トピック
厚さ17mm/1.8kgに14コアのAlder Lake-P+RTX 3060を搭載。スリムゲーミングノート「MSI Stealth 15M B12U」で仕事も学業もぶっちぎる
- 提供:
- エムエスアイコンピュータージャパン株式会社
2022年5月18日 06:30
ゲーミングノートは、デスクトップに比べて設置スペースを取らない高性能ノートPCとしてゲーマーはもちろんのこと、仕事やクリエイティブな作業にも活躍できる汎用性の高さが大きな強みだ。その一方で、性能の高さゆえに厚く、重くなりがちで、ゲーミングということもあって、デザインもハデでゴツいものが多め。持ち運びには不便で、見た目としても遊びにはよいが、仕事には使いにくい面があった。
そこで、近年では“スリムで高性能なゲーミングノート”のニーズが高まっている。そんな要望に見事なまでに応えているのが、MSIの「Stealth 15M B12U」シリーズ(型番 : Stealth-15M-B12UE-012JP)だ。CPUに14コア20スレッドの「Core i7-1280P」、GPUに「GeForce RTX 3060 Laptop GPU」を搭載、ディスプレイは大きめの15.6型ながら17mmの薄さと1.8kgの軽さを実現。さらにスマートなデザインで、仕事や学業にも使いやすいとまさに“万能選手”と言える仕上がりになっているのだ。
ビジネス向け、クリエイター向け、ゲーム向けと多彩なノートPCを展開しているMSIだが、Stealth GSシリーズは薄型で高性能であることが最大の特徴だ。ここで紹介する「Stealth 15M B12U」もそのシリーズのうちの1台であり、薄型ゲーミングノートとして最先端を行く存在と言える。
(1) Core i7-1280PとGeForce RTX 3060を搭載
(2) 使う場所を選ばずゲーム以外も行けるゲーミングノート
(3) キーボードとインターフェイス周りも良好
(4) 144Hz表示を生かせるバランスの取れた性能
(5) ゲーム性能をチェック
(6) クリエイティブ性能をチェック
(7) 一般用途での性能や静音性などをチェック
(8) やりたいことが何でもできる汎用性の高さは必見
Core i7-1280PとGeForce RTX 3060を搭載
Stealth 15M B12Uのスペック | |
---|---|
CPU | Core i7-1280P(4.8GHz) |
メモリ | DDR4 16GB |
ストレージ | 512GB NVMe SSD |
GPU | GeForce RTX 3060 Laptop GPU |
液晶 | 1,920×1,080ドット表示対応15.6型 リフレッシュレート144Hz |
OS | Windows 11 Home |
インターフェイス | USB 3.2 Gen 2 Type-C(DisplayPort出力対応) 、USB 3.2 Gen2(USB 3.1) Type-C 、USB 3.0×2、HDMI、Webカメラ、ステレオスピーカー、音声入出力端子 |
無線 | Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2 |
本体サイズ | 358×248×17mm(幅×奥行き×高さ) |
重量 | 1.8kg |
低発熱、低消費電力のCPUなどを使用すれば、薄型・軽量を達成する難易度は大きく下がるが、「Stealth 15M B12U」はそうではないところに価値がある。まず、CPUは第12世代Coreプロセッサの「Core i7-1280P」。性能重視のPコアを6基、効率重視のEコアを8基組み合わせたハイブリッドデザイン。これによって14コア20スレッドのメニーコア仕様を実現している。Turbo Boost時の最大クロックは4.8GHzと高く、シングルタスクにもマルチタスクにも強いとスキのない作りだ。
第12世代のCore Pシリーズは、薄型・高性能ノートPC向けのCPUだけあって、これだけハイスペックな仕様ながら、発熱量の目安となるPBP(Processor Base Power)は28Wに抑えられている。Core Pシリーズを搭載するノートPCは、まだ数が少ないだけに、その点だけでも「Stealth 15M B12U」は注目と言ってもよいだろう。
GPUはNVIDIA最新世代のミドルレンジ「GeForce RTX 3060 Laptop GPU」を搭載。CUDAコア数は3,840基、ビデオメモリはGDDR6が6GBだ。電力は75Wでブーストクロックは1,282MHzに設定されていた。仕様上は電力を115W、ブーストクロックを1,703MHzまで設定できるが、ノートPC用のGPUということもあり、メーカーの設計に合わせて調整できるようになっている。
使う場所を選ばずゲーム以外も行けるゲーミングノート
「Stealth 15M B12U」は、これだけのスペックと15.6型のディスプレイを備えながら、17mmの薄さ、1.8kgの軽さを達成。ノートPCによっては“最薄部”という表現で一部分だけが薄いというパターンもあるが、これはすべての部分の厚みが17mmに統一されている(突起物を含まない)。厚みが均等なのでカバンに入れやすいのもメリットだ。幅は358mm、奥行きは248mmとなっている。
ちなみに、今回は比較用としてCPUにCore i7-7820HK(4コア8スレッド)、GPUにGeForce GTX 1080(GDDR5X 8GB)を搭載する17.3型の旧世代ゲーミングノートPCを用意した。本体のサイズは、幅429mm×奥行き309mm×高さ44.6cmで重量は約4.1kgだ。2017年発売当時の価格は44万円前後。当時は最高クラスのハイエンドゲーミングPCだ。
詳しい性能比較は後述するが、薄さも重さも半分以下の「Stealth 15M B12U」が、ほぼすべてのテストで上回った。CPUやGPUに加え、ゲーミングノートの設計力の進化が感じられる。
高性能を薄いボディに詰め込んだだけではなく、ゲーミングノートのイメージを変えるスマートなデザインも見どころ。落ち着いたブラックのボディは、プライベートのゲームプレイだけではなく、仕事や学業の場でも使いやすい。ディスプレイはほぼ180度まで開けるのでプレゼンがやりやすいのもポイントだ。
もちろん、ゲーミングノートとしてのスペックも充実している。15.6型のディスプレイはフルHD(1,920×1,080ドット)解像度でリフレッシュレートは144Hzと高い。144Hzを生かしきるためには、ゲームで144fps以上を出せる性能が求められるが、GeForce RTX 3060を搭載する「Stealth 15M B12U」なら、人気ゲームで十分達成できる。このあたりも後述する性能テストでチェックしてもらいたい。
キーボードとインターフェイス周りも良好
キーボードは日本語配列。キーピッチは筆者の実測で約19mmと十分な幅が確保されている。
「¥」キーや「ろ」キーなど一部キー以外はほぼ正方形と入力しやすい。小さくされがちな矢印キーがすべて正方形なのも個人的には好みだ。また、ゲーミングらしくキー入力の反応がよい浅めのキーストロークを採用。FPSやTPSなどすばやい操作が求められるゲームをプレイしやすくしている。
バックライトは3つのエリアに分けられており、それぞれ青、オレンジ、赤と光る。このあたりはゲーミングPCらしいところ。色の変更はできないが、輝度の調整や完全にオフにすることは可能だ。ファンクションキーは「Fn」キーと組み合わせることでショートカットキーとしても動作。マイクのミュートやWebカメラのオン/オフは、ゲームの配信やWeb会議に便利だ。
インターフェイスもチェックしておこう。左側面にDisplayPort出力対応のUSB 3.2 Gen 2(旧USB 3.1) Type-C 、USB 3.2 Gen 2 Type-C、USB 3.0、HDMI出力、右側面にUSB 3.0、ヘッドセット端子を用意。無線LANはWi-Fi 6対応で有線LANは備えていない。ディスプレイ上部には92万画素のWebカメラ、ノイズキャンセリング機能も利用可能なマイクも用意されている。
144Hz表示を生かせるバランスの取れた性能
次にベンチマークで基本性能をチェックしてみよう。ベンチマークは以下のものを使用した。
- PCMark 10
- 3DMark
- Cinebench R23.200
- ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク
- CrystalDiskMark
動作モードとして、Smart Auto、究極のパフォーマンス、バランス、サイレント、Super Batteryの4種類が用意されているが、ここでは究極のパフォーマンスに設定してテストを行なっている。
PCMark 10は、Web会議/Webブラウザ/アプリ起動の“Essentials”で4,100以上、表計算/文書作成の“Productivity”で4,500以上、写真や映像編集“Digital Content Creation”で3,450以上が快適度の目安となっているが、すべて大幅に上回っている。旧世代ゲーミングノートとの比較では、CPUパワーが効きやすいProductivityやDigital Content Creationでのスコア差が目立つ。
Cinebench R23のMulti Coreが15,100、Single Coreが1,833という結果はかなり優秀。旧世代のゲーミングノートに比べてMulti Coreでは約3倍のスコア差を付けた。14コア20スレッドの威力がよく分かる部分だ。
ストレージは、PCI Express 4.0 x4接続のNVMe SSDを搭載。シーケンシャルリードが3627.16MB/s、シーケンシャルライトが3351.55MB/sと最大速度はそれほど高速ではないが、4K Q32T1 ランダムリ-ドの836.26MB/sと4K Q32T1 ランダムライトの544.69MB/sは優秀なスピードと言える。
CrystalDiskMark 8.0.4 | ||
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Stealth 15M B12U | Core i7-7820HK+ GeForce GTX 1080ノート | |
1M Q8T1 シーケンシャルリード | 3,627.16 MB/s | 3,585.60 MB/s |
1M Q8T1 シーケンシャルライト | 3,351.55 MB/s | 3,067.04 MB/s |
1M Q1T1 シーケンシャルリード | 2,139.99 MB/s | 3,581.18 MB/s |
1M Q1T1 シーケンシャルライト | 3,268.07 MB/s | 2,707.75 MB/s |
4K Q32T1 ランダムリ-ド | 836.26 MB/s | 605.25 MB/s |
4K Q32T1 ランダムライト | 544.69 MB/s | 479.49 MB/s |
4K Q1T1 ランダムリ-ド | 70.95 MB/s | 49.70 MB/s |
4K Q1T1 ランダムライト | 309.53 MB/s | 127.43 MB/s |
ゲーム性能をチェック
続いて、実ゲームでの性能をチェックしてみよう。まずは、人気FPS「Apex Legends」から。トレーニングモードの一定コースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で計測している
Apex Legendsでは平均158.2fpsと144Hzの高リフレッシュレート液晶を十分生かせるフレームレートが出た。FPSやTPSで勝利にこだわる人にも満足できる結果と言えるだろう。
重量級でも試して見よう。オープンワールドRPG「サイバーパンク2077」を用意した。ゲーム内のベンチマーク機能で測定している。
レイトレーシング無効と有効の両方で実行した。旧世代のゲーミングノートは、GPUがアップスケーラーのDLSSやレイトレーシングに対応できないGeForce GTX 1080であることが大きく影響した結果と言える。レイトレーシング無効時は、Stealth 15M B12UはDLSSを使うことで最高画質のウルトラ設定でも平均60fps以上を達成。
レイトレーシング有効時はDLSSを使っても平均60fpsに届かないが、旧世代のゲーミングノートではそもそも動作しない。GPUの世代差を感じる部分だ。
世界的ヒットのオープンワールドアクション「エルデンリング」も試す。このゲームは最大で60fpsまでしかフレームレートが出ない。そのため、平均60fpsに届くかどうかがポイントだ。リムグレイブ周辺の一定コースを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で測定している。
平均55.3fpsと最高画質でもほぼ問題なくプレイできる。最小(1%)も38.2fpsとフレームレートがそれほど落ち込んでいないのもポイントだ。
さらに14コア20スレッドであるCore i7-1280Pのマルチタスクの強さを試すため。動画配信アプリの「OBS Studio」を使って、NVENCでYouTubeに8Mbps(レート制御:CBR、プリセット:Quality、プロファイル:high)で配信、CPUエンコードでPCに8Mbps(レート制御:CBR、プリセット:fast、プロファイル:main)で録画しつつ、ゲームをプレイするとフレームレートがどう変化するのか試して見た。ゲームは「Apex Legends」を使用している。
フレームレートだけ見ると、旧世代のゲーミングノートの方が優秀に見えるが実際は異なる。録画したデータでは、Stealth 15M B12Uはエンコードラグが0%と問題なく再生ができる。しかし、旧世代のゲーミングノートはエンコードラグが18.5%も発生。再生すると正しく録画されずコマ送りにようになっているシーンが目立ってしまう。
つまり、4コア8スレッドのCore i7-7820HKでは、CPU処理性能が足りないということ。ゲームの配信や録画でもStealth 15M B12Uが強いことが分かる。
クリエイティブ性能をチェック
次はクリエイティブ性能をチェック見てみよう。ここでは「UL Procyon」のLightroom ClassicとPhotoshopで画像編集処理を行なう「Photo Editing Benchmark」と動画エンコードの「HandBrake」を実行した。
HandBrakeは約3分の4K動画をH.264(Super HQ 1080p30 Surround)とH.245(H.265 MKV 1080p30)の動画へとソフトウェアエンコードする時間を測定している。
Photo Editing Benchmarkは、Lightroom Classicで処理を行なうBatch Processingのスコア差が大きい。写真現像用のPCとしても優秀なことが分かる結果だ。
HandBrakeはGPUを使わないCPUオンリーのソフトウェアエンコードを実行しているので、CPUパワーの差がよく分かるテストと言える。14コア20スレッドのCore i7-1280Pと4コア8スレッドのCore i7-7820HKの性能差がハッキリと出た。Stealth 15M B12Uなら、半分以下の時間でエンコードを完了できている。
一般用途での性能や静音性などをチェック
また、Stealth 15M B12Uをテレワークでも活用したいというニーズもあるだろう。Zoomで3人同時接続しながらバーチャル背景の「ぼかし」を使い、画面共有を実行したときのCPU使用率もチェックしてみた。
Zoomとしてはかなり重いと言えるが、CPU使用率は18%程度と余裕が十分ある。ZoomでWeb会議しながら、PowerPointの資料をチェックしたりと複数のアプリを同時に使用しても安心と言える結果だ。
消費電力を見てみよう。アイドル時、Cinebench R23のMulti Core実行時、3DMarkのTime Spy実行時の消費電力をラトックシステムのREX-BTWATTCH1で測定した。
Cinebench R23はCPUに強烈な負荷がかかる処理だ。それでも14コア20スレッドで性能も大きく上回るCore i7-1280Pを搭載するStealth 15M B12Uの方が消費電力が下。なかなか衝撃的な結果だ。
3DMarkはCPUとGPUの両方に負荷がかかる処理だが、それでもStealth 15M B12Uは141W程度に収まっている。旧世代のゲーミングノートは300Wオーバーを記録。世代の進化で電力効率も強烈に向上していると言ってよいだろう。
Stealth 15M B12Uのゲームプレイ中の動作クロックと温度をチェックしておこう。「サイバーパンク2077」を10分間プレイしたときのCPUとGPUの動作クロックと温度をHWiNFO64 Proで追っている。
CPUに関しては約1分までは、Pコアは3.5GHz前後、Eコアは3.1GHz前後で動作しているが、それ以降はPコア2.1GHz前後、Eコアは1.8GHz前後まで下がる。これは、温度の方を見ると93℃まで上がったタイミングと一致するので、このあたりまでCPU温度が上昇するとクロックを下げて熱を抑える作りなのだろう。クロックが下がった後は70℃前後とまったく不安のない温度で推移した。
GPUは最初1.55GHzまで上昇が見られたが、ほぼ1.3GHz前後で安定。仕様上のブーストクロックよりも若干上回ったクロックでの動作となった。温度は緩やかに上がっていき、最大でも74.4℃とこちらも問題のないレベルだ。
ゲーミングノートには、冷却力を高めるためファンの動作音が大きいものも存在する。高性能のゆえの宿命と言える部分だが、Stealth 15M B12Uはどうだろうか。サイバーパンク2077プレイ時の動作音を正面から5cm、左側面から5cm、右側面から5cmそれぞれで動作音を測定してみた。
ファンは両側面にあるため、必然的に動作音は大きくなる。今回のテストではとくに左側面が大きくなった。それでもゲーミングノートを何十台かテストしてきた筆者としては、Stealth 15M B12Uの動作音は小さめと言える。
もちろん、静かではなく、「ファーン」と高めのファンの回転音は聞こえるが、ゲーミングノートとしては優秀な部類だ。MSIがStealth 15M B12Uにヒートパイプデザインと配置を最適化、効率化したという冷却システム「Cooler Boost 5」がCPUとGPUの温度から見ても有効に働いていると言えるだろう。