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TASCAM、スタジオ録音用のカセットテープを新発売
2021年12月22日 16:02
米TASCAMは、スタジオで収録するために作られたカセットテープ「TASCAM 424 Studio Master High Bias Type II」を新発売した。
アナログテープの古き良き時代が、ランダムアクセスのデジタル製品にとって代わられることは決してないと、一部のオーディオ録音愛好家たちが主張しているように、現代においてもデジタルで欠けている「暖かさ」を求めるために、多くのミュージシャンが部分的にアナログでマスタリングしているという。
新製品は、TASCAMのPortastudioシリーズのカセットレコーダーで使用することを想定し、特別に設計された限定版。TASCAMの50周年を記念し、豊富な遺産へのオマージュとして開発したものでもある。
TASCAMおよびTEACは1979年に、ミキサーとマルチトラックレコーダーを統合した世界初のポータブルホームスタジオ「144 Portastudio」を製造し、多くのミュージシャンがこれを用いて音楽を作った。それ以降も、Portastudioの新製品が投入され、安価なType IIの高バイアスカセットが使用されてきたが、今日においてはカセットの入手が困難である。そのため、TASCAM 424の投入に至ったとしている。
TASCAM 424は、ミズーリ州スプリングフィールドにある、高品質カセットテープメーカーのNational Audio Companyとコラボして開発された。従来の射出成形と3D印刷を使用し、手作業で組み立てられたシェルを採用。1980年初頭のミニチュアゴールドリールで、オリジナルのTEACのシェルを再現した。カセットパッケージには「TASCAM 424 Studio Master C-60」と記載し、コレクターズアイテムとしても好適だという。
ちなみにPortastudioに最適とする理由は、2021年現在、手に入る磁性酸化物でPortastudioが本来想定しているカセットに近づけ、録音バイアスとイコライゼーション設定を一致させたためだとしている。