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Intel、6コア化したデスクトップ向け第8世代Coreプロセッサ
~LGA 1151を踏襲するも、チップセットは互換性なし
2017年9月25日 12:00
米Intelは24日(現地時間)、デスクトップ向けの第8世代Coreプロセッサを発表した。非Extreme Editionで初の6コアを実現し、ゲーム性能やマルチタスク性能を引き上げる。なお、イベント以外の場で日曜日の夜(現地時間は24日20時)にIntelがCPUを発表するのはめずらしい。
モバイル向けにはKaby Lake Refreshのコードネームで知られる第8世代Coreプロセッサが発表済みだが、今回の新製品であるデスクトップ向けのコードネームはCoffee Lake-Sとなっている。第7世代およびKaby Lake Refreshのプロセスルールは14nmを改良した14+nmだが、Coffee Lake-Sは改良をさらに推し進めた14++nmとなる。
Coffee Lake-Sの大きな特徴は、LGA 1151ソケットで初の6コア(上位モデルのみ)を実現。Hypre-Threadingにより、Core i7では12スレッドを利用可能。また、下位モデルのCore i3もクアッドコアに引き上げられており、Kaby Lake Refresh同様、コア数を増強している。
一方、ソケットは第7世代と共通だが、電源設計が異なるため、既存のチップセットでは利用できず、同時投入されるIntel Z370チップセットと組みあわせて利用する。また、Intel Z370では第7世代のCPUは利用できないため、事実上、互換性のない新しいプラットフォームとなる。
CPUとチップセットはDMI 3.0で接続。CPUとは2chのDDR4-2666、PCI Express 3.0 x16、Embedded DisplayPort 1.4、DisplayPort 1.2/1.4(外部チップ利用でHDMI 2.0aにも対応可)が直結。チップセットは、PCI Express 24レーンを持ち、Optane MemoryやThunderbolt 3に標準対応する。
コアが増えたことで、Core i7-8700Kは同7700Kと比較し、ゲーム「Gears of War 4」のフレームレートが25%向上。また、PUBGをプレイしつつ、録画と配信を行なうさいのフレームレート(ただしQSVはオフ)は45%向上するという。
オーバークロック対応のKモデルでは、コア単位でのオーバークロックに対応。シングルスレッドアプリでは、1つのコアのみのクロックを引き上げられる。これにより最大4.7GHzでの駆動が可能だが、6コア駆動時のベースクロックは7700Kの4.2GHzから3.7GHzに下がっている。このほか、オーバークロック向けにリアルタイムメモリレイテンシ制御、拡張PLLトリム制御が追加され、電源制御も改善されている。
Core i7-8700K | Core i7-8700 | Core i5-8600K | Core i5-8400 | Core i3-8350K | Core i3-8100 | |
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周波数(GHz) | 3.7 | 3.2 | 3.6 | 2.8 | 4 | 3.6 |
Turbo時シングルコア周波数(GHz) | 4.7 | 4.6 | 4.3 | 4 | N/A | N/A |
コア/スレッド | 6/12 | 6/12 | 6/6 | 6/6 | 4/4 | 4/4 |
TDP | 95W | 65W | 95W | 65W | 91W | 65W |
倍率アンロック | ○ | - | ○ | - | ○ | - |
キャッシュ | 12 MB | 12 MB | 9 MB | 9 MB | 6 MB | 6 MB |
対応メモリ | DDR4-2666 | DDR4-2666 | DDR4-2666 | DDR4-2666 | DDR4-2400 | DDR4-2400 |
OEM価格 | 359ドル | 303ドル | 257ドル | 182ドル | 168ドル | 117ドル |