レビュー
434WhのAnker製化け物ポータブルバッテリでノートPCを充電してみた
2016年6月6日 06:00
アンカー・ジャパン株式会社が5月23日に発表したポータブルバッテリの「PowerHouse」は、434Whもの電力を持ち運び可能にするという大電力っぷりから話題となった。
PowerHouseは本日(6月6日)発売である。5万円と高価ではあるが、スマートフォンなら40回、ノートPCは15回の満充電を可能とするその蓄電量は、アウトドアでの利用だけでなく、近年日本列島で多発する災害対策などを含めて魅力的な製品と言える。
今回PowerHouseを短時間使用する機会を得たので、簡単なフォトレビューとともに、ノートPCをコンセントに繋いで充電した場合との比較を行なってみた。購入の参考になれば幸いである。
筐体は金属製のため剛性が高い。当然重量もあるが、約4kgという重さは長時間でなければ持ち運びに苦労するというほどではない。取っ手は天板真上の90度の位置で止まるようになっている。こちらも金属製になっており、まったくヤワな印象は受けない。実際に持ち運んでブラブラと振ってみても安定していた。
さて、コンセントとPowerHouseでノートPCを充電した場合の違いだが、検証にはLenovo ThinkPad X240を使用した。バッテリ残量が44%の状態でPowerHouseに接続、15分間の充電を行ない、残量がいくつまで増えたか、そしてその間のノートPCのアイドル状態の消費電力を電力計(Watts Up? Pro)で計測した。X240のACアダプタは65Wタイプだ。
PowerHouse接続時の15分後は、X240のバッテリ残量が44%→77%(+33%)に増えた。電力計による消費電力は最小33.1W、平均44.5W、最大52Wである。これに対し、コンセント接続時はバッテリ残量42%→76%(+34%)、消費電力は最小32.8W、平均44.4W、最大50.4Wになった。充電量と消費電力はほぼ同じで、誤差の範囲と言える。
最新モデルのDell XPS 13(45W ACアダプタ)でも充電を行なってみたが、こちらもほぼ変わらない様子だった。PowerHouseのコンセントは約142W(AC 110V~、1.29A)に対応しているので当然と言えば当然。スタンダードノートでも十分に充電できてしまう出力だ。ちなみに、ACポートは出力が160Wを超えると自動停止するようになっている。
これだけの容量のバッテリを日頃使用する機会はそうそうないだろうが、万が一の時にあれば間違いなく心強いだろう。なお、バッテリ寿命を保つためには、4カ月に1度の使用または満充電を行なった方が良いようだ。