2023年2月28日 09:30
PLEN Robotics株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:赤澤 夏郎、以下「PLEN Robotics」)は大手金融グループ、りそなグループとの連携により、宿泊業界のバックオフィス業務のDX推進を目的として、顔認証による出退勤管理自動化サービスを開発し、滋賀県大津市の温泉旅館びわ湖花街道で運用を開始しました。
本件は、PLEN Roboticsが採択されたPlug and Play JapanにおけるSmart Cities アクセラレータープログラム(※)を通じ、同プログラムのコーポレートパートナーであるりそなグループとの協業を重ね実現に至ったものです。
(※)世界トップレベルのグローバル・ベンチャーキャピタル/アクセラレーターであるPlug and Playの大阪拠点で「スマートシティ」をテーマに展開しているアクセラレータープログラムです。
■背景
人手不足はさまざまな業界で重要な経営課題となっています。特に飲食・宿泊業では新型コロナウイルス感染拡大期に不要不急の移動が抑制されたため25万人の雇用者が減少しています。2022年になり訪日外国人の個人旅行が解禁されたことにより需要は回復していますが、人手不足により受け入れ体制が不十分となり、大きな機会損失を出しています。
また、宿泊業は1日単位、週単位、季節単位でも繁閑の差が大きく変形労働時間制を採用している企業が多く、バックオフィス(人事、総務、経理部門など)の労務管理の負担は大きいものがあります。
■サービス概要
PLEN Roboticsが提供する顔認証勤怠管理システムはエッジAI搭載カメラ端末PLEN Cubeの顔認証機能と複雑なシフトに対応する計算プログラムを持った勤怠管理アプリケーションから構成されます。PLEN Cubeは7.4cmの立方体端末内にデジタルビデオ・カメラと顔認識、顔認証、音声認識、会話合成機能を搭載し、入退室管理や商品レコメンド、健康チェックなどを行います。顔認証や音声認識などの演算処理を、クラウドを介さず端末内で行うため、強固なITインフラを必要とせず、顔認証サービスの定額使い放題を可能にします。
勤怠管理アプリケーションは正社員、時給者、ナイトシフト、特別社員の4つの勤務形態のそれぞれの中抜け時間、時給者の有休取得時のみなし勤務時間などの変則的な勤務時間を計算、勤務スケジュールを表示し、給与計算ソフトとのシームレスな連携を行います。
これまでびわ湖花街道は、経理、調理、接客、フロント等複雑化する従業員の出退勤管理・給与計算をほぼ一人の従業員で対応し、複雑で膨大な事務作業の処理を余儀なくされていました。
今般、りそなグループ(ビジネスプラザおおさか・びわこ)のソリューションを活用し、PLEN Roboticsの迅速かつ精緻な提案と行動力により、長年の課題であった出退勤管理と打刻データに基づく出勤日数、実務時間、普通残業時間の計算が、PLEN Cubeを導入することにより自動化され、同旅館DX化の第1歩に繋がりました。
■PLEN Robotics株式会社 http://www.plenrobotics.com/
PLEN Roboticsは、2017年7月にロボティクス、通信、人工知能技術を実用的なアシスタントサービス/IoTデバイス化するために設立。PLEN RoboticsはAIアシスタントPLEN Cubeを通じてサービス業の現場を効率化し、接客業務の自動化・データ化により、人手不足の悩みを抱える企業の経営改善に貢献します。
■りそなグループについて
「想いをつなぐ、未来を形に。」のスローガンを基に、お客さまの想いをつなぎこれまでの常識にとらわれない新しい金融サービスの形を創っていく決意をもって行動し続ける銀行グループ。
スタートアップとの協業に積極的なりそなグループのサポート拠点、ビジネスプラザおおさかは企業パートナーとしてPlug and Play Japanプログラムで協業することとなったPLEN Roboticsの高い技術力と顔認証の将来性、応用性に大きな期待と協業への可能性を感じました。一方でりそなグループである関西みらい銀行のサポート拠点、ビジネスプラザびわこはコロナ禍における滋賀県の宿泊業の課題解決を探っていました。今般グループのマッチング機能を最大限に生かし、管理業務の軽減を課題とするびわ湖花街道のニーズを発掘、顔認証×勤怠管理のDXにより課題解決に至りました。
■びわ湖花街道について
1940年創業。株式会社国華荘が運営する、滋賀県大津市雄琴1丁目1-3に所在する総部屋数43室、全室よりびわ湖望む温泉旅館。びわ湖花街道は、おごと温泉観光協会の会長、おごと温泉旅館協同組合の理事長を務める、おごと温泉を代表する温泉旅館です。
びわ湖花街道