西川和久の不定期コラム

Apple「iPhone 4S」
〜デュアルコアのA5と高性能カメラを搭載した3G iPhoneの完成形



 10月14日、待望のiPhone 4Sが発売された。筆者にとっては3G、3GS、4、そして4Sと4台目のiPhoneだ。また同時にiTunes 10.5やiOS 5.0のリリースもあった。数日間使用しiPhone 4との違いなども交えながらレポートをお届けしたい。


●購入までのバタバタ劇、そしてiCloudを使って復元

 本体の話に入る前に、購入時のエピソードについて少し触れたい。iPhone 4Sの予約開始は10月7日16時からだった。30分ほど前にソフトバンクショップ渋谷店に到着したところ、整理券は59番だった。「これなら楽勝!」と思っていたものの、16時を過ぎてもまったく列が動き出す気配が無い。そして、40分以上経った頃に、予約殺到でシステムダウンと言う説明があった……。その後も列はピクリとも動かず、少しずつ動き出したのは予約開始から1時間以上経過した後で、カウンターに座れたのが18時15分頃。結局、端末からの入力は諦められ、紙での申し込みに切り替わっていた。いきなり予約でつまずいてしまった。

 そして発売日の10月14日となったが、事前の連絡で、整理券の順番ではなく、当日並んだ順番と言うことで、少し早めの7時前に並びに行った。筆者の前には10人未満。「これは楽勝でしょ!」と思ったものの、またしてもシステムダウン。結局iPhone 4Sを手にしたのは10時過ぎだった。どちらも年に1回程度の瞬間最大風速的なアクセスなので、仕方ないと言えばそれまでだが、2度のダウンはあまりにもお粗末。もう少し何とかして頂きたいところだ。

 話変わって、ショップで実機を渡される際は、既にアクティベーション済みのものなので、即使えるようになっている。しかし今回は、iPhone 4から4Sへの機種変更だ。4の環境を4S側に移行する必要がある。すでに4はiOS 5.0にアップデート済みで、加えてiCloudバックアップも行なっていたので、初めてiCloudバックアップからの復元を試みた。

 方法自体は簡単で、設定/一般/リセット/全てのコンテンツと設定を消去を選ぶと、再起動し、iOSのセットアップ画面が起動する。そして新規/iTunesからの復元/iCloudからの復元の3択になったところで、iCloudを選択。約1GBのバックアップからの復元が4分ほどで終わり「これは速い」と思ったのも束の間、実はこの4分は基本設定のみの復元で、アプリ(配置だけは復元済み)や写真などは、この後順次ダウンロードとなる。これはかなり時間がかかると判断し、途中から仕事をはじめてしまったので、実際どれだけ時間がかかったか不明であるが、iTunesで管理している音楽と動画以外は完全に復元されていた。

 仕上げは、USBケーブルで一旦Macへ接続、iTunesに認識させ、音楽と動画を同期させる。これはUSB経由でもWi-Fi経由でもOKだ。いずれにしてもそれなりの時間がかかるので、不要なアプリや写真などは事前に整理した上で最終バックアップを作っておくのがベターだ。逆に言うと、iPhone 4SとiOS 5.0からiPhoneを触り出すユーザーは非常に幸せで、昔のドタバタが嘘のように懐かしい。

●筐体はそのままに内部がパワーアップ

 さて本題である。iPhone 4S発表直後は、デザインが変わらず、単なるマイナーチェンジ扱いという記事を多く見かける。しかし同社はiMacやMacBook Pro、MacBook Airにしても、何世代も同じ筐体を使うことが多く、中身だけその時代に合わせたパワーアップを行なっている。さらにiPhone 4の筐体は、かなり洗練されていて個人的には好みだ。余談になるが、発表前に偽iPhone 5の筐体画像があちこちのサイトに掲載されていたが、個人的には、黄金比無視のダサいデザインだったので、絶対に無いと思っていた。

 強化されたポイントを表にまとめると以下のようになる。

  iPhone 4S iPhone 4
プロセッサ Apple A5(デュアルコア) Apple A4(シングルコア)
L2キャッシュ 1MB 640KB
メモリ 512MB(Mobile DDR2 SDRAM) 512MB(Mobile DDR SDRAM)
ディスプレイ 3.5inch IPSパネル/960x640ドット
カメラ 8Mピクセル/5枚レンズF2.4 5Mピクセル/4枚レンズF不明
前面カメラ
30万画素

動画撮影 1080p フルHD 30fps(手ぶれ補正) 720p HD 30fps
ネットワーク W-CDMA/CDMA2000 W-CDMAとCDMA2000は別モデル
HSDPA 14.4Mbps HSDPA 7.2Mbps
HSUPA 5.8Mbps
EV-DO Rev.A
Wi-Fi IEEE 802.11b/g/n
Bluetooth 4 2.1+EDR
重量 140g 137g
サイズ 115.2×58.6×9.3mm(幅×奥行き×高さ)

 まずプロセッサがシングルコアのA4からデュアルコアのA5へ変わった。クロックはどちらも800MHz。L2キャッシュも増え、メモリはDDRからDDR2になっている。PCの経験から考えてもこれだけ変わればかなり速度アップしそうな雰囲気だ。

 ディスプレイは3.5型IPSパネルで解像度は640×960ドット。326ppiのRetinaディスプレイは変化はないが、下の写真からも分かるように、若干色温度が低くなり少し黄色っぽくなった。これによって写真などがiPhone 4より自然に見える(ただしiPhone 4の青っぽいパネルは初期型のみらしい)。

 カメラは大幅に進化。800万画素で、動画は手ぶれ補正付きで1080p(フルHD)30fpsで撮影できる。レンズも4枚から5枚へ調整、ハイブリッドの赤外線フィルタも搭載している。さらにオートホワイトバランス、色精度の向上や、顔検出機能など同社のサイトであげている新しくなった部分は、A5のパワーがあってこそと言えよう。

 ネットワークは、従来W-CDMA版とCDMA2000版とで筐体が2つあったが、iPhone 4Sでは共通になり、そしてHSDPAは最大下り転送速度が7.2Mbpsから14.4Mbpsになった。実際は回線の状況にもよるのでこの差を体感するのは難しいかも知れないが、スペック的に余裕があるのはいいことだ。

 前面カメラとWi-Fiは変化無し、Bluetoothが2.1+EDRから4.0に。Bluetooth 4.0は省電力の部分が加わった規格で、対応デバイスに接続すれば、よりバッテリの消耗を少なくすることができる。

 サイズはそのままだが、重量は3g増えた。実測値は公称より若干重くなっていたが、差は3gだった。バッテリ駆動時間は上記の表には掲載しなかったが、条件によって変わるものの、おおよそ同じ。つまり同じ筐体にも関わらず、デュアルコアになり、W-CDMAとCDMA2000を統合、カメラを機能アップしてもiPhone 4と同じレベルを保っていることになる。

 ただデュアルコア以外の主なパワーアップがカメラ程度なので、この部分に興味の無い人は、iPhone 4Sをあまり魅力的に思わないかも知れない。

 なお、筐体が同じでも、左側面上にあるミュートスイッチの位置は気を付ける必要がある。W-CDMAとCDMA2000を統合した事により、アンテナを2系統持った関係で、分離する溝の位置や数を変更、それに伴い若干後ろに下がったのだ。従ってミュートスイッチ部分のみ穴が開いているようなiPhone 4用ケースは物理的に合わなくなる。

本体。パッと見はほとんどiPhone 4と同じ。今回は白/32GBにした パッケージ。筐体の形状が変わらないので、パッケージも同じ。ただ、側面にiCloudのシールがみえる 本体左側面。iPhone 4ではアンテナ問題が発生したが、4Sでは改善済み。溝が1本増えているのが分かる
本体右側面。左側面同様、溝が1本増えている。これでW-CDMAとCDMA2000の両サポートを同じ筐体で可能にしている 本体上側面。逆に4にあった溝が4Sでは無くなっている 溝が増えたため、ミュートボタンの位置が若干後ろに移動し、初期のバンパーが合わなくなってしまった
新たに購入したケース。ミュート、音量調整ボタンを全体的に避けているようなケースではどちらも使える 実測で143g。iPhone 4は実測で140gと3g軽かった iPhone 4は色温度が高めで青っぽく、4Sは色温度が低めで黄色っぽい。4Sの方が写真などを見ると自然な感じだ

 公式の資料だとA5になったことで、iPhone 4と比較して、CPUが最大2倍、グラフィックスが最大7倍の性能となっている。個人的にゲームはしないので、それ以外の部分でどの程度の差なのか気になったが、4Sは、アプリの起動、画面の切り替え、キー入力など、何をするにしても4よりスムーズに、そして速く動く感じだ。

 特に一番良く使うSafariの描画速度は圧巻だ。iPhone 4でも、iOS 4.xからiOS 5.0になり、Safariが以前より速くなっているのだが、iPhone 4Sでは、ほとんど2倍の差が付いている。これはSafariだけでなく、UIWebViewを使う全てのアプリ(クライアント系のアプリに多く使われている)も同じ効果が現れるので、その差は歴然。さらに純粋にCPUパワーを必要とするiMovieの書出しも圧倒的に速い。まだ4Sを使い出してから数日しか経っていないものの、それまで特に不満がなかったハズなのに、たまにiPhone 4を触ると何やらモッサリ動いている気がしてならない。

【動画】Safariの比較。iPhone 4S:07.5秒 vs iPhone 4:12.9秒
【動画】iMovieの書出し時間比較。iPhone 4S:40.5秒 vs iPhone 4:60.3秒

 iOS 5.0で写真とカメラアプリは大幅に機能向上した。普段使いなら十分なレベルとなった。iPhone 4のカメラの写りも良かったので(前振りはあったとは言え)、さほど4Sでの向上は期待していなかったが、実際撮影してみると、4Sの方が見た目に近い色となっていた。PCの大型ディスプレイで等倍表示すると、いろいろ粗が見えるが、ブログやFacebookなどへアップロードする程度なら十分過ぎるクオリティだ。前評判通り、色再現性が抜群で、オートホワイトバランスもより自然。さらにF2.4のレンズと言うこともあり、暗い場所でもそれなりに写るし、食べ物のアップなどマクロ系の撮影だと背景は結構ボケる。

 またロック画面から直接カメラを起動するショートカットも、iPhone 4と比較してスタンバイになる時間が速く、シャッターチャンスにも強くなっている。

屋内(自然光とミックス/室内光強め)※以下、全て800万画素の写真が開きます。HDRはOFF 屋内(自然光とミックス/自然光強め) 屋内(室内光のみ)
屋外1 屋外2 暗い場所

 これまでiPhone 4を使って動画を撮るには、手持ちでは(人によって許容範囲の違いがあるだろうが)手ぶれが酷く、何かに固定しつつ撮影するしかなかった。従って撮れる絵が限られ、積極的に使ってこなかった。しかしiPhone 4Sでは手ぶれ補正機能を内蔵し、手持ちで普通に撮っても気にならないレベルまで抑えられている。

 掲載した動画は、筐体を両手で持って、椅子に座ったまま腕と体だけ動かして約180度近く回転している。iPhone 4だと確実に上下左右に細かく手ぶれし、見るに耐えない映像となるが、iPhone 4Sでは滑らかに映っている。これならグラビアの撮影現場でも遊びで使え、iMovieで軽く編集して皆で楽しむのもありだろう。積極的にいろいろな場所で使ってみたい。

【動画】手ぶれ補正が効いているサンプル

 データとして出せないが、音量も向上している。まず内蔵スピーカーの出力が倍程度大きくなった。最大音量は場合によって歪むほど。iPhone 4ではアプリや音源のデータによってスピーカー出力では聞こえ難いことがしばしばあったが、4Sはほとんどのケースでうるさいほど音が出る。

 またヘッドフォン出力の音質も向上した。高域の伸びが良く、中低域がより響くようになり、迫力や空気感が増している。嬉しい改善ポイントと言えよう。

 気になるバッテリ駆動時間であるが、これはまだ何とも言えない。現状としては、もう1年以上使ってバッテリが弱っているiPhone 4とあまり変わらない感じだ。iOS 5.0になり通知が頻繁に出るようになったのが原因か、最近Facebookで遊び過ぎているのが原因か、カメラを使いまくっているのが原因か、理由ははっきりしないものの、今の筆者の使い方では丸1日は持ちそうもない。バッテリ内蔵のケース購入を考えてるところだ。

●AirPlay Mirroring対応

 AirPlayはWi-Fiを使い、音声や映像をAirPlay対応機器へ転送できる機能。iPhone 4Sだけでなく、多くのiOSデバイスで使える機能だ。そして今回、画面を別のディスプレイにミラー表示できる「AirPlay Mirroring」がiOS 5.0に追加された。対応機種はA5を搭載しているiPad 2とiPhone 4Sのみ。接続先はiOS 4.4(以上)のApple TVとなる。

 前回iPad 2のAirPlay Mirroringについて書いているので多くのことには触れないが、違いは画面解像度の部分。iPhone 4Sの画面がそのままミラーリングされるため、縦表示は左右に大きな、横表示でもそれなりの余白ができる。ちなみに、大型液晶TVを通常の観賞距離で見た場合、(個人差もあるだろうが)iPad 2のミラーリングだと文字が小さく読み辛かいが、iPhone 4Sの横表示は意外と見やすかった。

ホームボタンをダブルタップしタスクメニューを表示、一番左の位置にある ミラーリングOFFだと音のみApple TVから再生される AirPlay Mirroringモードになると上のステータスバーの色などが変わる

【動画】iPhone 4SのAirPlay Mirroring

●未来を感じるSiriで遊ぶ(遊ばれる?)

 Siriは従来のコマンドに相当する言葉の羅列で機器をコントロールする音声認識とは違い、普通に話せばそれを理解し実行する音声アシスタント機能だ。まるで「2001年宇宙の旅」や「Star Trek」などでよく見たSFの世界そのものだ。「明日の天気は?」と言う表現だけでなく、「明日は傘が必要か?」と聞いても類似の答えが返ってくる。iPhone 4Sの発表会の映像を見て一番驚いたのもこのSiriの部分だった。対応機種はiPhone 4Sのみ。大きな売りの1つだ。

 ただし、現在対応している言語は、English(United States, United Kingdom, Australia)、French (France)、German (Germany)。日本語の対応は同社のFAQページを見ると2012年となっている。

 さて、ここで筆者が英語やドイツ語をペラペラ喋れればいいのだが、ちょっと試した範囲では「I don't understand」という返答の連続(笑)。諦めかけていたところ、「Google翻訳」アプリがあったのを思い出した。これを使って日本語から英語に翻訳し、その結果をスピーカーから鳴らせばSiriが理解できるはず。iPhone 4が手元にあるので、これを使って行なったテストが以下の結果だ。iPhone 4(Google翻訳)が話しかけてiPhone 4S(Siri)が答えているので妙な気分だが、雰囲気は味わって頂けると思う。

 ちょっと面白いのは天気や場所など、答えが決まっている場合、Siriは同じ返事をするが、Siriに関することを聞くと(多くの場合)毎回答えが変わってくる。ネットでは「I love you.」と話しかけるとどうなるかなど、いろいろなパターンが掲載されているので、興味のある人は是非検索して欲しい。

 将来的にはオプションで、いろいろなボイスパターンを選べれば、かなり盛り上がりそうな雰囲気だ。

 ところで、Siriが正式に日本語(他国を含め)対応するまでは、このGoogle翻訳をゲートウェイにして、Siriへデータを渡すと言うサービスはできないのだろうか。それだけでもSiriを使えるユーザーの数は飛躍的に上がると思うのだが。

明日傘が必要かを聞くと Appleの株価を聞くと ニューヨークにあるBlue Noteの場所を聞くと

【動画】iPhone 4のGoogle翻訳経由でiPhone 4SのSiriを使ってみる※一部ノイズが乗っているのは、外部からのノイズでSiriとは無関係

●その他気が付いた点など

 前回iOS 5.0の記事を掲載したが、その後、分かったことや、改善して欲しい点などを最後にまとめてみたい。

 絶賛だったフォトストリーム。実際使い出すとあと一歩の部分がいくつか見えてきた。1つはミスショットやHDR撮影時、オプションでオリジナルを残すとした場合なども含め、撮った写真を全てアップロードしてしまうこと。できれば選択した写真だけに限定したいがそれができない。現在唯一の解決方法は、選択が終わるまではWi-FiをOFFにして撮影するという、Wi-Fi接続時のみ転送するフォトストリームの特性を逆手に取る手段だ。また、一度フォトストリームにアップロードされてしまうと削除できないのも問題だ。

 Windows版のiCloudコントロールパネルをインストールし、同じくフォトストリームをONにすると、Mac版と違い、任意のフォルダがフォトストリームのダウンロードとアップロードフォルダになる。MacではiPhotoやAperture経由でのみアップロードとダウンロードが可能となるため、ソフトウェアが間に入らない分、非常に簡単に写真へアクセスできる。

 試しにアップロードフォルダへNikon D7000で撮ったRAWデータを入れたところ、フォトストリームで見られるようになり、Macだけでなく、iPhoneでも表示可能だった。もちろん他のカメラで撮ったお気に入りの1枚もフォトストリーム経由で全てのiOSデバイスにコピーできる。残念なのはiOSデバイスで撮影したムービーも含め、動画は対象外になっていること。これだけはUSB経由でコピーするしか手段が無い。せっかくここまでワイヤレスになったのだから、動画も何とかして欲しい。

 Web版のiCloudから写真関係は一切アクセスできないのも使い勝手が悪い。技術的には可能だと思われるので、対応に期待したい。

 Windows版フォトストリームを使い出して気が付いたのは、[音量+]ボタンが右上に来る位置で撮影した場合、Windowsフォトビューア/ExplorerやWindows Media Playerを使うと、写真そして動画の上下が逆になる(PhotoshopやQuickTime Playerでは正常に表示)。ビューア側が回転のタグを見ていないだけだと思う。

Windows版iCloudコントロールパネル フォトストリーム送受信フォルダ [音量+]ボタンでシャッターを切るとExplorerだと上下が逆になる

 また、iPhone 4Sの写真解像度は800万画素、動画は1080pに固定されており、低い解像度に変更できない。通常ここまでのデータは必要なく、ストレージの無駄使いになる。できれば、写真は200/300/400/800万画素、動画はSD/HD/フルHDと言った設定があればより便利だと思われる。

 最後に機種変の場合の「No SIM問題」。これは筆者が既にiPhone 3Gから3GSへ機種変した時にレポートしているが、iPhoneは適正なSIMが入っていないと、リセットしたり、OSをアップデートした時に、アクティベーションが出来なくなり使用不能となる問題だ。

 今回、3G/3GSから4/4Sへの機種変に関しては、SIMからmicroSIMへ変わり、意図的に破棄しない限り、無効のSIMが3G/3GS側に入ったままなので問題にはならないが、4から4Sの場合は、4からmicroSIMを抜き、4Sへ移動する関係で、4がNo SIM状態となる。従ってOSのアップデートやリセットを行なうと全く使えなくなってしまう。

 これを解決する方法は2つ。1つはYahoo!オークションやAmazonなどで売られているアクティベーション専用microSIMを購入する。もう1つは、ショップに事情を説明した上で、microSIMの再発行をしてもらい、無効になったmicroSIMを4へ入れる(通常無効のSIMは破棄されてしまうので、事前に話しを通さなければならない)。

 筆者は試しにと前者の方法で4を使っているが、同様のSIMを3Gに使っていた頃は、iOSが4.2.1になった時、機能しなくなった。従って今回のダミーSIMもiOS 5.0以降に対応できるかどうかは現時点で不明。いずれにしてもこんな高価な機器が使えなくなるのは大問題だし、資源の無駄遣い。この手の裏技的な対応ではなく、正式な対応を切望する。


 以上のようにiPhone 4Sは、外観こそほとんどiPhone 4と同じであるが、中身は全くの別物だ。iPad 2に使用されているデュアルコアのA5を搭載し、速度は体感でもはっきり分かるほど向上、カメラの画質向上、そしてまだ日本語は使えないものの、未来を感じるSiriなど多くの特徴がある。

 iPhone 3G/3GSからの乗り換えはもちろん、余裕があればiPhone 4からの乗り換えもお勧めしたい3G iPhoneの完成形と言えよう。