やじうまPC Watch

Clubhouseを“盗聴”できるアプリがGitHubで公開される

 リアルタイム音声チャットソフト「Clubhouse」のルームの内容を、非ユーザーがAndroid端末やPCなどで“盗聴”できてしまうWebアプリ「OpenClubhouse」が公開され、物議を醸し出している。

 作者によると、「どんな人でも各チャンネルの音声を聞けるようにしたかったため、AndroidやPCでも利用可能で、招待コードがないユーザーでも使えるサードパーティーのClubhouseクライアントを作った。すべてのルームの権限は個人のセッションを通して取得したもので、すべての音声の版権はJoinClubhouse.comに属する」などとしている。

 アプリはWebベースで、Python用のWebアプリケーションフレームワークFlaskを利用して制作された。アプリを公開したopench.aix.uyのサイトはすでに閉鎖されているが、OpenClubhouseはオープンソースとしてGitHubで公開を継続するとしている。

 そもそもこれを可能にしたのは、Clubhouse自体が音声や映像のストリーミングを行なうAPIサービス「Agora」をベースに開発されていて、Agoraが開発者向けSDKを公開しているためである。このため、第三者によるClubhouse互換アプリの開発はこのところ急激に進んでいて、OpenClubhouse自体も、Zhuowei Zhang氏によるサードパーティーアプリ「hipster.house」を参考にして制作されている。

 ちなみにサードパーティーのClubhouseクライアントとしては「Houseclub」や「clubhouse-py」などもあるのだが、それらのいずれもユーザーアカウントが必要であるのに対し、OpenClubhouseはリスナー自身がアカウントを持っていなくても聞けてしまう点が問題。もっとも、OpenClubhouseは“オーディオプレーヤー”なので、聞くことはできても発言ができないようではある。

 なお、現時点では、トークンのタイムアウトやキャッシュが更新されないなどの問題で、一部チャンネルが再生できないなどのバグを抱えているようで、近々修正される予定もあるという。一方でレコーダー機能も追加する予定があるようだが、こちらはClubhouseの利用規約で禁止されていることからか、実装の優先度は「Very low」となっている。