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MSI、6コアになった第8世代Core対応のZ370マザーボード

Z370 GODLIKE GAMING

 MSIは、第8世代Coreプロセッサに対応するIntel Z370チップセット搭載マザーボード製品を発表した。

 コードネーム“Coffee Lake-S (以下CFL-S)”こと、デスクトップ向け第8世代Coreプロセッサでは、最大6コア/12スレッドまでのプロセッサが用意されるほか、第7世代からブーストクロックの上昇、DDR4メモリの標準周波数向上などが図られている。

説明を行なったMSIのBobby Yuan氏
Coffee Lake-SとZ370の概要

 ソケットはLGA1151で、100/200シリーズから変わっていないが、BIOSとIntel Management Engineの制約により、CFL-Sは300シリーズマザーボードでのみ動作する。

 プロセッサは、6コア/12スレッドのCore i7-8700K(TDP 95W)を筆頭に、6コア/6スレッドのCore i5-8600K(同95W)、4コア/4スレッドのCore i3-8350K(同91W)などが用意される。

 チップセットは、2017年第4四半期時点ではZ370のみ登場するが、そのほかの300シリーズチップセットも2018年以降投入される見込み。

LGA1151ソケットは継続
第8世代Coreプロセッサ
プロセッサロードマップ
チップセットの移行

 CFL-Sでは、L3キャッシュを複数のコアで共有させた「Intel Smart Cache」の容量が増加。Smart Cacheでは、全コアが均等にキャッシュを必要としない限り、コアごとの専用キャッシュよりも効率が向上できる。今回はキャッシュサイズが拡張されたことで、より効率が向上しているという。

 コア数の増加と同時に、Turbo Boost時のクロックも、Core i7-7700Kの4.5GHzから4.7GHz(Core i7-8700K)に向上。

 なおチップセットで比較すると、Z370のおもな仕様は、Z270と共通となっている。

Smart Cacheの容量拡張
Turbo Boostで最大4.7GHzに
プロセッサ性能比較
Z270/X299チップセットとの比較

 MSIでは、Enthusiast Gaming、Performance Gaming、Arsenal Gamingの3つのGAMINGセグメントとProシリーズの計4つで製品を展開。

 最上位のEnthusiast Gamingでは「Z370 GODLIKE GAMING」、「Z370 GAMING M5」を投入。

 中位のPerformance Gamingでは「Z370 GAMING PRO CARBON」や「Z370 KRAIT GAMING」、「Z370 GAMING PLUS」など、下位のArsenal Gamingでは「Z370 TOMAHAWK」、「Z370M MORTAR」を投入する。

 クリエイターやビジネス利用を想定したPROシリーズでは、「Z370 SLI PLUS」、「Z370 PC PRO」などを投入する。

3つのGamingセグメントとProシリーズ
Z370 GODLIKE GAMING
バックパネルインターフェイス
そのほかのGamingシリーズ
Z370 GAMING PRO CARBON
Z370I GAMING PRO CARBON AC
Z370 KRAIT GAMING
Z370 GAMING PLUS
Arsenal Gamingシリーズ
Z370 TOMAHAWK
Proシリーズ
Z370 PC PRO

 Z370のGamingシリーズでは、電源の完全デジタル制御と多くの電源フェーズ、高品質なMilitary Class部品の採用により、6コアプロセッサへの最適化が行われているという。

 オーバークロック(以下OC)への最適化では、最大18フェーズのDrMOS電源設計、スローモード、OCプリント基板、外部クロックジェネレータ(OC Engine 2)などを実装。Z370 GODLIKEでは内蔵グラフィックス非対応としたことで、よりすぐれたOCを実現するという。

 なお、内蔵グラフィックスは電源回路自体の実装が省かれているため、映像出力以外の機能(Quick Sync Videoなど)も利用できなくなる。

 オーバークロック機能「Game Boost」で、マザーボード上のダイヤルを回すかアプリを使用すれば、簡単にOCを行なえるほか、パワーユーザー向けのツールも多数装備している。

MSIでは6コアプロセッサに最適化
オーバークロックに最適
MSI Game Boost
パワーユーザー向けツール

 マザーボードにはLEDが実装されており、独自の「Mystic Light」アプリで制御が可能。RGBやRAINBOW LEDストリップに対応するほか、Corsairの独自規格ピンも搭載する。

 また、同一ネットワーク内の複数システムをリンクさせる「Mystic Light Party」も搭載。LANパーティーなどでチームメイトと色/色彩効果を共有できるという。

Mysitc Light
Mystic Light SyncとSDK
Corsair規格のLED制御にも対応
Mystic Light Party

 GODLIKEシリーズではネットワーク機能が強化されており、3基のKiller EthernetポートとKiller Wi-Fiアダプタを搭載。全体で3,867Mbpsの帯域を実現するという。

 加えて、有線/無線LANスイッチ機能「Killer xTend」も搭載。PCをネットワーク拡張ブリッジとして利用できる。

温度管理
ファン端子
Killer LANとWi-Fi
Killer xTend
帯域管理と15kVサージ

 同社ではメモリの高い互換性も特徴としてアピールしており、他社では200種程度という互換性テストを、750種のモジュールで実施。極端な条件と異なる設定でテスを行なっており、どんな状況でもシステムが安定動作することを保証しているとする。

 メモリ周りの設計では、最適化した配線と独立回路により安定性を向上。金属製のスロット保護「DDR4 Steel Armor」なども有する。

メモリの安定性テスト
DDR4 Boost
デジタルメモリ設計
DDR4 Steel ArmorとEasy XMP LED

 音響面では、ESS製DACを採用した「Xtreme Audio DAC」や音響関連技術「NAHIMIC 2+」を搭載。

Xtreme Audio DAC
Audio Boost 4
Nahimic 2+

 ストレージインターフェイスにはM.2 SSDの冷却をアシストするM.2 Sheild v2を搭載。GODLIKEではPCIe x4接続のM.2拡張カード「M.2 XPANDER-Z」が付属し、最大5基のM.2 SSDを搭載できるほか、U.2も備える。

Optaneメモリ対応
PCIe 3.0 M.2×3とU.2対応
M.2 Sheild
v2に
高品質パーツと設計
Gamingソフトウェア
XBOOST
USB 3.1
前面Type-C対応
App Manager
ソフトウェア群
Click BIOS 5
BIOSフラッシュ用ホットキー
MBRサポートで旧OSとの互換性も維持

 製品ラインナップとしては以下のとおりだが、すべてが国内発売されるわけではなく、詳細は現在調整中とのことだ。発売時期についても、第8世代Coreプロセッサの国内発売と同時に投入する予定だという。

ラインナップ