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ベンツ、レベル3自動運転時に「ターコイズ色」の標識灯で認可

 メルセデス・ベンツは19日(独時間)、米国カリフォルニア州およびネバダ州において、自動運転用の特殊な屋外照明の使用について、世界初の認証を取得したと発表した。カリフォルニア州では、高速道路において「DRIVE PILOT」のSAEレベル3自動運転(条件付き自動運転)をする際には、ターコイズ色の標識灯を光らせるテストを行なう。

 自動運転レベル3において、コンピュータが車両の操作を行なうため、運転者は運転以外のことを行なうことが可能とされている。ただし、コンピュータが自動運転を継続できない場合は、運転者への運転移譲を求め、それを受けて運転者が走行を引き継ぐ必要がある。

 米国においてSAEレベル3の自動運転の認定は今回が初。DRIVE PILOTを搭載した2024年モデルのEQSセダン、およびSクラスで利用でき、2024年初頭に正規ディーラーを通じて、カリフォルニア州とネバダ州で提供開始する。このターコイズ色の標識灯は、ヘッドライトとテールライト、サイドミラーの外側に統合されている。

ヘッドライトへの組み込み
サイドミラーへの組み込み

 ベンツによれば、このターコイズ色の標識灯により、自動運転システムの状態が外部から一目瞭然となるため、自動運転に対する社会の受け入れが向上し、交通安全に寄与できるようになる。また、交通法執行機関や警察官も、システムのステータスを特定できるようになり、ドライバが運転以外のことをして良いかどうかを判断しやすくなる。

 なお、なぜターコイズが選択されたのかという点についてベンツは、

  • 視認性が高く、ほかの道路利用者が確実かつ迅速に察知できる
  • 既存の照明や信号機、非常照明と差別化できる
  • 生理学的要因と心理的要因の試験研究の結果、ほかの色よりも自動運転に適している
  • 業界が推奨するSAE J3134「ADSマーカーランプ」にも記載されている

 としている。これまでのところ、市販車にターコイズ色のライトを使用するための一般的な枠組みがなかったが、今回ベンツへの認可は、自動運転に向けた重要な第一歩だとしている。