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デルの“Web会議用モニター”を使ったら高品質Webカメラ&マイク+USB Type-C給電で仕事環境が一変した!

 テレワーク環境における困りごとは人それぞれ、たくさんあると思うが、特によく聞かれるのは以下のような項目ではないだろうか。

  1. PCが遅い
  2. (Web会議で使う際に)PCのマイク、スピーカーの音質がよくない
  3. (Web会議で使う際に)Webカメラの画質がよくない
  4. ノートPCだと画面が小さくて表示できる情報が少ない、目が疲れる
  5. 無線LANの回線が遅い、不安定

 このうち、1に関してはPCを変えるといった抜本的な対策が必要となる。2~5は周辺機器を個別に買い足せば改善可能だが、それぞれ膨大な種類の選択肢があり、品質もコストも大きな違いがあって悩ましいところ。しかし、2~5の問題を一気に解決してくれるアイテムがある。デル・テクノロジーズ(以下、デル)の「Web会議用モニター」をご存じだろうか?

 液晶ディスプレイに、高品質Webカメラ、マイク、スピーカー、さらに有線LANポートも搭載していると聞けば、「そういうのが欲しかった!」と一発で欲しくなる方も少なくないのでは。加えて、USB Type-CでUSB Type-C対応ノートPCとはケーブル1本で接続可能、給電(最大90Wまで)までまかなえてしまうという、まさにいたれりつくせりの仕様。今回は、このデルのWeb会議用モニターの性能、使用感を詳しくレポートしてみたい。

ウルトラワイドの34型湾曲モデルから23.8型フルHDモデルまでラインナップ

 デルの“Web会議用モニター”は34型の湾曲タイプで解像度UWQHD(3,440×1,440ドット)の「C3422WE」、27型のフラットタイプで解像度WQHD(2,560×1,440ドット)の「C2722DE」、23.8型のフラットタイプで解像度フルHD(1,920×1,080ドット)の「C2422HE」の3モデルをラインナップ。パネルのサイズと解像度以外のスペックは共通となっている。今回はもっとも最上位の「C3422WE」を中心に使い勝手をチェックしていきたい。ウルトラワイドの湾曲タイプという構成が、仕事に効くのかという点も含めて確認していこう。

34型で湾曲タイプの「C3422WE」。直販価格は77,255円(5月中旬現在)
左から「C3422WE」、27型の「C2722DE」(直販価格64,982円)、23.8型の「C2422HE」(直販価格39,073円)。サイズと解像度別に3モデルをラインナップ

 このシリーズが“Web会議用”と銘打たれているのは、本体上部にポップアップ式の500万画素の高精細Webカメラと、ノイズキャンセリング機能付きの高音質マイクを備え、下部に人の声が聞きやすいデュアル5Wのエコーキャンセルスピーカーを備えているため。別途Webカメラやヘッドセットを用意しなくても、このディスプレイだけでWeb会議に必要なものがすべて揃う。

Webカメラとマイクはポップアップ式。出すと自動的にカメラとマイクが有効化される。なお、Windows Hello用の赤外線センサーも備わっており、顔認証によるWindowsログインも可能だ
押し込んで収納するとカメラとマイクは自動的に無効化される

 「WebカメラもマイクもノートPCについている」という意見が出てくるだろうが、ちょっと待ってほしい。その内蔵Webカメラやマイクの画質、音質に不満を持っている方が多いのだ。デルのWeb会議用モニターは、この不満を改善することに重きを置いているのが特長だ。500万画素のWebカメラはクッキリと映るうえに、自宅でのWeb会議でありがちな“天井の蛍光灯が逆光になって顔が暗くなるシーン”にも強く、顔が明るく表示されるのもポイント。マイクはノイズキャンセリング機能もあるので、エアコンの音など声以外の環境音が入りにくいのもうれしい。

 実際に92万画素とノイズキャンセリング機能のないマイクを備えた2016年頃の旧型のノートPCとの画質と音質を比較してみた。Microsoft Teamsを使い、C3422WEのWebカメラとマイクを使った場合、旧型のノートPCを使った場合、それぞれで相手からどう見えるかを確かめている

デルWeb会議用モニターの画質&音質を旧型ノートPCと比較

 テスト環境が比較的静かだったこともあり、音声は旧型PCでもそれなりに聞こえる。しかし細かい点を注意しながら聞いて見ると、ときたま消しきれない環境ノイズが収録されたり、不自然な無音部があったりする。

 一方、画質は明らかに異なる。旧型PCではフェイスライトをオンにしても逆光で顔が暗くなってしまうのに対して、C3422WEのWebカメラは鮮明な上に顔が明るく映っており表情がよく分かる。状況に合わせてカメラの明るさを調整する機能がうまく働いているようだ。Web会議のために本格的なライティングまで用意するという人はほとんどいないだろう。手軽にしっかりと映るWebカメラは非常にありがたい存在のはずだ。

 C3422WEはどのWeb会議アプリでも効果を発揮するが、認定を受けているMicrosoft Teamsだと、より便利に使える。本体左下にはTeams用のボタンが用意されており、ワンタッチでTeamsを起動できるほか、参加予定の会議がスタートするとボタンの上が点滅してお知らせしてくれる。

左下にはTeamsを起動したり、参加会議を知らせてくれるボタンを用意。このほか、音量調整やミュートボタンがある

 現在は、自宅に持ち帰りテレワークしやすい、社内でも会議に持ち運びしやすいという理由からノートPCをメインにし、自宅や会社のデスクでは大型の液晶ディスプレイに接続して仕事の効率を高める、というスタイルが増えている。

 こういった使い方ではC3422WEは一層役立つ。液晶ディスプレイを使う場合、ノートPCは左右のどちらかに置くというケースが多いだろう。その場合、ノートPCのWebカメラでWeb会議に参加すると、どうしても顔が斜めから映ることになる。顔が正面にならないことを気にする参加者もいるはず。その点、C3422WEなら内蔵のWebカメラでかならず顔を正面から映すことができる。

ディスプレイの脇に置いたノートPCのWebカメラでWeb会議に参加すると、どうしても顔は正面にならない
ノートPCと組み合わせてもC3422WEなら内蔵Webカメラがあるので顔を正面にできる

ケーブル1本でUSB Type-C対応ノートPCへの給電まで可能。さらに、人気のドック機能も

 ノートPCがディスプレイ出力とUSB PDに対応するUSB Type-CやThunderbolt 3/4の端子を持っていれば、接続しやすさは抜群だ。C3422WEは90W出力に対応するType-Cコネクタを備えており、Type-Cケーブル1本でノートPCの映像表示と給電をすませられる。しかも、C3422WEの内蔵Webカメラとマイクとの接続も、このType-Cケーブル1本でOK。

 さらに、C3422WEにはUSB Hub機能や有線LANポートも備わっているので、ディスプレイ側にマウスやキーボードなど周辺機器やLANケーブルを接続しておけば、ノートPCにType-Cケーブルをつなげるだけで、デスクでの仕事環境が一気に整えることができる。

 これが一般的なのディスプレイであれば、ノートPCにはACアダプタ、ヘッドセット、HDMIケーブル、USB Hubを使ってWebカメラ、マウス、キーボードを接続などデスクの周辺はケーブルだらけになってしまう

入力端子としてHDMI、DisplayPortに加えて、DisplayPort入力と90W出力のUSB PD機能を兼ね備えるUSB Type-Cを用意。このほか、USB Hub機能や有線LANポートも備える
USB Type-C対応ノートPCからの映像入力、ノートPCへの給電、Webカメラやマイク、USB Hub、有線LANとの接続、そのすべてをType-Cケーブル1本ですませられる
これがWebカメラもUSB Type-Cも備えていない一般的なディスプレイで同じ環境を作ろうと思ったらケーブルだらけになってしまう

 また、ティスプレイの左下部にはヘッドセット端子のほか、USB 3.2に加え、15Wの出力に対応したType-Cコネクタを備えている。そのため、スマホの給電をスムーズに行なえるのが非常に便利。まさに、ディスプレイ+ドッキングステーションと言うべき存在だ。

本体左下の底面にはUSB 3.2、ヘッドセット端子、15W出力対応のUSB Type-Cを備える
Type-Cはスマホの給電に便利だ

 テレワーク環境の強化には外部ディスプレイの導入が特に効くが、合わせて検討したいのが、キーボードとマウス。特にノートPCのキーボードやタッチパッドはサイズが限られ、打鍵感もあまりよくない。作業効率を上げて疲労を軽減するためには、良質なキーボードの導入を検討したい。C3422WEのPCとの接続をType-Cケーブル1本ですませられるという利点を活かすなら、キーボードとマウスはワイヤレスタイプにしたい。

 オススメしたいのがデルの「KM7321W」。フルキーボードながら薄型コンパクトで設置しやすく、気になるバッテリ駆動時間も最大36カ月と驚くほど長い。打鍵音が静かな点もテレワーク向き。また、マルチデバイス対応で、3台まで登録が可能。PC、Mac、スマホ、タブレットなどでキーボードを併用できる。キーボードを複数台用意して使い分けるのは、スペース、取り回し、コストいずれの面からもハードルが高い。マルチデバイス対応はとてもありがたい機能だ。

USB受信器を使った無線接続のほか、Bluetooth 5.0接続にも対応するワイヤレスキーボード&マウス「KM7321W」。直販価格は11,800円

 また、Type-Cケーブル1本ですませるのにオススメのノートPCが、デルの「Dell Latitude 7420」など、第11世代のCoreプロセッサを搭載したモデルだ。第11世代のCoreプロセッサ搭載モデルならばDisplayPort出力やUSB PDなど対応とUSB Type-C関連の機能が“全部入り”のThunderbolt 4に対応しているためだ。C3422WEにピッタリと言える。

C3422WEをはじめとするWeb会議用モニターと組み合わせるならデルのDell Latitude 7420などThunderbolt 4対応モデルがオススメ。同インターフェイスに対応するモデルはもともとパフォーマンスが高めだが、Web会議用ディスプレイが使い勝手を大きく高めてくれる

ウルトラワイド解像度+湾曲仕様は仕事環境を激変させる

 続いて、C3422WEのウルトラワイド解像度と湾曲画面について。まず、画面比率が21:9で3,440×1,440ドットという高い解像度は複数のアプリを重ねずに配置できるのが大きなメリット。Web会議への参加、Webサイトでの調べ物、ExcelやPowerPointでの資料確認といった動作は、同時に行なうことが多いはず。画面が小さいノートPCでは、アプリを切り換えながら表示する必要があるが、C3422WEなら各アプリのウィンドウを横に並べてスムーズに作業ができる。

ワイド画面ならアプリ切り換えの手間がない

 また、湾曲タイプはウルトラワイドであっても画面左右の端と目との距離がフラットな画面より近くなるため、あまり首を振らずとも端まで見渡しやすいし、目にも優しい。湾曲ディスプレイはその没入感の高さからゲーミング液晶での採用例が多いが、ビジネスでの利用でも意外にメリットは多い。

湾曲によって中央と両側面で目から液晶までの距離があまり変わらないのがメリット

 このほか、スタンドも高機能だ。画面を回転できるピボットこそないが、角度は上方向に21度、下方向に5度動き、スイベルは左右60度動かすことが可能、高さは12cmの間で調整できる。

一番上げた状態(上)と一番下げた状態(下)
上方向に角度を最大限つけた状態(上)と下方向に動かした場合(下)
左右に動かせるスイベル機能も備える。それぞれ最大60度
スタンドの下にはケーブルをまとめておける穴も用意されている

 ちなみに、27型の「C2722DE」、23.8型の「C2422HE」は湾曲ではなく画面がフラットなタイプだが、C3422WEにはない画面を回転できるピボットが備わっている。

27型の「C2722DE」(上)、23.8型の「C2422HE」(下)は画面の回転が可能

 OSDメニューは背面のスティックで呼び出せる。輝度やコントラスト、色の調整のほか、2つの映像を同時に表示するPIP(ピクチャーインピクチャ)やPBP(ピクチャーバイピクチャー)といった機能も用意されている。

OSDメニューは背面のスティックで表示および操作が可能。左側は電源ボタン
2台のPCを接続して作業といったシーンで便利なPIP/PBP機能も搭載

 C3422WEは、大画面、高解像度で作業しやすく、高品質なWebカメラとマイクでWeb会議も快適、USB Hub機能もあり、周辺機器の接続もしやすいと、1台で何役もこなせる機能の多さが最大の強み。会社のリモートワーク補助金などで購入する場合にも、Webカメラやヘッドセットを個別に揃えるよりも、こうした集約的な製品であれば会社を説得しやすいかもしれない。自宅でも会社でも仕事の環境を向上させるのにピッタリのディスプレイだ。

 ちなみに、デルのWeb会議用モニターは、世界の工業製品などを対象に優れたデザインを選定する「2021 iF デザインアワード」を受賞している。

IT管理者、購買担当者は要チェックアンケートから見えてきたテレワークの改善点

 企業のIT管理者やPC関連機器の購入権を持っている方であれば、スタッフがより効率よく、快適に作業できる機材を購入したいと考えているはず。製品選択の際には、スタッフが抱えている問題の洗い出しが不可欠。だが、スタッフが社内にいることが少ないテレワーク環境下では、どうにも状況を把握しづらいところ。ここでは、デルが2021年2月22日~3月26日、法人企業勤務者約2,300人を対象に行ったアンケートの結果をもとに、リモート会議におけるビジネスパーソンの不満点と改善の方法について検討してみたい。

 まず、約7割の回答者が週に1回以上の在宅勤務を行なっており、そのうちの半数近くはほぼ毎日在宅勤務を行なっていた。アンケート募集期間の大部分は4都道府県に緊急事態宣言が発令されていたが、5月中旬現在では9都道府県に拡大されており、在宅勤務を行なっている層はより増えている可能性が高い。

 また、回答の約55%が1日2時間以上のリモート会議を行なっている。これは、テレワーク環境下におけるリモート会議の比率が高いことを示しており、リモート会議で利用するデバイスの利用率の高さと、その重要性が見えてくる。

 リモート会議で使うデバイスはWebカメラとマイクを内蔵したノートPCがもっとも多い。音質を高めるヘッドセットやスピーカーフォン、画面を大型化できる外付けディスプレイの導入数はノートPCに比べて少ない。ノートPCのみの環境でリモート会議に参加している人が多いと言えそうだ。

 さて、具体的な課題、不満点について伺った結果を見ると、音声の面では、「周囲の音声や生活音など余計な音声が入ってしまう」、「音声にエコーやハウリングがかかってしまう」、「マイクがキーボードのタイピング音を拾ってしまう」、映像面では「ノートPCの画面が小さく投影資料が見にくい」、「顔映りが気になる」など、だ。フリー回答では、ノートパソコンでWeb会議に入り、資料を隣にあるディスプレイで見ているとカメラから目線が外れよそ見をしているように見える(相手に失礼)」ことを気にする声が多かった。

 企業ごとにテレワークの活用度、重要性は異なるのだろうが、今回のアンケートからは、一般論としてリモート会議においてビジネスパーソンが直面する課題が見えてきた。そして、その大部分は先に解説したデルのWeb会議用モニターシリーズで解決できてしまう。IT管理者、購入権者はスタッフの負担を減らし、作業効率を上げ、さらには競合に差を付けるという意味で、Web会議用ディスプレイシリーズの積極的な導入を検討してもよいだろう。