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消費電力わずか1mWでDOOMをプレイするニューラルプロセッサ

 Syntiantは、ISSCC 2023において、同社製低消費電力の推論プロセッサ“Neural Decision Processor”「NDP200」を使用し、わずか1mWという超低消費電力で「DOOM」をプレイさせることをデモしたという。

 同社はDOOMの軽量版である「VizDoom」を利用しニューラルネットワークをトレーニング。DOOMの画面を見てそれを判断し、行動(敵を倒す)を起こすという。ネットワーク全体で合計で約60万のパラメータで構成されているという。プレイは「Defend th Circle」というステージで、円形の部屋の中で迫り来る脅威を倒すシンプルなものだ。

 NP200は「Syntiant Core 2」と呼ばれるプログラマブルなディープラーニングアーキテクチャにもとづいて設計されており、CNNやRNNに対応。8bitモードでは最大89万6,000、4bitモードでは160万、1bitモードでは700万以上のパラメータをサポート。また、プログラマブルなTensilica HiFi 3 DSPも内包。最大100MHzで駆動する。

 IEEE Spectrum誌によれば、NP200は画像のスキャンごとに166マイクロジュールしかエネルギーを消費しないため、1mWで6fpsのビデオのスキャンが可能だという。

NDP200プロセッサ
ブロックダイアグラム