西川和久の不定期コラム
マウスコンピューター「MADOSMA」
~4年振りに国内で復活したWindows Phone!
(2015/6/16 06:00)
マウスコンピューターは6月2日、Windows Phone「MADOSMA」の予約受付開始を発表、18日より販売を開始する。国内では2011年7月にWindows Phone/au IS12Tが出荷されて以来、ずっと途絶えていたが、約4年振りに新製品復活することになる。発売より一足早く編集部より実機が送られてきたので、試用レポートをお届けしたい。
Snapdragon 410と約5型1,280×720ドットのIPSパネルを搭載したミドルレンジ
冒頭で少し触れたが、国内でWindows Phoneが扱われたのは、2011年7月に出荷されたau IS12Tただ1台。スペックはSoCがSnapdragon S2、3.7型800×480ドット液晶ディスプレイ、メモリ512MB、ストレージ32GB。OSはWindows Phone 7.xで、コアはWindows CEベースだった。
IS12Tは過去レビューしているが、当時としては、アイコンではなくライブタイルでホーム画面上で情報が見れること、People Hubでアプリに分断されず、シームレスに個人情報や履歴が扱えたこと、Metro UIと呼ばれる横長に構成された、ページのビューポートが縦長の画面、Office内蔵……など、iOSやAndroidにはない操作性や面白さ満載で、筆者はかなり気に入っていたOSだった。
その後NTカーネルベースのWindows Phone 8.xがリリースされたものの、7.x搭載機はアップグレード対象外となり、IS12Tはそのまま販売終了。後継機も出ず、また他のキャリアからもWindows Phoneがリリースされないまま現在に至っている。そして今回約4年の歳月を経て再び国内でWindows PhoneがSIMロックフリー機で発売開始となる。主な仕様は以下の通り。
マウスコンピューター「MADOSMA」 | |
---|---|
SoC | Qualcomm Snapdragon 410 MSM8916(1.2GHz) |
メモリ | 1GB |
ストレージ | 8GB+microSD カード/16GB |
OS | Windows Phone 8.1 Update 1 |
グラフィックス | Adreno 306(450MHz) |
ディスプレイ | タッチ対応(静電容量方式)、約5型1,280×720ドットIPSパネル |
ネットワーク | IEEE 802.11b/g/n、Bluetooth 4.0+EDR |
対応SIMカード | Micro SIM |
3G/W-CDMA | Band 1(2,100MHz)、 Band 8(900MHz)、 Band 19(800MHz、Band 6を含む) |
4G/LTE | Band 1(2,100MHz)、Band 3(1,800MHz)、Band 19(800MHz)/CAT4 |
インターフェイス | Micro USB、microSDカードスロット、音声入出力、前面200万画素/背面800万画素カメラ |
センサー | GPS/A-GPS/近接/光/加速度/電子コンパス |
サイズ/重量 | 70.4×142.8×8.4mm(幅×奥行き×高さ)/125g |
バッテリ容量/駆動時間 | 2,300mAh/連続待受け時間460時間、連続通話時間 9時間、充電時間3時間 |
カラーバリエーション | パールホワイト、ブラック(法人向け) |
価格 | 3万円前後 |
SoCはQualcomm Snapdragon 410 MSM8916(1.2GHz)。メモリ1GB、ストレージ8GB。microSDカードスロットを備え、16GBのmicroSDカードが付属する。OSは工場出荷状態でWindows Phone 8.1 Update 1だが、出荷直後にUpdate 2のリリースが予定されている。
Windows PhoneでSnapdragon 410を搭載するのは珍しい。例えば、Lumia 530はSnapdragon 200/512MB、Lumia 635はSnapdragon 400/1GB、Lumia 1320はSnapdragon 400/1GB、Lumia 930はSnapdragon 800/2GB、Lumia 1520はSnapdragon 800/2GBで、大抵は200か400か800と、1世代古いSoCを搭載している。410は性能的にハイエンドの800には劣るが、400よりは上となる。メモリはハイエンドこそ2GBだが、512MBか1GBが主流だ。
ディスプレイは、約5型1,280×720ドットIPS液晶。できればフルHDが欲しかったものの、ここはコストの問題だろう。一方、出荷時点で保護フィルムがあらかじめ貼られているのはうれしい配慮だ。
ネットワークは、IEEE 802.11b/g/n、Bluetooth 4.0+EDR。インターフェイスは、Micro USB(充電用)、microSDカードスロット、音声入出力、前面200万画素/背面800万画素カメラ。センサーは、GPS、A-GPS、近接、光、加速度、電子コンパスを搭載している。
3GとLTEの対応バンドは表の通りで、NTTドコモのバンド19にも対応しているのが嬉しいポイントと言えよう。
着脱可能な2,300mAhバッテリパックを搭載し、連続待受け時間460時間、連続通話時間9時間。サイズは70.4×142.8×8.4mm(同)、重量125g。サイズが5型であることを考えると、比較的コンパクトで軽い。価格は3万円前後で、パールホワイトは個人向け、ブラックは法人向けとなる。
筐体は、持った感覚が意外と軽い。裏面は着脱可能なプラスティック製だが、それほどチープな感じもなく、全体的には好印象だ。
前面左上に200万画素前面カメラ、下に戻る、Windows、検索ボタンを備える。上側面に音声入出力とMicro USB、下側面には何もない。背面には800万画素背面カメラとLEDフラッシュ。メッシュの下にモノラルスピーカーがある。左側面にボリューム[+]、[-]ボタン、右側面に電源ボタンを配置。少し凹んだ部分にボタンがあるので、ポケットなどへ入れた時、誤作動することはない。
背面カバーを外すと、左側がMicro SIMカードスロットで、SIMが横向きに入る。右側がmicroSDカードスロット。どちらも少し変わっていて、金属部分のカバーを前者は右へ、後者は上へスライドするとロックが外れ、カードを上から装着することができる。特にMicro SIMカードスロットは、Nano SIMをアダプタでMicro SIMにしてスライド式のスロットに入れると、引っかかって出なくなってしまうケースがあるので、この構造なら安心。凹んだ部分にバッテリを配置。非常にシンプルな構成だ。
ディスプレイは保護フィルムありの状態で非常に明るく、IPSパネルのため視野角も広い。タッチの反応も問題なし。発色やコントラストも上々だが、少し色温度が高めで青っぽい感じがする。この辺りは、用途や好みもあるので、アプリで色温度を調整できるとありがたい。
発熱に関しては、十分許容範囲内に収まっており、試用した範囲では妙に熱くなることはなかった。作動速度は動画を掲載したのでご覧いただきたいが、キビキビ動きモッサリ感は全くない。
バッテリ駆動時間は、ローカルでHD動画を繰り返し再生(明るさ中、音量15/30)したところ約7時間だった。
OSはWindows Phone 8.1 Update 1
搭載しているOSはWindows Phone 8.1 Update 1。発表当初、「メモリ1GBで足りるのか」といった意見も見られたが、他のOS(特にAndroid)とはシステムの構造が違うため、1GBで十分作動する。
また試用時には間に合わなかったものの、出荷時にはWindows Phone 8.1 Update 2への更新が可能になっているとのこと。詳細はここをご覧いただきたいが、BluetoothでHIDに対応(キーボードのみ)、設定の表示がUpdate 1では下記のようにズラリと並んでいるだけだが、Update 2は、Windows 10 Insider Previewのように、カテゴライズされた層が1枚増え、より扱い易くなっているなど、単なるバグフィックスだけでなく、多くの機能拡張が行なわれている。
前置きが長くなったが、一般的にWindows Phoneに関しては情報がないと思われるので、できるだけ多くの画面キャプチャを掲載したので合わせてご覧いただきたい。なお画面キャプチャは電源+音量Upボタンで撮影可能だ。
初期起動時のセットアップは、言語の設定、Wi-Fiに接続、電話の設定を選択、時間と地域、各サービスにログインと、他のOSと大差ない。各サービスにログイン時は、Microsoftアカウントを持っていれば入力、なければ新規で作るか、スキップすることが可能だ。後からMicrosoftアカウントを設定することもできる。
Windows 8.1で使っているMicrosoftアカウントを設定すると、OneDriveなど同社のサービス上にあるデータがそのままWindows Phoneでも扱えるようになる。また、今回は久々の国内投入なので関係ないものの、これまで使っていたWindows Phoneのホーム画面の配置やインストール済みのアプリ、各種設定なども同期できる。
標準搭載のアプリは、アラーム、ウォレット、カメラ、カレンダー、ゲーム、ストア、ストレージセンサー、スポーツ、データセンター、トラベル、ニュース、バッテリセーバー、ビデオ、ファイナンス、ファイル、フード&レシピ、フォト、ヘルスケア&フィットネス、ポッドキャスト、ミュージック、メッセージング、設定、地図、天気、電卓、電話、Facebook、FMラジオ、Help+Tips、Internet Explorer、Office、OneDrive、OneNote、Outlook、People、Skype。ほとんどがWindows 8.1にもあるので特に説明の必要はないだろう。残念ながらCortanaは日本語対象外なので作動しない。
補足としては、OutlookアプリはExchange/Outlook.com/Yahoo!メール/Google/iCloud/その他(POP/IMAP)に対応している。FMラジオは国内の周波数と一致。イヤフォンのケーブルがアンテナ代わりになり、出力を切り替えればスピーカーでも聴くことができる。Officeは、2014年まではiOSとAndroidに純正がなく、Windows Phoneの魅力の1つだったが、ご存知の通り、各OS用の純正アプリが出てしまったので、魅力が薄れてしまった部分だ。
設定は、スタート+テーマ、着信音+サウンド、メール+アカウント、ロック画面、通知+アクション、Wi-Fi、機内モード、Bluetooth、携帯ネットワーク+SIM、インターネット共有、VPN、アプリコーナー、会社アカウント、キッズコーナー、バッテリセーバー、データセンター、ストレージセンサー、画面の明るさ、画面の向き、画面出力、電話を探す、バックアップ、設定を同期、運転モード、位置情報、広告ID、USB、日付+時刻、キーボード、言語、地域、データ提供、音声、簡単操作、アクセサリ用アプリ、電話の更新情報、情報(技適マークはここにはなく、本体バッテリスペースにある)。
初期起動時、ストレージの空きは3.77GBと結構少ない。ただし、設定/ストレージセンサーでアプリ、音楽/動画/ポッドキャスト、写真、新しいフォント、新しいダウンロードなどを個別にmicroSDカード側に振ることができるため、付属の16GBがあれば、さほど問題にならないと思われる。
バッテリセーバーは、使用状況の確認や省エネモードの設定、バックグラウンドで動くアプリの個別オン/オフが設定可能になっている。
他のOSにない機能としては、アプリコーナーとキッズコーナーがあるだろうか。マルチユーザーとまではいかないが、前者は所有者以外が使った時に使えるアプリだけをホーム画面に並べる機能、後者は、ロック画面をスワイプすると使えるアプリが並ぶ機能だ。
通知パネルは、画面の上から下へスワイプすると表示するよくあるパターン。一部機能をオン/オフするボタンも備えている。
余談になるが、「MADOSMA」の工場出荷状態は、一般的なWindows Phoneとは少し違っており、白バックになっている。これを標準に戻すには、設定/スタート+テーマで「背景を黒」へ変更する。アクセントは好みの色が指定でき、壁紙をセットすると、ライブタイルが透明になり(ただしアプリ側の対応が必要)、壁紙が透けて見え独特の雰囲気になる。加えて、タイルの周囲が白くなっているのは、設定/簡単操作でハイコントラストをオフにすると、よく見かけるWindows Phoneらしいホーム画面になる。
キーボードに関しては、設定/キーボードで設定できる。標準では、「日本語キーボードQWERTY配列」と「日本語キーボード10キー配列」が追加済みで、左下にある[日]もしくは[ENG]を押すとモードが切替わる。キーボードの追加で他の言語も対応可能だ。もちろん設定/言語でシステム表示を日本語以外にすることもできる。IMEの変換効率は個人差もあると思うが、筆者的には全く問題ないレベルだ。
また10キー配列ではフリック入力が少し進化したカーブフリック入力に対応しているが、個人的にフリック入力は苦手なため、QWERTY配列で使っている。
ロック画面は指定画像のほかに、Bing/Facebook/Instagram/Twitterなどの画像が設定でき、下の通知部分は電話やメッセージ、メールだけでなく、Messenger、LINEなど、対応しているアプリの通知を最大5つ並べることが可能だ。
ホーム画面は、ご覧のようにiOSでもAndroidでもないWindows Phone固有のもの。Windows 8.1のホーム画面に似ているが、タイミング的にはこちらがオリジナルとなる。
タイル内に情報が表示されるライブタイルは、サイズ標準/小/横長(標準x2)と3種類。長押しするとサイズ変更もしくは削除のモードになり、Homeボタンを押すと完了する。この辺りの動きはWindows 8.1と同じなので、戸惑うことはないだろう。またアプリフォルダにも対応している。
背面8MP/前面2MPのカメラとサウンド
カメラアプリはMicrosoft純正アプリそのまま。内蔵しているカメラは、前面200万画素、背面800万画素。撮影した画像のExifを見ると、焦点距離4mm、35mm焦点距離31mmとなっていた。
基本的な設定はISO(Auto/100/500/1000/1500/2000/2500/3000/3200)、解像度(640x480/800x600/1,024x768/1,280x720/2,048sx1,536/5MP/8MP)、シーンモード(オート/ポートレート/スポーツ/雪/夜/ビーチ/夕景/キャンドルライト/風景/ブラックライト)。露出補正も可能だが-12~12と独自のスケールだ。動画は解像度(VGA/720p/1080p)の三択。
上のアイコンは、シーンモード、レンズアプリ選択、フラッシュ、カメラ切り替え、露出補正。これらは、なし/カメラロール/解像度/レンズアプリ選択/前面背面切り替え/フラッシュ/ISO/露出補正/ホワイトバランスの中から5つを選択表示可能。下のアイコンは、カメラの動作モードで、ビデオ、バーストモード、1枚撮影となる。
画質は実際撮影した画像10枚を掲載したので参考にして欲しい。設定はISOオート、ホワイトバランスはオートか固定、場合によって露出補正という感じになっている。解像度は最大の8MP(2,448×3,264ドット)。
AFの作動などはそこそこ速いが、撮影して気になったのは、オートホワイトバランスで少し青寄りになるケースが多いこと。ミドルレンジのスマホと言うこともあり、iPhoneなどハイエンドクラスの画質には及ばない。また手ぶれ補正機能がないので、iPhoneなど手ぶれ補正ありの機種で慣れてしまい、あるつもりで撮ると手ぶれが多発……など、いろいろな意味で割り切りが必要だ。
もう1点、これもミドルレンジだからなのだろうが、音声出力の音質が今一歩物足りない。iPhoneなどを使っていて、そのままイヤホンだけ差し替えると差を感じる。先のカメラの件も含め、価格的に仕方ない部分だと思われる。ただし、これはマウスコンピューターに確認したところ、個体の問題という可能性もある。
アプリやデータ同期など
アプリはストアアプリを使いダウンロードする。この時、Microsoftアカウントが必要となる。掲載したストアの画面キャプチャで、「導入済み」や「インストール」の文字の後ろに小さいアイコン(タブレットとスマホが重なっているような絵)があるのはユニバーサルアプリ。WindowsとWindows Phone共通となる。
またストアアプリ/設定で、アプリの自動更新オン/オフ、Wi-Fi接続時のみ更新を取得オン/オフなどの設定もでき、アプリのダウンロードや更新で3G/LTEでのデータ転送を行なわないことも可能だ。
スマホとPCにある写真や音楽/動画などの同期は、Windows Phoneアプリを使用する。Windows版とOS X版があり、OS X版は標準でiTunesフォルダになっているので、音楽/動画(DRMなし)の同期も簡単に行なえる。またAndroidのように、USB接続のストレージとしてWindowsにマウントも可能だ。
面白い機能としては、PCとUSBで接続し「Project My Screen App」を起動すると、Windows上でリアルタイムにWindows Phone側の画面を描画し、Windowsからマウスやタッチでスマホ側をコントロール可能となる。Windows側のキーボード入力に非対応なのが惜しいところか。
気になるアプリの数は、iOSやAndroidと比較すると残念ながら(実用レベルのものは)圧倒的に少ない。ただし、Facebook、Messenger、LINE、Twitter、Instagram……といった定番は一通り揃っている。と言っても、LINEは音声も含むトークのみの対応でタイムライン非対応、Instagramは何時までたってもβ版など、機能限定しているものもある。この点は、Windows 10が出れば改善されると信じたい。
最大の問題は地図アプリ。ベースがNokiaマップで、日本に関してはデータがないに等しい状態で使い物にならない。過去何度かWindows Phoneリリース端末の噂があったものの、結局出なかった理由の1つとして、この件があるだろう。
Google MapsベースのgMapsなどのアプリもあるため、実質的にはそれほど困らないのだが、この事情を知らずにいきなり地図アプリを開くと誰でも驚くハズだ。この点は、編集部経由でマウスコンピューターに確認したところ「対応検討中」の返事をいただいた。何か独自のアプリを作っているのだろうか。どこかのタイミングで違う地図アプリがOTAで落ちてくるかも知れない。参考までに(Mobileも含む)、Windows 10はBingベースなので国内も問題ない。
余談になるが、黒バックのホーム画面で、時計を表示しているのは「TimeME」、「Phonly」はFeedly互換RSSリーダー。どちらも便利なので興味のある方は是非使っていただきたい。
国内で情報が少ないWindows Phone関連の情報取集は、「Windows Central」(英語)がお勧めだ。ご覧のように専用アプリもある(Android版も存在する)。最近ではWindows 10関連が増えているものの、Windows Phone関連も豊富に扱っている。国内でまとまったサイトはなく、いっそインプレスにはWindows Phoneや10 Mobileも含むWindows 10 Watchとかを立ち上げてもらいたいが、いかがだろうか(笑)?。
久々に国内に登場したWindows Phoneであるが、日本では圧倒的にiPhoneが強く、次にAndroid搭載機と、既に市場ができ上がってしまっている感が強く、今更と言う雰囲気もなくはない。
しかし少し先の話になるが、Windows 10 Mobileを搭載し、条件を満たしたデバイス(おそらくハイエンド)では、Continuum機能によって、キーボード・マウスそしてディスプレイを接続すると、Windows 10用ユニバーサルアプリ(Windows用デスクトップアプリではない)が、あたかもデスクトップPCのように使えるという、ある種の必殺技を持っている。
現在Windows 10 Insider Preview用に公開されている、Excel/Word/PowerPoint Previewもこれに該当し、外ではスマホとして、会社や自宅ではPCとして運用が可能になる。
こうなるとできるだけデバイスを1つにまとめたいユーザーは、Windows 10 Mobileへ流れるのではと予想している。もちろん基本は同じWindows 10なので、PCやタブレット、2-in-1との親和性も抜群だ。
現在「MADOSMA」に関しては、Windows 10 Mobileへアップグレード可能かどうかは未定となっているが、インタビューを読む限り、技術的に可能であれば対応するだろうと個人的には思っている。そして今回は、その前哨戦となるわけだ。
以上のようにマウスコンピューター「MADOSMA」は、SIMロックフリー機で、国内では約4年振りに復活したWindows Phoneだ。約3万円と価格的にはミドルレンジとなるが、パネルの明るさや作動速度は十分。ストレージは8GBと少々不安とは言え、16GBのmicroSDカードも付属するので、アプリや写真、動画を逃がすことができる。
アプリが少ない、カメラやサウンドがハイエンドほどではない、標準アプリの地図がNokiaマップで日本は使えない、年末頃にはWindows 10 Mobileがリリースされる……など、いろいろ微妙な部分もあるにはあるが、「いち早く試したい」、「主要アプリがあればOK」、「iOSやAndroidは飽きた」といったユーザーには是非使って欲しい1台だ。