イベントレポート

塗ったところに電圧をかけると光る塗料

ルミロール塗装例

 CEATEC 2019の会場にて、株式会社WORKSは、電気で光るアメリカ製の特殊塗料「ルミロール(Lumilor)」の展示を行なっている。

 この塗料は、ほかの塗料のように物体の表面に塗り、電圧をかけると光るというもの。現在、ホワイト、グリーン、ブルー、アクア、オレンジ、イエロー、バイオレット、ピンクの8種類の色が用意されており、ヘルメットや自転車、ベビーカーなどに塗布すれば安全性向上、スキー板やバイク、ギターなどに塗布すればデザイン性向上に使える。

 塗装自体は、4種類のスプレーを用いて5層に塗る。最初は「BACKPLANE」層を素材に吹き付け、その次に「DIELECTRIC」層を塗る。その上に発光する色の塗料を吹き付け、さらにDIELECTRICでこの塗料をサンドイッチ状態にする。そして最後に透明なコート層で保護する仕組みだ。

 発光をさせるさいは、200V前後の電圧をかける必要があるが、9V電池×2(18V)とインバータ回路を用いても発光させられる。先述の9V電池を用いて点滅させた場合、6時間程度光らせられ、対応する面積は60cm四方(3,600平方cm前後)という。インバータを強化したり電源を強化したりすれば、もっと広い面積に対応できる。

 もっとも、ルミロールの塗布は厚さなど、ある程度のノウハウが要求され、一般のユーザーにはハードルが高い。WORKSは板金塗装を専門とした会社なので、ルミロールで塗装したい場合は、まず同社に相談してみるとよいだろう。

ルミロール塗装例
塗料は4種類からなる