「XP使ってる子はいねが~?」インテルが秋田で最新PCを訴求
(2015/5/18 06:00)
メーカーのプロモーションやメッセージが届きにくい地方都市へ赴き、ユーザーと直接対面しながら、最新の製品をデモし、触れてもらう。そんな地道な活動をインテルが行なっている。
インテルは、2014年秋頃より、地方TV局などが主催するイベントに出展している。そのイベントは、CEATECなどのようなIT系のものではない。農協や食品メーカーが出展し、特産品を展示即売するようなもので、その中にあって、最先端のPCを紹介するインテルは異質な存在とすら言える。
今回同社は、なまはげで有名な秋田へと赴き、秋田放送が主催する「ABSまつり」にブースを構えた。今回で2回目だ。このイベントもやはり、立ち並ぶ露天で名産品に舌鼓を打ち、時折行なわれるタレントや芸人のステージパフォーマンスを楽しむといった家族向けのお祭りだ。
なぜ、インテルはここに出展を行なうのか? それは一にも二にも、XP時代のPCが使われ続けている地方のユーザーに最新の2-in-1やタブレットの性能の高さや、使い勝手の良さ、そして楽しさを伝えるためだ。
インターネットが広く普及している今なお、主要都市に比べ、地方都市には情報が届きにくい。実際、インテルが過去に出展した地方イベントで、ユーザーに聞き取りを行なったところ、XP世代のPCがまだまだ現役で使われていることが分かった。また、PC Watchのアクセス状況を見ても、大都市と地方都市では、人口の差以上に、アクセス数に乖離がある。つまり、地方のユーザーは古いPCに満足しているのではなく、新しい製品の良さが伝わっていないためだ。
こういう状況を打破するため、インテルの執行役でマーケティング本部本部長を務める山本専氏も、スケジュールが許す限り足を運び、自ら客寄せや、最新製品の説明などを行なっている。
今回展示したのは、同社のスティック型の「Compute Stick」や、「RealSense」テクノロジー対応カメラを内蔵した富士通の液晶一体型PC「ESPRIMO WH」、日本マイクロソフトの2-in-1「Surface Pro 3」、東芝の2-in-1「dynabook R82」、デルのRealSenseカメラ内蔵タブレット「Venue 8 7000」など。また、マカフィーの部隊も同行しており、セキュリティについての啓蒙も行なっている。
ESPRIMO WHでは、RealSense対応の音楽演奏アプリ「KAGURA」をデモ。ディスプレイに写る自分の姿を見ながら、手振りで音楽を演奏できるこのアプリは特に子供たちに人気。一方、液晶が取り外せる2-in-1には高齢者が興味津々の様子でデモ機に触れていた。
多くの来場者は、食品やステージ出演者が目当てで参加していると思われるが、インテルが出展しているこれらのイベントは、放送局が主催するということで、事前に情報番組などで告知がなされるため、それを見て、インテルのブースに来たという人や、中には、そこで見たPCをその足で最寄りの家電量販店に行き、購入するといった事例もあったという。
インテルは継続的にこのような出展を行なう予定で、直近では6月20日から21日、新潟の万代シティパークで、「万代ファミリーフェスタ2015」に参加する。