特集

テレワーク場所サービスまとめ。ホテルやカラオケ店、ネットカフェなど

在宅勤務って、意外と難しくないですか?

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の問題が発生してから、はやくも1年が経過した。社会、経済に対するダメージの深さには頭が痛いが、いち労働者、いち社会人の“働き方”という意味でも悩みは尽きない。そう、在宅勤務といったテレワークとの向き合い方だ。

 2020年4~5月に発出された、1回目の緊急事態宣言下において、テレワーク・リモートワークにはじめてチャレンジした方は多いだろう。そして、確かなメリットも感じたはずだ。とくに通勤時間の節約効果は、個人や家族の時間を増やすという意味においても大きなファクターとなった。仮に新型コロナ問題が完全解決にいたったとしても、テレワーク導入を完全否定する声は少ないと予想される。

 とは言え、自宅を仕事場として在宅勤務する以上、より快適に、スマートにテレワークしたいとなると、相応の努力が必要になってくる。パソコンを置き、さらには資料や書類を広げられるデスクが要るし、Web会議に参加するための静粛なスペースも欲しい。また作業に集中するためにも、家族や同居人がいる世帯ならば、生活音(たとえば掃除機の音)や仕事で発生する音を少なくする配慮がお互いに欠かせない。

 こういった在宅勤務の課題は自宅の間取りにも影響されるため、すぐに解決するのが難しいケースもある。そこで待望されているのが、会社オフィスでも自宅でもない、“テレワークのための専用空間”。本稿ではこれを便宜上「テレワークスペース」と呼称する。

ニューノーマル時代の「テレワークスペース」に求められる条件とは?

 会社でも自宅でもない仕事場所としては、真っ先に思い浮かぶのが「コワーキングスペース」だ。1時間あたり数百円、1日あたり数千円程度の料金で使える貸しオフィス、貸しデスクといった趣で、都心部やその近郊においてコロナ問題発生前から少しずつ数を増やしている。月極、年間契約型の料金プランを採用するところも少なくないが、その場合は「シェアオフィス」と呼ばれ、別枠で扱われるケースもある。

こちらはヤフーがかつて運営していた無料コワーキンスペース「LODGE」。複数人が1カ所に集まって意見を交わすにはぴったりの場所だった(画像は僚誌INTERNET Watchの記事より)

 コワーキングスペースの特徴は施設によっても違うが、オープンな広い空間に多数のデスク・座席を並べ、利用者同士が(積極的に会話をしないまでも)お互いの顔を見られるようになっているケースが多い。利用イメージ的には図書館に近い、と言えばわかりやすいだろうか。間仕切りは最小限。会話が明確に禁止されてはいないが、談笑するのはやや憚られるといった感じだ。

 各座席には電源が確保され、Wi-Fiもほぼ完備されている。誘惑が少なく(TVや漫画本が周りに転がっていない)仕事環境としてはほぼ申し分がないが、数少ない弱点の1つがWeb会議との相性だ。

 参加者が制限された会議室とは違い、オープンな空間であるため、どうしても発言内容は周囲に聞かれる。売上額や経営戦略、さらには顧客情報などセンシティブな話題を議論するのは難しいと言わざるを得ない。

 こういった経緯から、ニューノーマル時代の仕事スペース選びには「会話内容を防音できるか(音漏れを防止できるか)」が、重要なポイントになっていくと見て間違いない。もちろん、書類作成などを一人黙々と行なうのが主体であれば、コロナ対策されたコワーキングスペースの利用はまったく制限されるものではない。防音を実現するには、施設の設計変更や工事も必要になってくる。そのコストは利用料金にも跳ね返ってくるだけに、あくまでユーザーが「用途に応じて施設を使い分ける」という視点が重要だ。

【実体験】ビジネスホテルのテレワークプランは意外と安い

 防音されたテレワークスペースとして考えられるのが、個室型の施設。その点において質・数・料金のバランスで優れているのがネットカフェだ。都心の繁華街、郊外の拠点駅、さらにはロードサイドまで、さまざまな場所に出店している。

 肝心の座席についても、近年は「完全個室」を謳う例が増えている。目隠し目的ではなく、天井から床までを完全に壁で仕切っているので、音漏れ対策にはピッタリ。さらにドアに鍵をかけられる施設ならば、トイレのためのちょっとした離席でも、資料を仕舞ったりせず気軽に席を離れられる。

 そしてもう1つ、ホテルを使う方法もある。要は「日帰り利用」だ。水回りやベッドが備えつけられた客室を、当日の朝~夜にだけ使う。

 コロナ禍におけるホテルが、テレワーク支援を大々的に打ち出した例としては、2020年4月3日にアパホテルが専用プランを発表したのが最初期と見られる。

 以降、テレワークプランの導入は広がっており、とくに全国規模で展開するビジネスホテルチェーンであればほぼ100%用意されていると言ってよい。そこで今回、都内山手線エリアにある某ビジネスホテルの日帰りプランを実際に利用してみた。

今回利用したビジネスホテル。テレワークプランとは言え、通常の宿泊用客室に案内された。おそらく使うことはないだろうが、寝間着も備えつけられていた

 このホテルの日帰りテレワークプランでは、最長で朝8時から夜19時まで滞在でき、料金は平日・祝日によっても違いがあるがシングルルームでおよそ3,000~4,000円ほど。最長の11時間在室なら、1時間あたり300~400円という計算になる。

 それでいて、利用する客室は本来のビジネスホテル品質。トイレ、手洗い場、バスタブの水回りはもちろん、ベッドもある(もしかしたら昼寝してもいいかも……)。なにより空間が十分確保されているので、荷物を置くにも不自由しない。

 デスクの奥行きが短いことも多そうだが、A4資料を一時的に開く程度であれば、たいてい問題ないだろう。利用したホテルの建築時期が比較的新しいということもあって、電源コンセントがデスク周りに2個、ベッドサイドにも2個あるので、パソコンとスマートフォンの同時充電にも困らない。

デスクスペース。ノートパソコンを置く程度ならまったく困らない
すぐ手を洗えるのが本当にありがたい
デスク周りのコンセント
ベッドサイドにもコンセント

 一番心配していたのは、音の問題だ。とくに午前中は、本来なら客があらかたチェックアウトし、客室清掃を行なう時間。こちらとしても清掃の邪魔をしたくないが、かと言って掃除機の音がうるさかったり、リネンの搬出入でガヤガヤしすぎると、Web会議のシーンで困ってしまうかと考えていた。

 ただ今回、午前10~11時くらいには利用したかぎり、その心配はなかった。もちろん隣室で掃除をするため、廊下には一時的に各種用具が置かれていたり、係員がドアを開け閉めする音は漏れてくるが、どれもクリティカルな問題にはならなかった。人が行き交うオフィスでWeb会議するよりは、おそらく静かだろう。

 あくまで想像だが、客の利用動向を見て予約時の客室位置を変える(掃除場所から遠ざける)などの配慮をしてくれている可能性はありそうだ。

ZoomのWeb会議に参加したところ。ホテルならではシンプルな空間なので、背景問題(?)を解消するにも良さそうだ

 専用水回りつきで、なおかつ11時間滞在して3,000~4,000円という価格設定は、ホテルがコロナの影響で客足が減少している時期ならではの破格な扱いだとは思う。実際に滞在しても「この値段で本当にいいのか、安すぎないか」と正直気後れするほどお得だ。

 本稿もその一部をホテル利用時に執筆しているが、ノートパソコンを前に椅子に深く座ってみると、やはり集中できるというか、仕事をする気になる。安価とは言え自腹で料金を払っているので「元をとるためにも仕事する」という心構えになるのだろう。自宅テレワークで能率が上がらないときは、気分を変えるためにも、2週間に1回だけホテルでテレワークをしたり、いろいろ試してみたりしてほしい。

【実体験】カラオケ店でのテレワークはWeb会議に難ありなことも

 カラオケ店もまた、コロナ禍においてテレワーク対応を大きく打ち出すようになってきている。やはり山手線エリアの繁華街にあるお店に、夕方16時頃に足を運んでみた。

今回利用した部屋。定員4名ほどだが、ここを1人で占有できる

 この店舗のテレワーク専用プランの料金は、最初の60分が500円。以降、30分延長するごとに250円かかる。入店時に何分利用するかを申告したが、繁忙時間帯でなければ延長しても問題はない。

 通されたのは収容人員4名前後のカラオケルーム。これを1人で利用することができた。係員の対応はカラオケマシンの電源をオフにするくらいで、あとは基本的にセルフサービス。ルームのすぐそばにはドリンクバーがあり、飲み放題だ。

 Wi-Fiは完備。電源コンセントは、テーブルタップを引いて使いやすい場所に置いてくれている。これは普段でもスマートフォンを充電したいといったニーズがあるからだろう。なお、部屋には鍵が掛けられないので、トイレ離席時の貴重品管理はきっちりとしたい。

テーブルの広さは十分
電源コンセント。Wi-Fiも当たり前のように整備されていた

 カラオケ店でのテレワーク利用で心配していたポイントのうちの1つが、デスク配置だ。カラオケ店の椅子や机は、リラックスして飲み物を楽しむための設備だから、机の高さ、椅のクッションの柔らかさなど、仕事に不向きではないかと考えていた。

 もちろんこれは店舗によっても異なろう。今回の店舗の場合は、やや低めのデスク・ソファの組み合わせで、オフィスデスクに比べるとさすがに利用感は違う。ただし、まったく仕事できないほどの低さでもない。

 盲点だったのは、部屋の明るさ。スマートフォンで自撮りしようとすると、もれなく夜間撮影モードが適用されるレベルなので、ノートパソコン内蔵カメラでのWeb会議となると、かなり映像ノイズがのってしまう。映りを気にするならリングライト照明を持参すべきだ。ここでは、デスクライト常備のネットカフェの違いを感じた。

カラオケ店ということもあり、デスクや椅子(の座面)はやや低め
Zoomで自身を映してみたところ。暗めの室内なので、どうしてもノイズがのってしまった

 そして最大の懸念は音。隣接する部屋から客の歌声が聞こえるとなると、Web会議には不向きそうだが……結論としては、もう運というしかない(笑)。取材当日は片側の隣がテレワーク中と見られるビジネス客、もう一方が団体でカラオケ中だったが、歌声はかなり漏れ聞こえた。

 その環境にもかかわらず、実際にZoomを試してみても、相手方からのクレームは少なかった。取材時間が短かったため、原因を特定しきれなかったが、ノートパソコン内蔵マイクの指向性が良い方向に転んだのかもしれない。同じ環境でも、椅子に座る向き次第では音ノリが変わりそうだ。

カラオケ店利用時は「隣から音漏れしてくる」ことを念頭に置いておこう

 総合すると、カラオケ店の利用は1人の集中作業に向いていると思う。完全に無音過ぎると逆に気が散るという方にはとくにオススメしたい。歌声、廊下からのBGMや足音、空調の作動音など、適度にノイズがあるからだ。予約せずすぐ飛び込み入場しやすい点も良い。

 ただしWeb会議利用については、店舗側や周辺客の事情が毎回異なるため、一律にはすすめがたい。見知った参加者同士が気軽に交流するにはいいだろうが、かしこまったビジネスでのWeb会議には、ビジネスホテルを選ぶべきだろう(話題的にかなり脱線するが、“Zoom飲み”をカラオケ店でやるのはかなりアリではないだろうか?)。

 なお、緊急事態宣言の影響で、カラオケ店は20時閉店のところが多いので、その点も注意してほしい。


都心近郊&全国チェーンのテレワークスペースを紹介

 以下では、おもに都内、あるいは全国規模でテレワーク対応施設を展開している企業をごく一部ではあるがリストアップした。どの施設でも感染症対策が進められているが「入場前の手指消毒、検温」、「オープンスペースでのマスク常時着用」は、ほぼ共通している。加えてローカルルールもあるので、遵守をお願いしたい。また緊急事態宣言の影響で、営業時間を短縮したり、突如変更するケースもあるので、事前の確認もお忘れなく。

【リンク集】コワーキングスペース&ネットカフェ

Basis Point

https://basispoint.tokyo/

 新橋など都内に6店舗を展開。カフェ風のオープンな室内で仕事をすることができる。都度利用プランは最初の30分が200円で、延長15分ごとに200円。1日最大料金は2,400円。月極プランは利用可能な時間帯によって料金が変わる仕組みで、平日・土日の全営業時間帯時間帯を利用したい場合は月額1万9,800円から。

ひとり会議室

https://www.hitorikaigi.com/

 貸し会議室チェーン「アットビジネスセンター」各施設の一部を、コワーキングスペース的に部分開放するサービス。よって、会議室利用が満枠の場合は「ひとり会議室」は休止される。東京、大阪エリアにそれぞれ5施設ある。座席は原則相席だが、Web会議の利用はお互い許容しあう体制にしているという。1日利用時の最大料金は1,200円。

WeWork

https://www.wework.com/ja-JP

 グローバルなチェーンとして知られ、日本国内では6都市30施設以上を展開する。いずれも原則として月極制。価格の一例として、「神谷町トラストタワー」の共用エリアが自由に使える「ホットデスクメンバーシップ」は月額7万5,000円。

ジザイ

https://zxy.work/

 不動産・ビル管理などを手がける株式会社ザイマックスが運営。法人契約を前提としており、飛び込み利用は不可。とは言え、オープン席、ソファ席などをの設定があり、それぞれを利用した分だけの料金が発生する従量課金制を用いている。1名個室は15分290円から。

ワークスタイリング

https://mf.workstyling.jp/

 三井不動産による法人向けのオフィスサービス。ある特定の1拠点において1月・1席単位で借りられる「FLEX」、複数ある拠点をその都度自由に選んで使える「SHARE」に加え、自宅周辺での個室テレワーク利用をより意識した「SOLO」を強化する計画。2021年内には「SOLO」用施設が10カ所オープン予定という。

テレキューブ

https://telecube.jp/

 都内の駅構内、オフィスビルのエントランス部などで一度は見かけた方も多いだろう。遮音された、電話ボックス風のワークスペースで、なかには机・椅子・電源が備えつけられている。入退室に伴う解錠・施錠はスマートフォンから行なう。個人登録時の料金は完全従量制で15分250円。

CocoDesk

https://www.fujixerox.co.jp/solution/menu/cocodesk

 富士ゼロックスが運営するボックス型オフィスサービス。東京メトロや京急の駅、オフィスビルなどを中心に都内で47台を設置している。個人契約時の料金は15分250円。

自遊空間でテレワーク

https://jiqoo.jp/archives/4333/

マンボーでテレワーク

https://manboo.co.jp/telework/

快活CLUBのプライベート空間

https://www.kaikatsu.jp/koshitsu/

【リンク集】ビジネスホテル

アパホテル テレワーク応援プラン期間延長!

https://www.apahotel.com/news/detail/37618/

 アパホテルでは「テレワーク応援プラン」を2020年7月31日までの期間限定企画としていたが、何度か延長。記事執筆時点では2月28日まで実施する予定という。料金は部屋のグレードにもよるが、4,000~5,000円程度に設定される例が多い。

東横イン 日帰り・デイユースプラン

https://www.toyoko-inn.com/campaign/29

SOTETSU HOTELS テレワーク応援!室数限定★デイユース(日帰り)プラン

https://fresa-inn.jp/campaign/telework/

コンフォートホテル テレワークに便利!デイユースプランを販売中

https://www.choice-hotels.jp/news/detail.php?id=739

JR東日本ホテルメッツ赤羽

https://www.hotelmets.jp/akabane/
※施設リニューアルに合わせてテレワーク対応客室「Biz style」を開設

【リンク集】カラオケ店

カラオケ館でテレワーク!

http://karaokekan.jp/campaign/2021010801.html

 ターミナル駅近傍に多数店舗展開中の大型カラオケ店チェーン。2020年7月から全店舗にテレワークプランを設定。1人60分500円から利用できる(ドリンクバーつき)。加えて2月7日までの緊急事態宣言期間中は、日中利用を大幅に割引している。

ビッグエコー カラオケでテレワーク

https://big-echo.jp/officebox/

 全国規模のカラオケ店チェーン。その多くの店舗でテレワーク用料金プランを設定している。価格は60分500円。広いカラオケルームを6名以上で使う場合は同2,500円。いずれもドリンクバーがつく。法人向け一括請求にも対応する。

JOYSOUND直営店 おすすめプランのご紹介

https://shop.joysound.com/recommendation_plan/

カラオケの鉄人 新型コロナウイルス感染拡大に対するカラオケの鉄人の対応について

https://www.karatetsu.com/corona/

【リンク集】その他(マッチングサービス)

テレワークならスペースマーケット

https://work.spacemarket.com/meeting_space/topics/telework

 ホテル・カラオケ店といった営業目的施設だけにかぎらず、オフィスの空きスペースを一時的に貸し出すというような、言わば“民泊仲介””的なサービスも増えている。スペースマーケットはまさにその1社。テレワーク応援と題して500円割引キャンペーンを3月31日まで実施している。

インスタベース

https://www.instabase.jp/

 イベント会場、貸し会議室などあらゆる空間について、貸したい人・借りたい人をマッチングさせるサービス。テレワークの特集コーナーもあり、1時間500~1,000円程度で借りられる個室スペースの情報が掲載中だ。

【まとめ】テレワーク手段はますます多彩に、「ボックス型」にも期待したい

 現在はコロナ禍のため、オフィスでの三密を避けることがテレワークの至上命題となっている。よって、密にならずに済む「個室型」の需要は高い。本稿で取り上げたビジネスホテル、カラオケ店は、今まさに利用できる個室型テレワークスペースとして、ぜひ有効に活用したい。

 繰り返しになるが、その利用にあたっては「使い分け」の観点を持ちたい。コストを重視するならネットカフェ、静粛性と広さが魅力でWeb会議と相性の良いビジネスホテル、その中間のカラオケ店……といった具合だ。

 また、都心の駅・オフィスビルの公共スペースなどに設置された「ボックス型」の施設も、“遮音性に優れた個室”としてはたいへん貴重な存在と言える。上記テレワークスペース物件リストの「テレキューブ」と「CocoDesk」が該当する。

 見た目は、少し大きめの公衆電話ボックス。駅であればコンコース、オフィスビルであればエントランスなどに1~2台ずつされていることが多い。つまり、移動途中や待ち合わせの合間にサッと使える。内部にはデスク・椅子が配備され、かつ防音対策済み。電話やテレビ会議など音の出る作業が遠慮なくできる、というわけだ。

 課題は、新興サービスゆえの設置台数の少なさ。地方のターミナル駅や商業施設などにも広がっていくことを期待したい。

 テレワークは、すべての業種・職種において今すぐ本格導入できるわけではないかもしれない。しかし、怪我、入院、育児、配偶者の転居、介護など、生活上の環境変化の都合で通勤が難しくなった場合でも、仕事を続けるための方策として極めて有効だ。テレワークが難しいエッセンシャルワーカーでも、月に1日だけ輪番で自宅作業を行なうなど、さまざまな運用スタイルがあり得ると思う。

 それだけに、テレワークの方法・手段はより多様化していくだろう。コロナ問題に直面する現状では、感染対策に優れた完全個室型テレワークスペースをどうしても欲してしまうが、5年後、10年後にどうなるかについても考えなければならない。企業の動向にも注目だ。