イベントレポート
ADATA、液体を使った特殊な冷却機構を備えるDDR4メモリを展示
2018年6月9日 10:49
ADATAは、COMPUTEX TAIPEI 2018会場ブースにおいて、液体を使った特殊な冷却機構を備えるDDR4メモリを展示した。
このDDR4メモリは「SPECTRIX D80」という製品で、モジュールには赤い金属製ヒートシンクが装着され、ヒートシンクとメモリチップの間にも特殊な熱伝導パネルを装着。そして、モジュール上部には特殊な液体を封入した管を装着している。この管の中の液体がメモリの熱で温められた空気から熱を奪うことで、冷却性能が高められるという。
実際に、COMPUTEX TAIPEI 2018開幕直前に、SPECTRIX D80を利用して動作クロック5,531MHzの世界記録を樹立したたという(この世界記録は、COMPUTEX開幕後に破られたとのこと)。ヒートシンクなどの熱伝導素材に加えて、液体を使った冷却機構を備えるメモリモジュールは、これが世界初としている。
ただ、液体を使った冷却機構とはいっても、メモリチップにまで管を回して液体を循環させているわけではなく、液体の熱を放熱するための仕組みも用意されていない。そのため、CPUやGPUなどの水冷クーラーのような冷却能力は期待できない可能性が高い。実際に動作クロックの世界記録を樹立したとのことだが、効果は限定的なものと考えた方がいいだろう。
ちなみに、SPECTRIX D80にはRGBイルミネーションも搭載されており、管に封入された液体によって印象的に輝く。そのため、一般的なRGBイルミネーション搭載メモリモジュールよりもアピール度は高いと言える。
SPECTRIX D80は、DDR4-3000、DDR4-3200、DDR4-3600、DDR4-4000をラインナップし、容量は8GBと16GBで、パッケージは1枚、2枚キット、4枚キットを用意するという。発売時期は現時点では未定だが、なるべく早く発売したいとのことだ。