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2日未明の「大火球」の一部、千葉・習志野に落下し「習志野隕石」として登録申請へ

1番目(左)と2番目(右)の隕石を組み合わせたもの

 独立行政法人国立科学博物館は13日、2日未明に関東地方上空で観測された「大火球」を引き起こした隕石の破片が、千葉県習志野市のマンションの敷地内で見つかったと発表した。隕石の落下は2018年に愛知県小牧市に落下した「小牧隕石」以来で、53番目に確認された隕石となる。

 隕石は2日朝、マンションの住人が玄関前の共用廊下で「石の破片」として発見。発見者はその後、火球のニュースを聞き、隕石の破片ではないかと思い、翌朝に拾い保管。さらにマンションの中庭を調べたところ、もう一つの石を発見した。

2つ目の石は雨と外気に当たり、隕石に含まれる金属が錆びている

 発見した2つの隕石は2つの破片はきれいに合わさる部分があり、1つの隕石が割れたものと考えられる。最初に発見された石は45×30×25mm(幅×奥行き×高さ)、重量63gで、2番目に発見されたものは50×35×20mm(同)、重量70g。隕石は外観から普通球粒隕石(コンドライト)の一種という。

 7月6日より2つの隕石のガンマ線測定を行なったところ、、宇宙線により生成する放射性核種(宇宙線生成核種)のアルミニウム-26(半減期約70万年)、ナトリウム-22(半減期約2.6年)、マンガン-54(半減期約312日)、マンガン-52(半減期約5.5日)などを検出し、これらより最近落下した隕石であることが確認された。

 同館では、大学や研究所の隕石研究者の協力を仰ぎ、分析により隕石の分類が確定した後(約1ヶ月程度を予定)、国際隕石学会に名称を「習志野隕石」として登録申請する予定。