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あこがれのモバイルノート「ThinkPad X1 Carbon」が減量して986gに!
~新世代インテルCore Ultraプロセッサー(シリーズ2)搭載で性能、セキュリティ、利便性を実現
- 提供:
- インテル株式会社
2025年6月5日 06:30
レノボ・ジャパンのビジネスノートPC「ThinkPad」シリーズの中で、フラグシップモバイルPCとして人気の「ThinkPad X1 Carbon」。その最新モデル「ThinkPad X1 Carbon Gen 13 Aura Edition」は、CPUにインテルCore Ultraプロセッサー(シリーズ2)を採用することで、最新機能と、高性能、そして携帯性を高いレベルで実現しつつ、Copilot+ PC準拠の優れたAI性能も兼ね備えた、新世代ビジネスモバイルPCに仕上がっている。
インテルCore Ultraプロセッサー(シリーズ2)搭載で、Copilot+ PCにも準拠
ThinkPad X1 Carbon Gen 13 Aura Editionは、CPUにコードネームLunar Lakeこと、インテルCore Ultra 200Vシリーズ・プロセッサーに属するインテルCore Ultra 7プロセッサーまたはインテルCore Ultra 5プロセッサーを搭載できる。試用機では、インテルCore Ultra 7プロセッサー268Vを搭載していた。
Lunar Lakeでは、AI処理性能が40~48TOPSの高性能なNPUを内蔵。これにより、ThinkPad X1 Carbon Gen 13 Aura Editionでは、Microsoftが定義するAI PC「Copilot+ PC」の要件を満たしており、Copilot+ PCのAI機能を、クラウドを利用せずPC単体で利用できる。
AI PCと呼ばれるジャンルのPCが登場して1年ほど経過しているが、その間にビジネスシーンで広く利用されているアプリでも、処理にNPUを活用するものが増えてきており、その流れは今後さらに加速しそうだ。
アプリがNPUを活用することで、クラウドに頼らずPC内で処理して利用できるようになる。ローカルで処理できると、通信の待ち時間が削減されるだけでなく、データがクラウドに流れないので、企業でも安心してアプリ/サービスを利用できるというメリットがある。
同時に、その処理をCPUが行なう必要がないため、CPUリソースをそれ以外の処理に割り当てられるようになり、性能向上やバッテリ駆動時間延長につながる。
その一例となるのが、マルウェア対策アプリだ。企業へのサイバー攻撃は高度化かつ顕著化しており、それらへの対策は企業にとって欠かせない。最新のマルウェア対策アプリでは、AIを駆使したマルウェア検出処理にNPUを利用することで、高度な対策を行ないつつ、CPUパワーは他の処理に割り当てられるため、PCのパフォーマンスは低下せず、消費電力も低減される。
つまり、インテルCore Ultraプロセッサー(シリーズ2)搭載機なら、マルウェア対策アプリが動くとPCのパフォーマンスが落ちて作業効率が悪くなる、というのは過去の話ということだ。
また、業務で直接AI機能を活用することが少ないとしても、たとえばビデオ会議での背景ぼかし機能などにもNPUが使われており、NPU搭載の有無で業務効率が大きく左右される世界がすぐ目の前まで来ている。インテルCore Ultraプロセッサー(シリーズ2)搭載のThinkPad X1 Carbon Gen 13 Aura Editionを選択しておけば、そういった未来へもしっかり対応可能だ。
Intel vProプラットフォーム対応も重要なポイント
ThinkPad X1 Carbon Gen 13 Aura Editionのカスタマイズオプションには、インテルCore Ultra 7プロセッサー268V/266Vという、Intel vProプラットフォーム対応モデルも含まれている。
企業が導入するPCにとって、Intel vProプラットフォーム対応かどうかという点が重要となるのは、過去の記事でお伝えしているため、もはや説明の必要はないかもしれないが、改めて解説しよう。
Intel vProプラットフォームに準拠するPCは、業務を効率良くこなせる優れた「パフォーマンス」、OSより下層まで保護する高度な「セキュリティ」、電源が落ちているPCも含めて遠隔で制御・管理できる「リモート管理機能」、ビジネス用途を想定しあらゆる検証をクリアした「安定性」の4つの柱に関して、高い機能性や水準を満たしている。
特に重要なのが、BIOSレベルへの攻撃にも対応するセキュリティ性や、万が一のトラブルにも遠隔で対応できる高度なメンテナンス性。クライアントPCの安全性や安定性を高めるのはもちろん、IT管理者の負担も軽減できるため、特に大企業ではIntel vProプラットフォーム対応をPC調達の条件としている場合も少なくない。
そして、この特徴は中小企業にとっても有効活用できる。中小企業では、IT人員を確保できず、PCの扱いに慣れている従業員が、本来の仕事の傍ら社内PCの管理を行なっているということも少なくない。利用しているPCがIntel vProプラットフォーム対応なら、遠隔から簡単にPCの管理やサポートが行なえるため、省力化につながるのはもちろん、人員不足も補える。
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X1 Carbonシリーズの優れた携帯性や堅牢性そのままに、重量が1kg切り
ThinkPadシリーズが長年ビジネスユーザーから高い信頼を得ている理由の1つが、優れた堅牢性だ。ThinkPadを名乗るには、落下や振動、加圧、温度など厳しい堅牢性試験をクリアすることが必須となっている。
特にモバイルPCであるThinkPad X1 Carbonシリーズでは、軽さと堅牢性という相反する要素を両立するため、さまざまな工夫が盛り込まれている。その名称にもあるように、筐体素材に軽さと強度を高レベルで実現するカーボンを採用することもその1つだ。
ThinkPad X1 Carbonは、代を重ねるごとに軽量化されてきているが、14型ディスプレイを搭載することもあって、日本人がモバイルノート選択時に目安の1つとする1kgを下回っていなかった。しかし、ThinkPad X1 Carbon Gen 13 Aura Editionでは、筐体の形状や構造の見直しによって、前モデルから100g以上軽量化し、最軽量構成でついに1kgを切る986gの軽さを実現した。
もちろん、軽くなったからといって堅牢性は失われていない。米国国防総省調達基準「MIL-STD-810H」にも準拠する、12の基準、26の手順をクリアしている。それは、実際に本体を手でひねったり天板を押すなどすることでも実感できる。1kgを切る軽さと合わせて、安心かつ軽快に持ち運べるだろう。
本体デザインは、フラットかつ直線的で、マット調のブラックカラーと合わせて、ひと目でThinkPadシリーズと分かる独特の存在感がある。とはいえ、派手さはなく落ち着いた印象で、ビジネスPCとして場所を選ばずしっくりくるデザインと言える。
有機ELパネル搭載の場合、サイズは約312.8×214.75×16.95mm。14型ディスプレイを搭載するモバイルPCとして十分コンパクトで、薄型のカバンにも楽に収納できる。
QHD表示対応有機ELまたはWUXGA表示対応のタッチ液晶を搭載可能
ディスプレイは、2,880×1,800ドット表示対応の14型有機ELまたは、1,980×1,200ドット表示対応の14型タッチ液晶を選択できる。試用機では、タッチ液晶を搭載していた。ほぼ180度まで開けるのも特徴。
タッチ液晶はIPSパネルを採用しており、広視野角を実現。また、10点マルチタッチ操作が可能。パネル表面は非光沢処理となっているため、外光の映り込みが少なく、快適な閲覧が可能だ。また、十分鮮やかな発色が確認でき、モバイルPCの液晶ディスプレイとして必要十分な表示性能を備えていると感じる。
ワンランク上の発色や高解像度が必要ということなら、有機ELパネルを選択すればいい。用途に応じてディスプレイの仕様を選択できる点はうれしい仕様だ。
扱いやすさで定評のキーボードとポインティングデバイス
ThinkPadシリーズがビジネスユーザーから根強く支持されているもう1つの理由が、キーボードとポインティングデバイスの扱いやすさ。もちろんThinkPad X1 Carbon Gen 13 Aura Editionも、その魅力をきちんと受け継いでいる。
キーボードは、標準的な日本語配列のアイソレーションキーボード。主要キーのキーピッチは19mmフルピッチで、キーストロークは約1.5mmと十分な深さがある。キーボードバックライトも標準で搭載する。
キー押下時のクリック感は強めで、配列を含めてタイピングのしやすさはさすがという印象。文字入力作業の多い人にとって、この扱いやすいキーボードは大いに活躍してくれるはずだ。
ポインティングデバイスもThinkPadシリーズでおなじみの、スティックタイプのTrackPointとタッチパッドを同時搭載。TrackPointはキーボードのホームポジションから手を移動させずカーソル操作が行なえることもあって、慣れれば手放せなくなる存在だ。タッチパッドもあるので、そちらの方が操作しやすい場面では使い分けられるのは大きな利点だ。
タッチパッドは、試用機では物理的なクリック機構を備えない感触タッチパッドを搭載。クリック操作を振動で指に伝えるハプティクス機構によって、物理的にクリックしているかのような感触で操作できる。これも、操作性を大きく高めていると感じる。
TrackPoint利用時のクリック操作は、タッチパッド上部に確保された専用領域を利用するが、そちらでのクリック操作時にもハプティクスによるクリック操作を実感できるので、利便性の面で物理ボタンと大きな違いは感じなかった。なお、TrackPoint用物理クリックボタンを搭載するクリックパッドも選択可能なので、好みを選択すればいいだろう。
独自AI機能「Smart Mode」で生産性を向上
ThinkPad X1 Carbon Gen 13 Aura Editionは、「Smart Mode」と呼ばれるAIを駆使した独自機能を搭載する。Smart Modeには、生産性を向上するためのさまざまな機能が用意されている。
たとえば、プライバシーやセキュリティを強化する「Shield mode」では、Webカメラで背後から画面を覗き見する人を検出し、自動的に画面をぼかしたりアラートを表示。公衆無線LANを利用する場合などに、あらかじめ設定したVPNに自動接続する機能もおもしろい。
「Collaboration mode」では、カメラで撮影する映像の明るさの自動調整や人物のオートフレーミング、背景ぼかしなどの機能を提供。ビデオ会議などで活用できる。
このほかにも、作業に集中できるよう、さまざまな通知を抑制する「Attention mode」、性能とバッテリ駆動のバランスを最適化する「Eco mode」、長時間作業時の身体の負担軽減を目的とした「Wellness mode」などを用意。いずれもAIを駆使して自動的に動作するため、利用者の負担を軽減し、生産性を高めるうえで大いに活用できそうだ。
英語キーボードも含めて豊富なカスタマイズが可能
今回試用したThinkPad X1 Carbon Gen 13 Aura Editionの主な仕様は、以下の表にまとめた通りだが、この多くは購入時に自由にカスタマイズ可能となっている。
【表1】ThinkPad X1 Carbon Gen 13 Aura Edition(試用機)の主な仕様 | |
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CPU | インテルCore Ultra 7プロセッサー268V |
メモリ | LPDDR5X 32GB(CPU内蔵) |
内蔵ストレージ | 1TB PCIe5.0 SSD |
ディスプレイ | 14型IPS液晶、1,920×1,200ドット、10点マルチタッチ、非光沢 |
無線LAN | Wi-Fi 7 |
Bluetooth | Bluetooth 5.4 |
キーボード | 日本語、キーピッチ約18mm、キーストローク約1.5mm、キーボードバックライト |
カメラ | フルHD Webカメラ、プライバシーシャッター搭載 |
生体認証 | 顔認証、指紋認証 |
インターフェイス | Thunderbolt 4 2基、USB 3.2 Gen 1 2基、HDMI、3.5mmオーディオジャック |
OS | Windows 11 Pro |
サイズ/重量 | 312.8×214.75×17.95mm/IPS液晶搭載の試用機は約1.1kgから |
CPUは、試用機ではインテルCore Ultra 7プロセッサー268Vを搭載していたが、Intel vProプラットフォーム対応のインテルCore Ultra 7プロセッサー266Vをはじめ、複数の選択肢を用意。
インテルCore Ultraプロセッサー(シリーズ2)はメモリを内蔵しており、インテルCore Ultra 7プロセッサー268Vでは32GB、ほかのモデルでも最低16GB内蔵しているため、メモリ容量に不安はない。
内蔵ストレージは、最大2TBのSSDを選択可能。試用機では容量1TBのSSDを搭載し、高速なPCIe Gen5準拠SSDとなっていた。CrystalDiskMarkで速度を計測してみると、シーケンシャルリードが約13GB/s、ライトが約10GB/sと、圧倒的と言えるアクセス速度を確認できた。これなら、アプリ起動やファイル転送にかかる時間を短縮でき、作業効率を高められるはずだ。
無線機能は、Wi-Fi 7準拠の無線LANとBluetooth 5.4を搭載。生体認証機能は、指紋センサーと顔認証カメラを標準で同時搭載する。顔認証カメラについては、フルHDまたは8MPから選択でき、8MPカメラには人感検知機能も搭載される。
側面のポートは、左側面にUSB 3.2 Gen 1、Thunderbolt 4 2基、右側面に3.5mmオーディオジャック、USB 3.2 Gen 1、HDMIをそれぞれ装備する。このほか、英語版のWindows 11や英語キーボードも選択できる。
フラグシップモデルらしい優れた性能を確認
では、簡単にベンチマークテストの結果を紹介する。利用したベンチマークソフトは、UL LLCの「PCMark 10 v2.2.2737」、「3DMark Professional Edition v2.31.8385」、Maxonの「CINEBENCH R23.200」の3種類だ。
今回の試用機では、搭載CPUが最上位だったこともあって、いずれのテストも優れたスコアが得られている。これだけのスコアなら、ビデオ会議をしながらPowerPointやExcelなど、他のアプリを利用するといった複数アプリを同時に利用する場面でも、性能面で不満を感じることはないだろう。
続いてバッテリ駆動時間。ThinkPad X1 Carbon Gen 13 Aura Editionは、容量57Whのバッテリを搭載しており、駆動時間は公称で動画再生時約16.6時間、アイドル時約29.9時間(いずれもJEITA測定法 3.0で計測)とされている。
それに対し、Windowsの省電力設定を「バランス」、バックライト輝度を50%、キーボードバックライトをオフに設定し、PCMark 10のBatteryテスト「PCMark 10 Battery Profile」の「Modern Office」で計測したところ、19時間31分を記録した。この結果から、より高負荷な実利用でも10時間近くは十分利用可能と思われ、丸1日の外作業でも安心だ。
性能や利便性、将来性を備えるモバイルPC
ThinkPadシリーズは、長年ビジネスユーザーから根強い支持を集めていることもあり、ビジネスシーンで幅広く活躍できる点は説明の必要がないほど。それを踏まえても今回取り上げたThinkPad X1 Carbon Gen 13 Aura Editionは、パフォーマンスや利便性はもちろん、1kgを切る軽さと優れた堅牢性を兼ね備えることで、デスクワークからモバイルワークまで全方位で活躍できるビジネスモバイルPCとしてさらに磨きがかかったことを確認できた。ThinkPadシリーズのフラグシップモデルらしい魅力と言える。
その上で、インテルCore Ultraプロセッサー(シリーズ2)の採用で、今後ビジネスシーンでも重要度が高まるPC内でのAI処理にもしっかりと対応でき、将来性においても不安がない。Intel vProプラットフォーム対応と合わせ、業務効率や将来性を重視したPCを導入したいと考える企業にお勧めだ。
中小企業だと、まだWindows 10 PCが稼働しているかもしれない。しかし、そのサポート終了は目前。買い換え候補としてIntel vProプラットフォーム対応PCの導入を強くお勧めしたい。